LD&ADHD 2004年1月号
高機能自閉症児とアスペルガー症候群―子どもへの支援

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LD&ADHD 2004年1月号高機能自閉症児とアスペルガー症候群―子どもへの支援

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2003年12月
対象:
小・中
仕様:
B5判 68頁
状態:
絶版
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目次

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特集 高機能自閉症とアスペルガー症候群*子どもへの支援のポイント
特集について
上野 一彦
提言
高機能自閉症とアスペルガー障害
中根 晃
事例
高機能自閉症幼児における早期療育プログラム
平山 菜穂河村 佳保里井上 雅彦
高機能自閉症児のソーシャルスキルトレーニング
松浦 明日香
対人的・社会的スキルを培う指導
黒川 君江
高機能広汎性発達障害児の入院集中トレーニングの成果と課題
河邉 眞千子杉山 登志郎
ゲームを取り入れたソーシャルスキルの指導
岡田 智
中学入学後,不登校をみとめたアスペルガー症候群の1例
原田 豊
青年期アスペルガーの大学生活を援助する
吉野 智子
【コメント】臨床事例に共通すること
上野 一彦
高機能自閉症・アスペルガー症候群医療関係者に聞く
連続性のある対応を
浅井 朋子
軽度発達障害と教育
市川 宏伸
自閉症スペクトラムとしての認識を
内山 登紀夫
自閉症の認知特性をよく理解した対応を
繪内 利啓
基本障害は共通,コミュニケーションのパイプをつくることで共存を
上林 靖子
積極的なよい面の評価を
栗田 広
不適応行動には安心感を与える工夫を!
小枝 達也
教育現場にエールを! そして医学との連携を
田中 康雄
精神病的障害と精神病質の差
長畑 正道
まず気付くこと,冷静に対処すること!!
西牧 謙吾
信頼されるアドバイサーに
原 仁
療育につながる診断と認知特徴を重視
平谷 美智夫
できたという達成感を子ども達に
宮本 信也
Essay
障害が個性になる社会を目指して
永藤 顯
子どものページ
年賀状用の紙版画
親の会ニュース (第8回)
NPO法人「アスペ・エルデの会」/日本自閉症協会千葉県支部「Willクラブ」
辻井 正次大野 留美
医療との連携 (第8回)
薬を上手に利用するためにC
繪内 利啓
〜医者を上手に利用する〜
実践の小箱/臨床学校現場から (第8回)
トラブルはチャンス
阿子島 茂美
情報最前線/行政や海外の動向は (第8回)
今後の不登校への対応の在り方について
柘植 雅義
指導の技法とその理論 (第8回)
注意機能検査について
今田 里佳
コミュニケーション (第8回)
意味と語用の障害・会話の難しさ
里見 恵子
アカデミックスキル (第8回)
英語の読みに困難を示すLD児の指導
中山 健
ソーシャルスキル (第8回)
ソーシャルスキルトレーニングの実際問題とその対応
小貫 悟
一度は手にしたい本
『LD(学習障害)とADHD(注意欠陥多動性障害)』/『インクルージョン教育への道』
飯田 順子
編集後記
上野 一彦

特集について

高機能自閉症とアスペルガー症候群―子どもへの支援のポイント

東京学芸大学副学長/上野一彦


特別支援教育,特別支援教育コーディネーター……新しい教育概念が嵐のように学校教育を直撃している。

すべての特別な支援を必要とする子どもたちへの教育の実現を目指していると言いながらも,これまで馴染みの少なかった障害名称もいろいろな場面で目にし,耳にする。ときには同じひとりの児童生徒が複数の診断名をもっていたり,発達のなかで変更されたりすることもある。

関係する本を見ても,専門家に質問しても頭の中が整理されるより,かえって混乱が深まることさえある。

LDや知的障害は教育用語という性格が強いが,ADHD,自閉症などは医学用語である。LDと知的障害は知的発達の遅れを主症状とするのか,特異なかたよりを主症状とするのかでほぼ整理できる。LDとADHDは合併しやすい障害として,その重複性に目を向ければいい。むずかしいのは高機能自閉症である。

医学領域では自閉関連の症状を広汎性発達障害(PDD)と総称し,はっきりとした知的遅れがないものを高機能自閉症,さらにそのなかでも自閉症の典型症状のうちコミュニケーション能力が良好なものをアスペルガー症候群とも呼ぶ。

診断名をつけたり,同じタイプのものを類型化するのは,状態を整理し,その原因との関係のなかでできるだけすみやかに適切な措置,対応を実施するために行うのが本来の目的である。ラベルをつけるのに多大なエネルギーと時間を費やし,支援を待っている子どもや教師をただ混乱させることは専門家のもっとも戒めなければならないことである。

目の前の子どもにどのようなサポートを行うのか,ラベリングはこの究極の課題のための一プロセスでしかない。本号はこうしたねらいのもとに編集された。

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      明治図書
    • 私は、名古屋市社会福祉協議会で働いています。仕事の種類はさまざまですが、ボランティアの担当をしております。最近、高機能自閉症のお子さんのお母さんからの相談が入るようになりました。相談内容は、障害児学級に在籍していて、通級しているが、学校側で対応できないので、ボランティアを募集したいとの内容です。現在は、学校とも話し合い、手を挙げてくれるボラさんも見付け、近日、地域の民生委員等も交え会議を開催する予定です。そんな時、いろいろ悩んでいる私に、あるボラさんが、この書籍をプレゼントしてくれました。特に、黒川先生の事例は参考になりました。私は、障害児教育の専門では、ありませんので、ほんとに苦労しています。いい文献が、あったら、購入したいと思います。是非、ご紹介ください。
      2004/1/26大庭

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