きょういくじん会議
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子どもにも必要!? 「品格」ブーム
kyoikujin
2008/1/26 掲載
子どもの品格

 『国家の品格』以来でしょうか、『○○の品格』というタイトルの本が目に留まります。昨年、ランキングで注目されるなどで話題の『女性の品格』には、品格ある女性になるためのいろはが書かれています。それでは、先ごろ出版された『子どもの品格』はご存知でしょうか。

 著者は元学習院初等科長高橋義雄氏。故高円宮様・紀子様を始め、多くの宮様方の恩師とのことです。

 「子どもに品格って…。」とお思いになる方もいらっしゃるでしょう。著者自身、子どもに「品格」という言葉を使うのは正しくないと思っているようです。では、どういうことでしょうか。

 品とは、備わっているべき好ましい様子のことであって、言ってみれば、好ましい子どもらしさのことです。ですから、好ましい子ども像になるように、どれだけ(親の気持ち)=(愛情)が注がれたか、ということが大切なのです。

 つまり本の内容は、親が子どもをどう育てるかということです。
 親の生活に合わせざるを得ない状況では、子どもに必要と思われる早寝早起きなどの生活習慣が、身につかないかもしれません。一人っ子で兄弟や近所の子どもたちと遊ばず、一人遊びばかりだと、他の子どもからの刺激がなくなります。そして、大人の中で生活していれば、ませてしまいそうです。

 また、早期教育に力を入れる最近の親に対して、必ずしも良しとはしてはいません。本書では以下のように述べられています。

 早くから常識やマナー、勉強を教え込まれた“賢い”子どもではなく、身も心も健やかで素直な子どもにこそ、本当の気品が備わるのです。

 「可愛がるが自ら手や時間をかけない。」「塾や家庭教師、幼児教育等で安心してしまっているのではないか。」とあります。お金はあっても時間がないことも原因なのでしょうか…。子どもに対して、親が本来やるべきことをやらず、人任せにしてしまう癖がついてしまっているというのです。例えばモンスターペアレント。育児を人任せにしてしまう“癖”の表れかもしれません。

 先日、子どもたちがクレープを食べながら電車に乗ってきました。気にせずモグモグ…。次の駅でドアが開いた瞬間にゴミをホームへポイ。目撃者として唖然としました。残念ながら、「品格」がない「子ども」がいる…ということを、目の当たりにした一事です。
 この本を読むとつくづく、子どもは親の背中をみて育つのだなと思わされます。そして、三つ子の魂百までとも言われます。当たり前のことも多いかもしれませんが、『子どもの品格』、一読の価値ありです。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
7件あります。
    • 1
    • モンガラ
    • 2008/1/26 11:39:34
    思いやりが大切ですね。いやな思いをさせないこと。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2008/1/26 14:28:04
    >モンガラさん
    親子で歩く時、親が子どものスピードに合わせることも、子どもは(合わせてもらうことで)相手に合わせることを学ぶのだそうです。思いやりは小さなことからの積み重ねでしょうか。
    • 3
    • こども
    • 2008/1/26 20:24:06
    私は「お母さん、早すぎる!」と一緒に歩くときに子どもに言われます。
    気をつけます。思いやりですね。
    • 4
    • モンガラ
    • 2008/1/26 20:26:05
    だと思います。思いやりのある親が思いやりのある子にするようです。
    • 5
    • 名無しさん
    • 2008/1/29 8:58:03
    子どもに品格を使うのは正しくないと著者自身が思いつつも、柳の下のドジョウを狙って○○の品格というタイトルをつけてしまう著者と出版社の品格を疑いますね。
    • 6
    • 名無しさん
    • 2008/1/29 10:25:49
    >5
    思想を広げるためには、売れてなんぼ?!
    • 7
    • 名無しさん
    • 2008/1/29 10:50:09
    >5
    そーゆー突っ込みを入れる品格を(以下略)
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