理科離れ、「博士」で解消? 日本学術会議が要望
22日、日本学術会議は「これからの教師の科学的教養と教員養成の在り方について(PDF)」いう要望書を発表した。児童、生徒たちの「理科離れ」を防ぐためには、何よりも教師の科学的教養を高めなくてはならないという内容だ。
日本が科学技術立国であり、技術力の高さを維持する必要性に異論をとなえる人は少ないだろう。だからこそ、現在の児童、生徒の「理科離れ」は深刻な問題ととらえられている。
日本学術会議の要望の特徴は、学習量を増やすだけでは「理科離れ」を防ぐことはできないとしているところ。授業時数が少ない国でも国際学力調査の科学的リテラシー科目で好成績を収める例などをあげながら、教員の科学的教養を高めることこそ重要だと指摘している。
具体的な提言をいくつか抜粋すると…。
(1)短期的政策課題への提言
・小学校高学年からの理科専科教員の導入
・現職教師の科学的教養を高める研修内容の導入(2)長期的な教師教育政策への提言
・大学院修了者の積極的な採用と活用システムの構築
・科学的教養を備えた教師が採用される教員採用試験の実施
・小学校教員養成大学入試科目での理科系科目の必須化
小学校では、国語、算数が優先され、どうしても理科は後手にまわってしまいがち、中学校でも、自分の専門と専門外の内容では授業内容に差がでてしまう、などの現場の声も聞こえてくる。
小学校での理科専科教員の導入や、「博士」などの大学院修了者の積極的な教員への採用が、こうした現場の声に応えるものになるか。日本学術会議のこの要望が日本の理科教育の改善に役立てられることを期待したい。
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
TIMSSの点数はそんなに下がってない。
理科の学習が楽しいか という問いに「強くそう思う」って答えた児童,生徒の割合が極端に低いってことが問題なのか。
何兆円規模の大きな市場を作り出す画期的な技術力がないんですかね。
ウォークマンもIpodに取って代わられ、いまやすっかり死語に。