AFP通信の記事によると、カナダのオタワ・カールトン地区教育委員会が、財政難を理由に学校の命名権（ネーミングライツ）を企業に販売することを検討しているとのこと。

　日本ではソフトバンクホークスが本拠地とする福岡Yahoo!JAPANドームや最近なにかと話題のグッドウィルが命名権を得ているグッドウィルドームなど、スポーツ施設で導入されることが多いが、オタワ・カールトン地区教育委員会の計画が実現すると、マイクロソフト高校やマクドナルド中学校が誕生する可能性がある。日本で実現すればトヨタ高校やキャノン中学校といった学校が誕生することになるかもしれない。

　公教育の現場に広告ビジネスを持ち込むことへの批判は必至なのに加え、スポーツ施設などに比べてメディア露出の極端に少ない公立学校の命名権は企業側にもあまりメリットはないかもしれない。だが、このところ議論になっている国立大学の運営費への競争原理導入が実現され、財政難に陥る大学が出てくれば、ひょっとしたら近い将来、命名権を販売しようという国立大学が実際に現れるかもしれない。