国語教育 2004年9月号
補充的指導で確かな国語力を育てる

B648

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国語教育 2004年9月号補充的指導で確かな国語力を育てる

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ジャンル:
国語
刊行:
2004年8月4日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 補充的指導で確かな国語力を育てる
提言・補充的指導をどうとらえるか
補充的指導で確かな国語学力を
吉田 裕久
習熱度別少人数学習を視野に入れて
大熊 徹
補充的指導の様相
府川 源一郎
やや難教材で「補充」する
野口 芳宏
補充的指導・発展的指導の対比で考える
吉永 幸司
学習内容の達成度を重視した補充的指導
学習内容到達度に合わせ、「一年生国語科補充教材集」を活用する
古川 光弘
現実的な個別指導の開発を
岩下 修
四段階の学習過程と評価基準(言語技術)をセットに
兵藤 伸彦
補充的指導で確かな読解力を育てる
補充的指導は特別な方法なのか
真鍋 佳樹
「理解」「解釈」の達成を保証する補充的指導の在り方を考える
池田 伊三郎
診断の精度を高め、的確な対応を
中村 正則
「音読」と「言葉にこだわる体験」とを繰り返す
堀 裕嗣
読解能力を育てる情意的基盤の設定
石渡 宏
補充的指導で確かな表現力を育てる
苦手な子どもたちが楽しく学べる教材を
岸本 勝義
補充指導を授業のなかに組み込む
松野 孝雄
補充的指導は、「反復」と「学習意欲」
平塚 昭仁
「学び」を生み出す補充的指導〜表現力アップ実感の発想〜
笠井 正信
補充的指導は一斉授業が効果的
長谷川 祥子
効果的な補充的指導の開発―小学校
黒板の作文をまねさせる
菅原 光敏
「くり返し」「一人で」「楽しく」
佐藤 幸規
すぐするか、いつでもできるか
大河内 義雄
効果的な補充的指導の開発―中学校
鮮明に授業が見える指導案作成に向けて
中嶋 真弓
補充的指導でこそ可能になること
岩崎 淳
現場主義が向山型を選ぶ〜補充的指導が必要なたった一人のことを考える〜
山田 高広
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第18回)
草村 久美子
「読書に親しむ」授業づくり (第18回)
朝読書から授業へ、授業から読書へ
堀口 賢司
書評
『家庭学習の教材開発』(竹川訓由編)
有田 和正
『子どもの漫画読解力をどう見るか』(明石要一著)
高橋 俊三
『一つの花 評伝 今西祐行』(関口安義著)
望月 善次
国語教育人物誌 (第162回)
岐阜県
西田 拓郎
静岡県
広瀬 節夫
愛知県
佐藤 洋一
三重県
藤原 和好
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第78回)
言語を核に据えた情報処理・操作能力
瀬川 榮志
国語教育時評
学校図書館の「再生」の燭光
渋谷 孝
声の復権と国語教育の活性化 (第6回)
話し合い学習の展開―声のコミュニケーションの確立に向けて―
町田 守弘
読書指導の改革 (第6回)
方法としての模倣(その四)
香西 秀信
検定外・言語技術教科書の構想 (第6回)
文学教材の授業の進め方(小学五年生・2)
市毛 勝雄
〜「トロッコ」を例として〜
学力調査をふまえた国語科授業の改革―小学校を中心に (第6回)
「B書くこと」の領域の場合(その2)
小森 茂
学力調査をふまえた国語科授業の改革―中学校を中心に (第6回)
「話すこと・聞くこと」指導の改善の方策(2)
相澤 秀夫
国語科授業力をどう身につけるか (第6回)
研究(研修)授業への参加と活用を
野地 潤家
編集後記
江部 満

編集後記

補充的指導の対象となる児童・生徒は、まだ基礎・基本の学習内容が確実に把握できていないと判断された子どもたちのことです。学習内容の到達度を重視し、ゴールに到達させるためにあらゆる方策を検討することが現場教師に求められています。そのためにどうするか。個別指導やグループ別指導、繰り返し指導、ティーム・ティーチングなどさまざまな指導方法や指導体制の工夫が求められています。特に学習の遅れがちな子どもに対しては、十分な配慮が必要とされています。そこで確実な指導のポイントとして、(1)単元等で学習する基礎・基本は何かを明確にすること、(2)子ども一人ひとりの学習状況を的確に評価すること、などが問題になります。またこの結果として、知識、技能の繰り返し学習に偏りがちになる心配があります。補充的指導で学習意欲を高めることも重要な観点となってくるわけです。文化審議会国語分科会の「意見のまとめ」によれば、国語教育の具体的な在り方として(1)国語嫌いの子どもを増やさないような指導方法を一層工夫する、(2)初等教育段階では「読む、書く」に重点を置いた指導をする、(3)演劇や音読・暗唱を取り入れる、など提言しています。さらに指導時間の増加前提として、小学校第六学年までに常用漢字のすべてを読めるようにしたり、教科内容を「文学・読書」と「言語」という二分野に整理したりすることも考えられる、としています。また「話す、聞く」の指導ではすべての教科で一層意識的に行っていくことが大切であると強調しています。日本語の「読み、書き」能力を増やせば、他の科目も自ずから力がつくという意見さえ出ています。本号はこうした背景をもとに、補充的指導の在り方を考えたいとする特集です。

(江部 満)

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