著者インタビュー
新刊書籍の内容や発刊にまつわる面白エピソード、授業に取り入れるポイントなどを、著者に直撃インタビューします。
1人1台端末で英語授業のDXを実現しよう!
大阪樟蔭女子大学教授菅 正隆
2021/10/22 掲載

菅 正隆かん まさたか

大阪樟蔭女子大学教授。岩手県北上市生まれ。大阪外国語大学卒業後、大阪府立高等学校教諭、大阪府教育委員会指導主事、大阪府教育センター主任指導主事、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官・国立教育政策研究所教育課程研究センター教育課程調査官を経て、2009年4月より現職。文部科学省教科調査官時代、日本初の小学校外国語活動導入の立役者。英語授業研究学会理事。

―GIGAスクール構想により、1人1台端末を活用した授業が全国の学校で展開されています。本書はGoogle Chrome、Microsoft Windows、iPadの3つのOSを活用した小学校英語のDX事例集ですが、読者の先生にどのように活用してほしいと思われますか。

 現在、コロナ禍においても、「教育を止めない」不断の授業が行われています。先生方はますます仕事量が増し、辟易する毎日が続いています。そんな中、少しでも先生方の仕事量を軽減し、授業の効率と効果を図るために本書を活用していただければと思います。将来、端末を用いた授業が、アナログの黒板やチョーク、教科書やノートを用いた授業に替わるものとして、本書が指導改善の一助となればと考えています。

―本書には、QR、Flipgrid、ロイロノート・スクール、Kahoot!などのソフトやアプリを使った活動アイデアも多数収録されています。こちらはどのように活用できるでしょうか。

 本書では、使用可能な無料・有料の教育ソフトを紹介しています。これらを活用することによって、先生方の授業目的や指導内容に合わせて、授業の更なる効率・効果の向上を図り、子ども達の英語に対する興味・関心を高めることができるようになっています。日々のちょっとした刺激に、じっくりと取り組む活動に、便利な家庭学習のツールにと、活用いただければと思います。

―1人1台端末の活用にあたり、実際の指導の場面では教師はどのような点を意識したり気を付けたりすればよいのでしょうか。そのポイントを教えてください。

 端末の使用に関しては、まずは使ってみること。そのためには、先生方の授業準備を楽にするために、無理・無駄をなくすために、SDGsの考え方から紙などの消耗品を減らすために、子ども達の興味・関心を引き出すために、英語運用能力を効率よく向上させるために、教師と子どものICT運用能力の向上に寄与するために、などを意識しながら指導を発展的なものに組み立てていくことです。

―小学校英語では専科教員の導入も話題になっています。今後の英語教師にはICT活用能力、ICTを使った授業力がますます必要になってくると思われますが、専科教員導入に向けて、学校現場ではどのような意識改革や授業改善が必要になってくるでしょうか。

 専科教員は、授業数確保のために、数多くの子ども達を指導しなければなりません。そのために、準備や評価など、煩雑になることが多くなります。そこで、端末を用いて共通教材を作成したり、評価の資料を収集したりすることで、仕事量を軽減することができます。そのために、学校では、ICTの環境を整備したり、端末を利用した校務システムを構築したりするなどの必要があります。

―最後に全国の小学校で英語の授業を担当している先生方にメッセージをお願いいたします。

 端末を用いて授業をすることは、初めてスマートフォンを手にした時のようなものです。中々慣れません。しかし、時間とともに、それが生活の一部となり、今では無くてはならないものとなっています。端末も同じことです。時間とともに、授業の一部となり、授業には欠かせない黒板やチョークの役割を担う日が必ず来ます。失敗を恐れず、自分のため、子ども達のために、まず一歩を踏み出しましょう。

(構成:木山)
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