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不登校、5年ぶりに増加―文科省調査
kyoikujin
2007/8/16 掲載

 文部科学省が10日に発表した 18年度の不登校についての調査によると、不登校の児童・生徒が平成14年度以降、5年ぶりに増加に転じたことが明らかになった。小学生が前年に比べて1,115人増の23,824人、中学生が4,477人増の126,764人。

 特に中学生では不登校生徒の割合が2.86%と高い。これは35人に1人が不登校ということであり、現在の学級生徒数から考えると、1学級に1人は不登校生徒がいることになる。
 今回の増加の原因の一つして指摘されるのが、昨年から多発した自殺をともなうようないじめ。自殺するくらいなら、いじめを回避するために学校に来なくても良いという指導が広まったと言われている。今回の調査でも、不登校の「きっかけ」となった理由として4,688人の児童生徒(小中学生合計、以下同)がいじめをあげている。
 不登校状態が「継続」している理由として一番多くあげられているのは、「不安などの情緒的混乱」で44,480人。次に多いのが「無気力」で34,870人。この2つで全体の56.5%を占める。精神的な要素が不登校に及ぼす影響が大きいことが改めてうかがえる。
 今回の調査では不登校児童生徒数は前年比3.7%の増だが、10年前と比較すれば34.4%と大きく増えている。毎年の調査結果に一喜一憂することなく長期的な視点にたって、少しでも多くの児童生徒にとって学校が学びや成長の場となるような取組みが求められている。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
2件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2007/8/16 10:27:15
    不登校増加の背景には、フリースクール等が増えて、必ずしも学校に行かなくても良いっていう考えが普及しているのもありそうです。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2007/8/16 13:02:32
    フリースクールも増えてはきましたが、不登校児の受け入れ体制は不十分だと思います。
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