学級経営 12か月のチェックポイント
1年間を乗り切るために、毎月の学級運営で押さえておきたいポイントを解説します!
学級経営12か月のチェックポイント(2)
8月のチェックポイント:夏休みにすべきこと
神奈川県私立小学校熱海 康太
2022/7/20 掲載

チェックポイント

  • 4〜7月を振り返る
  • 9月以降の方向性を決め、必要な知識を得る
  • 静的に休む、動的に休む

4〜7月を振り返る

 夏休みに入ってすぐに、「9月以降の教材研究をしよう」とか「学級通信を進めてしまおう」などと思うかもしれません。しかし、私は休みの最初は、このようなことをほとんどしません。なぜなら、これらには終わりがないので、夏休みが終わるまでダラダラ続いてしまうおそれがあるからです。それにあまり具体的にやりすぎた場合、9月以降の学級の様子によっては、方向を大きく変えなければならなくなることがあります。何より、夏休み中に、それらのことが気にかかると心が休めない気がしてしまうのです。
 ですから、私はそのような貯金仕事は、休業明けの1週間前からと決めています。1週間前から貯金をつくろうとバリバリ働けば、高いテンションで働くよいリハビリにもなります。夏休み明けブルーも感じづらくなるというわけです。
 では、夏休みに入ったら何をすればよいかと言えば、まず7月までの学級の様子を振り返るとよいです。生活指導、授業の工夫、子ども同士の人間関係、雰囲気づくり、配慮を要する児童に対する手立て…自分が行ったこれらの効果を整理し、学級のよいところと改善したいことを箇条書きにしておくとよいでしょう。

9月以降の方向性を決め、必要な知識を得る

 7月までの学級の実態が見えてきたら、クラスのメリットを強め、デメリットを埋めるための知識を得ましょう。ここで重要なのは刺激とともに、知識を得ることです。必死に学ぶことも大切ですが、刺激を得ることで自然と熱心になり、また自分の教育に対する姿勢や心そのものが、ガラッと変わることがあります。
 刺激を得る具体的な方法は、全国的な大会や研修会に参加してみたり、憧れの先生の著書をじっくり読んでみたりすることがお勧めです。普段自分が接している教育の世界を少し離れてみるとよいでしょう。あなたの周りに素晴らしい実践や人間性をお持ちの先生がいるように、違う地域にもまったく違う価値観ながら子どもたちに素敵な学びを与えている先生が大勢います。そのような方と出会い、意見を交換したり考えに触れたりすることで、悩んでいたことが一気にクリアになる、ということが私自身は多かったです。個人的には、筑波大学附属小学校で開催される大会や研修会への参加はそのような刺激を多く得られた気がします。皆さんも、自分に合った「教育をより広く見られる場所」を探してみるとよいかもしれません。

静的に休む、動的に休む

 上記の2つが終わったら、休業明け1週間前まで徹底的に休む、と決めています。「休む」には、「静的に休む」と「動的に休む」があります。私は夏休みの初めは、走り続けてきた身体と心を静的に休ませています。数日は、ちょっと罪悪感があるような、ずっとゴロゴロしたり、ずっと動画を観たり、を自分に許しています。ただそれだけだと、心の疲れは取れないと感じています。また、怠惰な生活を続けていると身体的にも逆に疲労を感じるようになってしまいます。そこで動的に休むことが大切になります。
 動的に休む、とは、自分から動いたり、新しい何かを経験したりしながら休日を過ごすことです。私は、スポーツをしたり、少し遠出をしたりすることが多いです。これはアクティブブレストと呼ばれ、科学的にも効果の高いリフレッシュ方法です。動的に休むことで健康はキープされ、心に刺激と充足感が入り、モヤモヤが解消するのです。また、動的に教育ではない世界に触れてみることで、長じて指導や人間性が深まることはよくあります。

熱海 康太あつみ こうた

 小学校教諭。著書に『駆け出し教師のための鬼速成長メソッド』(明治図書出版)、『子どもに伝えたいお話100』『伝わり方が劇的に変わる! 6つの声を意識した声かけ50』 (東洋館出版社)、『「明るさ」「おだやかさ」「自立心」が育つ 自己肯定感が高まる声かけ』(CCC メディアハウス)、『学級経営と授業で大切なことは、ふくろうのぬいぐるみが教えてくれた』(黎明書房)など。

(構成:赤木)
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