きょういくじん会議
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「食育」に取り組む企業―食育マイスター、犬食い防止お弁当箱
kyoikujin
2007/10/1 掲載

 最近のミートホープの牛ミンチ偽装事件や石屋製菓の「白い恋人」賞味期限改ざん問題などのニュースはまだ記憶に新しいですが、ずさんな食品管理で摘発される企業がある一方で、食育への取り組みをしている企業もあります。今日は、そんな企業についてご紹介します。

新設・「食育マイスター」

 9月26日の産経新聞の記事によると、日本で唯一の「野菜ソムリエ」を認定するフードディスカバリー株式会社が、子どもたちに食事のマナーや文化などを教える「食育マイスター」の認定機関、「日本食育マイスター協会」を設立したそうです。
 同新聞によると、食育マイスターは、毎月1講座開設される予定の講座と認定試験を経て、「はしの正しい持ち方や栄養バランス、地域の食文化、食の安全に関する知識」などを子どもたちに教えるのだそう。
 ちなみにフードディスカバリー株式会社は「日本ベジタブル&フルーツマイスター協会」が認定する「野菜ソムリエ(ベジタブル&フルーツマイスター)」の育成講座なども運営しています。この講座を受け資格を取得した卒業生は、「食」に関係した企業の会社員や主婦などとしてさまざまな場面で活躍されているようですが、今後は「食育マイスター」の資格をもった人たちが、どのように学校や子どもたちに関わっていき、食育の効果が上がるのかに注目したいところです。

大好評「おべんとう丸くん」

 フジッコ株式会社は、学習料理教室などのイベントを開催したり、食育に関するグッズを作ったりという取り組みをしています。現在では早起きをして朝食をとることを促す「食育目覚し時計としておまめさんファミリー目覚し時計」(PDF)プレゼントキャンペーンなどをしているようですが、過去の面白いキャンペーン景品として、子どもの好ましくないとされている食べ方を改善するためのお弁当箱「おべんとう丸くん」(PDF)もあります。この「おべんとう丸くん」は、上のおかずの段は「主菜」「副菜」「果物」のコーナーに区切られていて、これが回転することによって子どもの「ばっかり食べ」を防ぐのだそうです。また、下のご飯を入れる段は使い慣れた茶碗型になっており、お弁当箱に口をつけて食べる犬食いを防止するのだとか。好評につきその後ロフトで限定販売されましたが、これがさらに評判を呼び、2007年2月から、本格的にロフトで発売(PDF)されたというのだから、このお弁当箱はなかなか効果があるのかもしれません。

その他の企業の「食育」

 その他にも、夏休みに「食」に関するオリジナルストーリーなどのミュージカルを上演したり、小学校や幼稚園、保育園などにトマトの苗をプレゼントするなどの活動をしているカゴメ株式会社や、小学生に向けて野菜や果物についての理解を深める食育体験学習を行っているユニー株式会社など、食育に取り組んでいる会社は多々あります。

 7月26日のきょういくじん会議の記事、“ご存知ですか? 「食育の日」「食育月間」”にもありますが、平成17年7月に「食育基本法」が施行されてから、食品メーカーなどの企業でも「食育」をめぐった動きが活発になっているのかもしれません。もちろん、「食育に取り組んでいるからいい企業だ」とは一概には言えませんが、目を見張るものがあるイベントやグッズを使っての食育もアリなのではないでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
5件あります。
    • 1
    • 白夜行
    • 2007/10/1 20:57:54
    今回の議題は初めて「為になりました」。
    ここのサイトは与えられた議題について書き込むことが出来ますが、読者が希望するテーマや議題は書けないですからね。
    小職は「箸の使い方」が正しくないので、他人から言われはしませんが、かなりコンプレックスがありました。
    (大学時や重要な会合はナイフ・フォークなので助かりましたが…。)
    また、さりげなく(異業種の)企業を紹介することで広告取得につながる配慮を感じ、文章が民間ぽくて好感を感じました。
    食欲と知識欲がくすぐられ、満足できました。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2007/10/2 13:02:10
    お弁当丸くん、いいですね。週末、ロフトに行ってみようっと!
    • 3
    • 白夜行
    • 2007/10/2 15:20:21
    食べる子供の視点と弁当作る側の視点とで、意見が異なると思います。
    小職は弁当作ってもらった経験ないですが、中学時代羨ましいと思ってました。
    友達(の親?)が先生にチクった時に小職の親が「何故弁当作ってあげないの」と注意を受け、親にかなりしばかれました。以来、自分で弁当を作り持参してましたが、実に大変でした。
    高校は売店で買ってましたし、当時ホカ弁が出始めた時代だったので、弁当箱の概念も無かったです。
    • 4
    • 名無しさん
    • 2007/10/4 13:08:48
    お箸の持ち方が正しくない子ってよくみかけます。家庭で指導すべきことなので、注意もしづらいですが、食育マイスターなどで、教えてくれるといいですね。
    • 5
    • 白夜行
    • 2007/10/4 13:46:33
    その時その時に教わらないと「歳いっても出来ない」事がありますよね。
    前述の通り小職は箸を正しく使えないです。
    欠点を治そうとして、子供の頃、出来る人の真似をしたら、
    「ケガの功名」ではないですが、鉛筆やトランプのカードきりや柔道は左でできるようになりました。
    小学校時代、先生に「アンタは箸の使い方が悪い、親の身分が分かる…」とよく言われ、
    「箸の使い方教えて下さい」と頼みましたが、
    「親が教えるものを何で教えなきゃならないの」等言われ、
    挙げ句の果てはかなり偏った思想じみた事を小6の私に押し付け、イヤなオバサンでした。
    決まってなくとも子供が「教えて」という事には何でも教えてくれる教師に期待しています。
    もう亡くなってると思いますが…。
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