素粒子もやさしく解説―「キッズサイエンティスト」(KEK)
昨年の日本人3人ノーベル物理学賞受賞でも注目が集まる加速器という巨大な実験装置。イオンなどの非常に小さい粒子を超高速でぶつけることで、その性質を明らかにする施設だ。巨大すぎてたいていは国家的規模での施設となるが、日本の高エネルギー加速器研究機構(KEK)がとても分かりやすく素粒子物理学を解説しているページがある。それが今回ご紹介するキッズサイエンティストだ。
昨年のノーベル賞が発表された当時も多くのテレビ番組や新聞が、何とか小中学生や一般の大人にその内容を分かりやすく伝えようと工夫していた。しかし、それらの多くは極端に内容を簡潔化するなど、本当に分かりたい人向けではない。一方、当然、素粒子を専門的に解説した本なども多数あるが、それらはかなり難しい内容になっている。
そこでお薦めなのが、このキッズサイエンティストなのだ。内容は、宇宙誕生のビッグバンから、クォークやレプトン(素粒子の種類)、自然界に存在する4つの力、ヒッグス粒子など、現代の素粒子物理学の基本を端折ることなく解説してくれている。また、加速器の仕組みや、物理学研究にとっての加速器の存在意義なども解説。しかも、子ども向けとあって分かりやすい。
新指導要領では、特に中学校で「粒子」の概念が強調されている。もちろん、素粒子物理学と直接結びつくような高度な内容ではないものの、今回の指導要領では陽子や中性子など原子の構造も登場する。それらの先にある素粒子物理学のことをしっかり理解したい、キッズサイエンティストはそんなすべての人にお薦めのサイトだ。
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
-
- 1
- 名無しさん
- 2009/1/20 12:33:46
キッズサイエンティスト、わかりやすくてお奨めですよね。
コメントの受付は終了しました。