未来の科学者を養成―中学生40人が理科漬け合宿
夏休みに入り、全国各地で科学実験教室などのイベントが続々と開催される。山梨県富士吉田市では、論文で選抜された全国の中学2年生40人が、トップクラスの学者らを先生に迎えて理科漬けの合宿生活を送る「創造性の育成塾」(NPOネットジャーナリスト協会主催)が8月3日から9日間の日程で開かれる。
この合宿は、元文部大臣の有馬朗人氏の呼びかけで昨年から始まり、今年で2回目。ノーベル賞受賞者や宇宙飛行士、企業のトップなどによる授業や実験など、朝の6時半から夜の8時頃まで、隙間なくスケジュールが詰めこまれており、一部の授業の様子はライブ映像でも配信される。主催者側は、参加した中学生が将来科学者として大きく羽ばたいてくれるものとして期待している。
22日にはイランで開かれていた物理五輪で、日本の高校生が初めて金メダルを受賞するという嬉しいニュースが入ったばかりだが、IEAの国際調査では、成績よりも理科の楽しさや理科への積極性を問う質問に対して国際平均を下回る結果が出たことが問題となった。今年4月には理科が苦手な教員向けの雑誌「Science Window」が創刊され、小・中・高校の各校に無料で配布されるなど、子どもたちだけの問題ではなく、教える側にももっと魅力的な授業を行ってもらおうという取り組みも広がっており、上位の生徒だけでなく、全体的な理科への興味・関心の底上げが期待されている。
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
この雑誌PDFで読めるんですが、フルカラーで写真をふんだんに使っていて、理科関係者でなくても面白そうな内容になってますね。ニュートンとかの入門版みたいな感じで。