- 特集 新学習指導要領に学ぶ「自立活動」の指導極意
- 新学習指導要領における「自立活動」の重点
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- 今さら聞けない! 「自立活動」の指導内容と指導方法
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- 指導手順がマルっとわかる! 「自立活動」の実践ガイド
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- 実践 多様な学びの場での「自立活動」の指導事例
- 健康の保持
- 病弱特別支援学校 中学部/スムーズな復学に向けた自立活動の取組 状況の理解と環境調整の視点から
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- 中学校 通級指導教室/『学び合い』活動の中から自己の特性に気付き,受け入れ,その対処方法を考える〜学習への意欲が低下した中学生への自立活動,教科補充の実践から〜
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- 心理的な安定
- 知的障害特別支援学校 小学部/心理的な安定を図り,学習態勢を身につける学習
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- 小学校 通級指導教室/感情の社会化を支援する
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- 人間関係の形成
- 小学校 特別支援学級/集団での活動を通して子ども同士で形成する人間関係
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- 高等学校 通常の学級/チャレンジスクールにおけるコーピングの実践
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- 環境の把握
- 知的障害特別支援学校 小学部/伝えられたことが分かり,安心して学校生活を送る姿を目指した取り組み〜チームで設計,指導,評価,改善を行う,教育活動全体で取り組む自立活動の指導〜
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- 身体の動き
- 肢体不自由特別支援学校 高等部/視覚障害による歩行不安を抱える生徒が自分の身体の状態に気づく力を育てる
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- 知的障害特別支援学校 高等部/動作の学習を通して,行動調整の力を育てる
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- コミュニケーション
- 小学校 難聴言語特別支援学級/インタビュー名人になろう〜自分の会話場面を振り返る活動〜
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- 高校の通級指導教室における「自立活動」の位置づけ
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- フォトライブ教室 (第11回)
- 文化的活動を通した「交流及び共同学習」
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- インクルーシブ教育最前線 (第11回)
- やる気を結果に結び付けたい児童への合理的配慮の実践事例
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- トピックス (第65回)
- 平成30年度文部科学省 概算要求 他
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- わたしと特別支援教育 (第11回)
- 特別支援教育と私
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- アイデアいっぱい・誰にでもできる指導法
- 1年生の1年間に着目した,文字を読む力を伸ばすひらがな読字支援システム
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- 〜雑賀小学校スタイル〜
- 子ども生き生き・学習活動
- 【国語】通常級の低学力の子たちを,漢字から復活させよう!
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- 【算数・数学】算数嫌いの子どもが,算数で達成感が味わえる練習方法とは?
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- 【造形】地域,家族の方々に見てもらうことで子供達も笑顔に……
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- 【音楽】器用さを高める楽しい楽器あそび
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- 〜腕を反対側まで伸ばすといいことがある!〜
- 【運動】サーキット運動におけるデュアルタスクの工夫から
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- 【自立活動】NIE(Newspaper in Education)の学習意欲挑発力を借りての自立活動
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- キーワードで学習指導要領改訂を読み解く! (第5回)
- 一人一人に応じた指導の充実(自立活動の充実)
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- チーム学校で取り組む! 特別支援学校におけるカリキュラム・マネジメント (第5回)
- 無限の可能性を追求するカリキュラム・マネジメント
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- Q&A悩み解決!知っておきたい指導のイロハ (第17回)
- 発達臨床的視点に基づく「保護者支援」
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- 楽しくできる! 障害のある子どもの発達を支援するムーブメント教育・療法 (第5回)
- フープで考える力を育てよう
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- ライブ講義で考える (第29回)
- (5)個と集団の成長を考える特別支援教育
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- 〜子どもたち同士をつなぐ「横糸」を育てる〜
- 特別支援教育で「特別の教科 道徳」の授業づくり (第5回)
- 絵本『であえて ほんとうによかった』で「親切,思いやり」を学ぶ
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- ディスレクシア〈読み書き障害〉の子どもたちとその支援 (第5回)
- 書き困難への具体的な支援
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- 生きづらさを抱える子どものためのレジリエンス〈resilience〉を育む (第5回)
- 怒りと絶望を共に味わい,深い喪失体験に寄り添う
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- 写真で見る 発達障害のある子どもの主体性を高めるICT活用 (第5回)
- [今月のテーマ]「やればできる!」と思えるためのICT活用について考えてみませんか?
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- 編集後記
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編集後記
「自立活動がどうもわかりにくい」という話をよく耳にします。特別支援教育において,自立活動は教育の中核になるものです。確かに各教科や特別活動等とは性質の違った領域で,私たち自身が指導を受けた経験がないため,他の教育活動に比べてイメージが持ちにくいのかも知れません。自立活動とは,障害のある児童生徒がより豊かな生活が送れるようにするための領域です。自立活動は特別支援学校にとどまらず,特別支援学級,通級指導教室,通常の学級においても,自立活動の内容を把握して活用することにより,児童生徒のニーズを正確に捉え,有効な指導を行うことができます。児童生徒を観察し,「困り感」を見つけ,実際の指導に結びつけていくという流れは,決して特別なものではなく,今の教育現場ではすべての先生方にとって必要なことです。
学校教育法第72条では,「視覚障害者・聴覚障害者・知的障害者・肢体不自由又は病弱者(身体虚弱者を含む。以下同じ。)に対して,特別支援学校は,小学校,中学校または高等学校に準ずる教育を施すとともに,障害による学習上又は生活上の困難を克服し自立を図るために必要な知識技能を授けることを目的とする」とされています。これは特別支援学校だけでなく,特別支援学級,また通常の学級に在籍する障害のある児童生徒に対しても同様のことが言えます。自立活動とは,この目的を達成するために設けられた指導領域です。
自立活動の内容は,各教科のようにその全てを取り扱うものではなく,一人一人の児童生徒の実態に応じて必要な項目を選択して取り扱います。また,選定した内容を,必要に応じて相互に関連付けることが重要です。これまで6区分26項目で示された自立活動の指導内容が,新学習指導要領において発達障害を含む多様な障害に応じた指導を充実させるため,「障害の特性の理解と生活環境の調整に関すること」の項目が新たに示されました。
今号では,「新学習指導要領に学ぶ「自立活動」の指導極意」をテーマに新学習指導要領における自立活動の重点を提言いただくとともに,自立活動の基礎・基本を分かりやすく解説しました。本特集が特別支援学校に在籍する児童生徒だけではなく,特別支援学級に在籍する児童生徒や,通級指導を受けている通常の学級に在籍する障害のある児童生徒の自立活動の指導に有効に活用していただければと思います。
/宮ア 英憲・横倉 久
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