特別支援教育の実践情報 2012年9月号
特別支援を必要とする子どもへの防災教育〜学校・教師が取り組みたい防災スキル〜

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特別支援教育の実践情報 2012年9月号特別支援を必要とする子どもへの防災教育〜学校・教師が取り組みたい防災スキル〜

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2012年7月18日
対象:
小・中
仕様:
B5判 78頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 特別支援を必要とする子どもへの防災教育〜学校・教師が取り組みたい防災スキル〜
特集について
宮崎 英憲
論説【専門家に聞く 災害に強い学校の体制づくり】
急がなければならない学校防災教育と防災管理
矢崎 良明
〈事例〉【その時わが校はこう動いた!3・11の実録と今後の対策】
1 子どもの命を守る
片倉 誠之助
2 平時の日常的な取り組みが災害時に生きる
今野 和則
3 東日本大震災から学ぶ学校の危機管理の在り方
櫻田 博
4 避難所としての学校生活は「ともに生きる体験の場」
渡邉 周二
〈事例〉【地域と連携!防災意識をアップしよう】
5 地域住民が主体となった避難所開設訓練
矢崎 良明
6 大自然災害に備える防災の取組について
山本 雄二
7 避難所生活への不安を解消しよう〜PTAが取り組む防災対策〜
男城 茂
8 地域の力を、生徒の危機回避、学校の危機管理にいかに生かしていくか
佐藤 公治
9 地域防災ネットワークづくりをめざして〜地域をつなぐ「ヨコ糸」としての特別支援学校の役割を探る〜
千葉 晃
〈事例〉【家庭でできる!わが子に合った防災対策】
10 その日、わが子は……
千葉 令子
11 子どものためにこれだけはやっておこう
石塚 由江
〈資料〉
1 最低限必要な情報をわかりやすく〜『震災後の子どもたちを支える教師のためのハンドブック』
伊藤 由美
2 JDDNET被災地支援事業から見てきた防災〜東日本大震災の中で障害ある人たちのことを考える〜
辻井 正次
楽しく学ぶ簡単手作り教材 (第21回)
〈しゃぼん玉〉見てよし、吹いてよし、触ってよし
象の会
授業がはずむ「おすすめアイテム」 (第88回)
本屋さん探検隊3! おすすめの使える本
亀田 長治
提言
豊かで多様な教育環境を
安藤 房治
アイデアいっぱい・誰にでもできる指導法
進んでお掃除ができるようになったよ
井上 剛史
劇化を通した衝動性をおさえるSST
三浦 満子
授業を面白くする手づくりグッズ
紙芝居セット「文字めくーる」
高橋 沙知杉本 力也
〜見ること、聞くことを楽しく〜
指1本で出発進行!「電動ドリームカー」
新井 雅人
子ども生き生き・学習活動
【国語】写真日記を書こう
井上 真由美
〜思いを形にする喜び〜
【算数・数学】事象、言葉、操作、数、式をつないだ学習で、加法・減法の基本の習得を!
江藤 モモヨ
【造形】仲間とつくろう 共同による造形
宇佐美 多恵子
【音楽】特別支援教育でボディパーカッション
山田 俊之
【運動】無理やりおじぎをさせていませんか?
川上 康則
〜おじぎができない理由と運動による改善〜
【自立活動】手の不器用さを改善する学習
北村 和史
〜運動機能の発達の仕組みに基づいたアプローチを〜
コーディネーター便り (第33回)
支援体制のやりくり上手を目指して
松本 典子
家族支援のあり方を考える (第3回)
ペアレントメンターによる当事者視点からの家族支援
井上 雅彦
トピックス (第33回)
「合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループ報告
工藤 傑史
〜学校における『合理的配慮』の観点―」の概要について〜
フォトライブ「授業」Part23/静岡大学教育学部附属特別支援学校 (第3回)
高等部/作業学習
大畑 智里
〜よりよい自分との出会いを自信につなげよう〜工夫する力を育てる作業学習の実践〜〜
自閉症の子どもがわかって動ける授業づくり (第3回)
学習機会の設定から質の向上に向けたアプローチ
村中 智彦
情報機器のなるほど活用術 (第33回)
360度のパノラマ動画を撮ろう
亀田 長治
中学校卒業までに身につけたいソーシャルスキル (第3回)
大人と関わるスキル
西岡 有香
学びやすさを意図した算数教具の工夫 (第3回)
苦手さを補う
井上 賞子
教室で実践する視覚支援 (第3回)
たどたどしい音読や文末の読み違えになりやすいのはなぜなのでしょうか
増本 利信
〜眼球運動の苦手さに注意を払って子どもを支えましょう〜
文字・かずのレディネス指導と教材 (第3回)
いくつかな?
伊庭 葉子
〜数字と数量の学習〜
重度・重複障害のある子への運動・認知発達支援 (第3回)
手を使って図形や数を認知する
木舩 憲幸
編集後記
宮ア 英憲

特集について

昨年の3月11日に起きた東日本大震災を契機に,これまでの防災教育を見直す取り組みが,全国の防災関係機関や教育関係機関で行われています。4年以内には首都圏や東南海沿岸で,大きな地震が発生する確率が高いという報道発表もありますので,障害のある幼児・児童・生徒の命を守るために必要な防災対策を整理した上で,具体的な防災教育を早急に実施していく必要があります。

東日本大震災の被災状況の報道の中には,子どもの命を守った防災教育や防災計画の例,逆に避難の仕方や防災の備えに課題があった例など,今後の防災教育を考える上で,参考にしなければならないことが数多くありました。地震発生に備えるためには,例えば避難訓練をする際の災害の想定のあり方,災害発生時の緊急連絡の体制,避難所としての学校の役割や備蓄品等の確保,教育の継続と再開に向けた取り組み方などを検討し,学校の防災計画を見直す際におさえるべき点を整理する必要があります。

学校においても地域と連携した広域避難訓練の実施計画や避難所としての備蓄品の確保など災害発生を想定した備えが必要です。さらに,現実的な避難訓練のあり方を考え,災害発生時に障害のある児童・生徒が自分の身を守れるようにするとともに,心得るべき避難の際のマナーを身に付けられるように防災教育を展開する必要があります。特に,障害の特性により,不安定になりやすい児童・生徒に対する避難時の支援のあり方についても検討する必要があると思います。また保護者は,学校の防災教育と連携し,わが子の状況を的確に避難所の支援者に伝えられるような資料を作成したり,家族内での避難グッズを準備したりすることが望ましいと考えられます。

そこで,本特集ではこれからの防災教育をテーマに,学校の防災計画のあり方や障害のある子どもへの災害発生時の支援のあり方を考えることとしました。大震災発生を想定した防災教育の見直しに役立てばと思います。


「特別支援教育の実践情報」編集代表・東洋大学教授/宮ア 英憲

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