著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
本当は「好きなようにやれ」と言ってあげたいが…
山口県岩国市立川下小学校教諭中村 健一
2021/12/10 掲載
今回は中村健一先生に、新刊『策略−ブラック新卒1年目サバイバル術』について伺いました。

中村 健一なかむら けんいち

1970年、父・奉文、母・なつ枝の長男として生まれる。
名前の由来は、健康第一。名前負けして胃腸が弱い。
酒税における高額納税者である。
キャッチコピーは「日本一のお笑い教師」。「笑い」と「フォロー」をいかした教育実践を行っている。しかし、この『ブラックシリーズ』でその真の姿、「腹黒」をカミングアウト。

―中村先生、『ブラック策略シリーズ』も、8冊目。おめでとうございます〜末広がりのハチ〜! まだまだ続く〜…ん? 何か先生おっしゃっていますか? 聞こえないのですよ!

 ……。(こんな本は、書きたくなかった…。)
 は〜。(溜息)
 こんな本は、書きたくなかった!って、言ってんだよ!

―なんてこと、言ってるんですか?! もう刷ってます!

 俺だって、本当はね、
 「若いんだから、好きにやってみればいいよ」
とか、
 「失敗したっていいから、思いっきりやってみなさい」
とか、言いたいのよ。

 でもね…。
 今は、失敗が許されない時代だからね。

 たった1つの失敗が、保護者の怒りを買う。
 そして、それが、不信につながる。
 そして、学級崩壊。目に見えているストーリーでしょ。

 俺みたいなベテランでも、失敗は許されない。
 若手…、ましてや初任者は、もっとそう!
 だから、俺は、「若いんだから、失敗してもいい。やりたいことをやってみろ」とは言えないんだよ…。(↓↓↓)(ズーン)

―苦しいところですね。

 初任者が厳しい1年目を生き抜くために、「キレイ事」なんて言ってられないのよ。
 で、出した結論が、これ。

 策略ブラック 新卒1年目サバイバル術

 これが答えだ!
 現実的に考えれば、これしか初任者が生き残る術はない。

―具体的な策略を少し教えていただけますか。

 『ブラック新卒1年目サバイバル術』に書いてあるから、読んでくれればなんだけど。まあ、少しだけ紹介すると、

 初任者は、教師としては「シロウト」。
 だから、自分のやりたいこと、ポリシーは捨てろ。

ということかな。そして、

 自分で責任を取らなくて済むように、組織の歯車として振る舞え!

ってことだ。

 腹の中では、何を思っていてもいい。とりあえず歯車として働くことが、初任者のあなたを守ってくれる。

―1年目を生き抜いて、本性を見せてくださる時が楽しみですね。それを願いつつ…最後にいつもの決めぜりふをお願いします!

 いきます!

 1年目の初任者が厳しい現場を生き抜くために「キレイ事」はいらない。
 ただただ現実を生き抜くために「黒くなれ!」

―ありがとうございました! この度も「背中で語るブラックシリーズ」を掲載します! それぞれのテーマに合わせたキャッチコピーが入っております。どれが何のテーマかサッとわかる先生はブラック通です。中村先生、新卒の先生にはどんな順番で読んでいただきたいでしょうか?

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 全部買ったらいいでしょ。全部買っても、1万5千円ぐらい。これから30年以上続く教師人生のためだと思えば、安い投資だ。

 『ブラック』は、学級経営、保護者対応、授業、学級開き、行事指導、生徒指導、学級崩壊と、教師として生き抜くために必要なことを網羅しているからね。
 初任者も、長い教師人生のためと思って、自分に先行投資をするべき。だから、全部買え!

(構成:佐藤)
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