- 特集 キャリア発達の支援―自立と社会参加を目指して―
- 特集について
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- 論説
- 1 キャリア発達の支援とキャリア教育の実践
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- 2 特別支援教育におけるキャリア発達の支援
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- 実践
- 【小学校段階】
- 1 〈特別支援学校〉生活単元学習「つくってあそぼう ダンボールランド」
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- 2 〈特別支援学校〉小学部低学年におけるキャリア教育の視点に立った日常生活の指導
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- 3 〈特別支援学級〉おしごとボタンを押そう!
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- 4 〈通級指導教室〉かかわりを楽しみ、自己理解の力を高める学習
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- 【中学校段階】
- 5 〈特別支援学校〉作業学習をキャリア発達の視点でとらえ直す
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- 6 〈特別支援学校〉将来の働く生活に向けた取り組み
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- 7 〈特別支援学級〉夢と希望をもてるキャリア教育
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- 【高等部段階】
- 8 〈特別支援学校〉生徒の育ちをつなぐキャリアデザイン
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- 9 〈特別支援学校〉一人一人のキャリア発達を支援するキャリアシート
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- 10 〈特別支援学校〉スキルアップの気持ちを育て、それを応援する取り組み
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- 11 〈特別支援学校〉働く意義の広がりを目指して
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- 楽しく学ぶ簡単手作り教材 (第17回)
- 〈お絵かきヘルパー〉上手に握ってお絵かきを楽しもう
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- 授業がはずむ「おすすめアイテム」 (第84回)
- おしゃべりだいすき! しゃべるおもちゃ集まれ
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- 提言
- 一人ひとりの個性と努力を輝かせるキャリア発達支援と「地域」の力
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- アイデアいっぱい・誰にでもできる指導法
- 転がして使うVOCA〈KotoDama〉
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- 〜障がいの重い子どもたちのための応答する環境作りを目指して〜
- なわとび達成プログラム
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- 授業を面白くする手づくりグッズ
- たかがデジタルフォトフレーム、されどデジタルフォトフレーム
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- 〜シンプルな機能を生かす〜
- 手間なく簡単「キャスターいすでカーリング」
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- 〜わずか15分で準備完了〜
- 子ども生き生き・学習活動
- 【国語】気持ちを表す言葉
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- 【算数・数学】子どもの地域社会での生活に生かせる金銭の指導
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- 〜パソコンと実際の活動を融合させた授業作り〜
- 【造形】マカロニでクリスマスリース作り
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- 〜ともに喜びあえる活動〜
- 【音楽】みんなでハンドベル
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- 【運動】ラインに沿うことが難しい子のための支援
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- 〜視覚的支援がだめなら触覚的支援を〜
- 【自立活動】みんなの前で自己紹介をしよう
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- 〜友達にわかるように伝える、友達の発表を理解しやすくする工夫〜
- コーディネーター便り (第29回)
- 一人ひとりの笑顔のために
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- 障害理解教育をどう進めるか (第5回)
- 発達障害の子どもの理解を進めるためには
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- トピックス (第29回)
- 障害者基本法の一部を改正する法律の公布、施行と中央教育審議会「特別支援教育の在り方に関する特別委員会」合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループの動向について
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- フォトライブ「授業」Part22/鳴門教育大学附属特別支援学校 (第2回)
- 高等部/生活単元学習「一人でできる簡単調理!」
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- 〜目で見てわかって自身がつき、料理を好きになる教材〜
- 将来の「働く生活」を実現するキャリア教育 (第5回)
- 「働く生活」を実現する能力や態度を育てる「作業学習」U
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- 情報機器のなるほど活用術 (第29回)
- レコードを音声ファイルに
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- 【特総研】発達障害教育情報センター発! (第5回)
- 「時間の理解支援」のための教材教具
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- 子どもへの支援 手作り教材の活用例 (第5回)
- 数の定着が難しい子ども
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- 視覚シンボルでコミュニケーション (第5回)
- VOCAで遊ぼう、VOCAで話そう
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- 【小学部低学年】文字・かずの指導のポイント 発達支援と教材・教具 (第11回)
- 教材の工夫のポイント(3)
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- 発達障害にかかわる医療と教育の連携 (第5回)
- 地域の医師会(学校医)と教育委員会の連携を通して
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- 編集後記
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特集 キャリア発達の支援―自立と社会参加を目指して―
キャリア教育とは,一人一人の社会的・職業自立に向け,必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して,キャリア発達を促す教育です。2011年1月の中央教育審議会の答申では,幼児期の教育から高等教育まで,発達段階に応じて体系的に実施することや様々な教育活動を通じて,4つの基礎的・汎用的能力(@人間関係形成・社会形成能力,A自己理解・自己管理能力,B課題対応能力,Cキャリアプランニング能力)を中心に育成することを求めています。
特別支援教育においても小・中・高とそれぞれの段階にふさわしいキャリアを形成できるように一人一人の児童・生徒に対してきめ細かくキャリア発達を支援していくことがとても大切です。小学校(小学部)段階では,身辺処理を自分でする基本的生活習慣や係仕事や自分の役割を果たす社会習慣の形成が必要になります。また,身の回りの仕事に関心をもち,働くことの大切さがわかるキャリアを形成することも必要です。中学校や高校(中学部や高等部)段階では,自分や他人のよさを理解し,人間関係を築き行動できるようになることや実際に働く体験を通して,将来就きたい職業を選択する力を身につけることがキャリア形成の観点で重要になります。
特別支援教育では,小から中,中から高へ,そして卒業後の社会自立の段階につながる生涯を通した,一貫した支援を大切にしています。そこで本特集では,将来の社会参加・自立につながるキャリア形成を支援するという視点でのキャリア教育のポイントを示すとともに,実践例を通して,各段階でのキャリア発達の支援の実際や今後につなげたいキャリア形成の内容を紹介することとしました。
学校教育全体を通してのキャリア形成にかかわる教育計画の作成や,キャリア発達の支援につながる実践の充実に役立つことを願っています。
「特別支援教育の実践情報」編集代表/東洋大学教授
宮ア 英憲
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- 明治図書