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子どもの携帯電話利用に関する調査結果を公表―文科省
kyoikujin
2009/5/18 掲載

 文部科学省は15日、子どもの携帯電話等の利用に関する調査結果を公表した。

 調査結果は、2月25日に公表された速報版に、子どもの携帯電話の利用頻度や都市規模による分析等を追加したもので、以下の事項についての考察も加えられている。

(1)携帯電話の利用状況について

  • 子どもは「友だちが持っているから」、保護者は安心のために子どもに携帯電話を持たせる傾向がある
  • 携帯電話の利用は通話よりもメール、学年が上がるにつれてメール相手は保護者から友人に
  • 携帯電話の利用場面は学年が上がるにつれて多様化
  • 多くの高校2年生の家庭では携帯利用に関するルールづくりが十分に行われていない
  • フィルタリングの普及に向けて、さらに実効性のある取組が必要
  • 携帯電話の利用状況について、保護者の実態把握は必ずしも十分ではない

(2)携帯電話やパソコンを使ったインターネットの利用状況について

  • 保護者が認識している子どものインターネット利用経験と、実際の子どもの利用経験との間にギャップが見られる
  • 小学校の段階から携帯電話の利用に関する教育が望まれる

(3)子どもたちの生活の状況について

  • 携帯電話の利用が子どもたちの生活に影響を与えている
  • 子どもの生活状況を保護者は把握しきれていない

(4)携帯電話に対する意識・評価について

  • インターネットの利用マナーやモラルの浸透はまだ徹底されていない

(5)携帯電話に関わる問題について

  • 携帯電話による何らかのトラブルを経験している子どもが多い
  • 携帯電話に関するトラブル発生時の相談相手は「保護者」や「友だち」または「誰にも相談しない」
  • 携帯電話に関して望まれる取組

(6)学校調査の結果から

  • 学校における教育・指導の一層の充実が望まれる

 中でも、「(4)携帯電話に対する意識・評価について」で考察されている、高校2年生の11.1%が「インターネットの掲示板やメールに他人のことを自由に書き込む」ことを「してもよい」「大して悪いことではない」と回答している状況は、ネットいじめの発生と直接関わる問題でもあり、指導の徹底が望まれるだろう。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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