法教育は必要ないの? 裁判員制度いよいよ間近
裁判員制度―21年5月までに始まることは決まっています。「まで」ですから、遅くとも2年後です。1日の時事通信によると、本番同様の手続きで裁判員を選んでの模擬裁判も行われました。選任されたら「仕事があるから」だけでは辞退できません。
まずは、少しだけ裁判員制度のおさらいを。これは重大な刑事事件に限り、国民も裁判員として裁判官とともに裁判をし、評決まで下すという制度です。評決まで下すわけですから、ときには死刑にするかといった重大な判断が裁判員一人一人に求められます。
制度導入の目的としては、「裁判を身近で分かりやすいものにする」「司法に対する国民のみなさんの信頼を向上させる」(最高裁判所HPより)などが挙げられています。裏を返せば現状では裁判は縁遠く、分かりにくいものであるというわけです。これからの世代には、早い時期から法教育が必要になってきそうです。
それでは、法教育と今までの社会や公民での授業はどこが違うのか。法務省の法教育研究会の報告によれば「法や司法制度、これらの基礎になっている価値を理解し、法的なものの考え方を身に付けるための教育」とされています。「法的なものの考え方」がキーワードになりそうです。
教育再生会議では「道徳を新しい教科」にという報告がされました。社会などの他教科との連携も謳われています。道徳も法も社会を生きていくうえで必要な規範。新しい道徳に法教育の視点が取り込まれていくかは分かりませんが、今後の法教育の展開を見守っていきたいところです。
- 裁判員制度(最高裁判所)
http://www.saibanin.courts.go.jp/ - 司法制度改革推進本部顧問会議(第18回)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sihou/komon/dai18/18gaiyou.html - 教育再生会議第二次報告(教育再生会議)
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouiku/houkoku.html - 初の「模擬裁判員選任」、6人が裁判員に(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0530/TKY200705300368.html
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
日本人は被害者に対する同情が強すぎて公正な審議ができなさそうですな。可愛そうなのは無実の被告。冤罪怖いなぁ。
まともに暮らしている人が冤罪になる可能性は現行制度とそう変わらないんでない。
素行が悪かった人とかは、危ないかもしれないですね。アメリカでは、陪審員に白人が多いと、黒人の有罪率が高まるという話を聞いたことあります。
っていうのは法教育というより徳育でしょうか。
そうならないために法教育を行うとすれば…公民科でしょうが,授業時数のことを考えると難しそうです。
自分にあそこまでできるかどうか…。
今でも公民は扱いが低いですからね。教えるほうも歴史や地理の方が面白いんでしょうが、公民もしっかりやってもらいたいもんです。