- はじめに
- 第1章 新卒1年目のブラック処世術
- 自分は所詮「シロウト」なのだと、悟れ
- いきなり「メインキャスター」を怖れよ
- 学校の「歯車」として働けば「得」あり
- 「歯車」となれば、自分を守れる
- 「歯車」となれば、崩壊の危険から守られる
- 「歯車」のうちにこっそり力を蓄えよ
- 自由が手に入る時をしたたかに待て
- 「SOS」でお人好しな周りに頼ってしまえ
- 自分の「無能さ」を自覚せよ
- お礼を3回言って、可愛い後輩を演じよ
- 本を読んで力がついた気になるな
- 言う通りにしてした「失敗」は他人の「せい」
- 主任仕事は教師人生への「投資」
- 「迷える子羊」を演じよ
- 職員会議では、黙っておくが吉
- 悪口は「図太い神経」で聞き流せ
- 学級懇談会は「集中砲火」の通過儀礼とあきらめよ
- 「友達先生」に未来はない
- 初任研担当教師に授業を乗っ取らせるな
- 「有能な初任者」を演出せよ
- 先輩の誘いは「嫌々」乗れ
- 学校を出たら「教師」であることを忘れてしまえ
- 学校以外に「ジブンの隠れ家」を持て
- 第2章 新卒1年目のブラック担任術
- 学級成立という「最低限」の仕事すら「高難度」と知れ
- 天国か?地獄か?「4月」で学級の1年が決まる
- 「思いつき」の学級づくりは通用しない
- 1週間で軌道に乗らないクラスは、地獄に落ちる
- 子どもはサボる生き物、信じるな!
- 先に「厳しさ」を演出しておけ
- ゲームで盛り上がったら全力で鎮めよ
- 教師の思いのままに、子どもたちを動かせ!
- 沈黙は、金なり
- 「当たり前」の日常にこそ策あり
- 朝に済ませておけば、後が楽
- 「褒める」武器はコスト0・リスク
- 高コスト・高リスクの「叱る」は取り扱い注意
- やんちゃ君&高学年女子には「トリセツ」がある
- 「ありがとう」と「拍手」は多発して「損」なし
- 1に、保護者。2に、子ども。以上!
- 第3章 グリコは「おまけ」があるから、買う
- せっかくしたなら「最大限」に利用せよ
- 続・ライター・中村健一の遺産
- GIGAスクールは、公教育の「自殺」である
- ガキ大将になりたくて教師になった
はじめに
悪い予感が、当たってしまった。前作『策略―ブラック学級崩壊サバイバル術』(明治図書)が、全く売れなかったのだ。
最近の教育書は、主張しない。学級づくりの「基本」について書かれたものばかりだからだ。誰もが納得し、反論の余地がないことが書いてある。だから、つまらない。
それに対して『策略―ブラック学級崩壊サバイバル術』は、久しぶりに主張する本になった。私が言いたいことを思い切って書いている。困難校で戦い続けてきた私にしか書けない本だ。
批判を覚悟で、学級崩壊で苦しむ教師のために書いた。誠心誠意を込めて書いた。尊敬する青山新吾氏(ノートルダム清心女子大学)などFacebookで「ブラックシリーズの中でこれが1番好きである」と公言してくださっている。思い入れの強い本だし、非常に良い本だと自画自賛している。
しかし、売れない。
『ブラック』シリーズで言えば、『策略―ブラック運動会・卒業式 追い込み鍛える!行事指導』も、こけた。この本も、非常に良い本だ。私が得意とする行事指導について書いた。若手に残したい行事指導のノウハウを書き切ったつもりである。
それなのに、売れない。どうやら、
私が気に入っている本、自信がある本は、売れない
という、有難くない法則があるようだ。
そこで、前作『策略―ブラック学級崩壊サバイバル術』も売れないだろうと、予測したのである。そして、悲しいかな、その予測は当たってしまった。
いや、『ブラック』シリーズも、『学級崩壊』で7冊目。読者も、さすがに『ブラック』シリーズに飽きてきたのだろう。そこで、腹黒い私は、新しい「策略」を考えた。
『ブラック』シリーズをやめて、『サバイバル』シリーズにする。
児童書のコーナーに置いておけば、間違って買う子どももいるだろう。売り上げアップ間違いなしである。
この「策略」のもと、本書のタイトルは、『策略―ブラック新卒1年目サバイバル術』にした。このシリーズをもう1冊作ることになったら、『ブラック』は削除する。そして、『サバイバル』だけを残す予定である。
さて、おふざけがすぎた。少々、真面目に書こう。
学校現場は、とても忙しい。1年目だからといって、容赦してはくれない。次から次へと仕事が課せられる。与えられた仕事は、どんどんこなしていかなければならない。1年目のあなたは、目の回るような忙しさに、嫌気がさしてしまうだろう。
また、学校現場は、とても厳しい。ベテランのクラスでも、学級崩壊が多発する困難さだ。初任者のクラスの8割は荒れる、と言われている。1年目のあなたは、学級崩壊という地獄に、絶望してしまうかも知れない。
こういう状況だから、1年目の初任者が多く辞めていく。
しかし、私は、厳しい教育現場を30年生き抜いてきた。だからこそ、教師1年目のあなたに言いたい。
教師は楽しい商売だぞ!だから、辞めるな!
1年目のあなたは、きっと楽しいと感じられる瞬間すらないだろう。そして、教師という仕事が、嫌になる。しかし、厳しい1年目を乗り切れば、2年目は少し楽しくなる。楽しいと感じる時間が、増えてくる。3年目、4年目、…と、どんどん楽しくなってくる。そして、40歳を超えると、「こんなに楽しい商売はない!」と思える。
「教師は楽しい商売だ」と感じられる時を信じて、まずは厳しい1年目を生き抜こう。本書では、初任者が1年目を生き抜くための「策略」を述べていく。
初任者よ!厳しい1年目を生き抜くために「黒くなれ」!
2021年7月28日
すっかり忘れてしまっていた51歳の誕生日に /中村 健一
普段は感想など書いたりしませんが、とても嬉しかったというか肯定された気持ちになれたの思い切ってみました。 届くかは分かりませんが嬉しかったと言う感謝の気持ちが、中村先生に届くといいなと思っています。
長くなりすみませんでした笑
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