60点未満は不合格―教員免許更新講習の内容まとまる
3日の産経新聞の記事によると、中央教育審議会は、教員免許更新のための講習内容や修了認定の基準などの素案を3日の作業部会でまとめたとのこと。
平成21年4月より、教員免許は10年の有効期限が設けられることになり、更新するためには30時間以上の講習を受けることが義務付けられることになる。今回示された講習内容は「教育の最新事情に関する事項」が全員必修で12時間、学校や教科によって選択する「教科指導や生徒指導などの充実に関する事項」が18時間というもの。修了認定は筆記試験か実技試験により5段階で評価され、60点未満の「F」評価は不合格となる。
教員免許更新制をめぐっては、講習だけで教員としての適格性、専門性などを維持・向上させることができるのかとの懸念の声が根強く、講習の内容に大きな注目が集まってきた。今回まとめられた案で、講習の内容や修了認定について一定の方向性を示したといえる。
しかし今回の案は、大きな方向性を示したに過ぎず、実際に講習・修了認定を行なうことになる全国の教育課程認定大学や教育委員会が具体的にどのような講習と認定を行なうことになるかは今後の検討課題だ。認定の基準については全国で同一の水準を維持することが求められる。中央教育審議会は「今後の教員養成・免許制度の在り方について(答申)」において、認定基準を一定の水準に保つための方法としては、国が定めた講習の認定基準に基づいて、開設主体に講習の方法・内容を申請させ、これを国が認定することが適当としている。教員免許更新制度の成否を分けるのは講習の内容とその評価であるだけに、今後の活発な議論を期待したい。
- 60点未満は不認定=教員免許更新制で評価基準案−文科省(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_date2&k=2007100300237 - 教員免許更新制における更新講習について(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/koushin/index.htm
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
絶対評価ならば努力次第で「取れなくはない」のでは?
どっかの世界みたいに「相対評価」だと、ハードでしょうが。