算数教科書教え方教室 2014年12月号
教科書を使い倒す教えかたシステム

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算数教科書教え方教室 2014年12月号教科書を使い倒す教えかたシステム

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ジャンル:
算数・数学
刊行:
2014年11月6日
対象:
小学校
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 教科書を使い倒す教え方システム
〈巻頭特集論文〉取り出し・書き込み・チェックし・方法を学ぶ
谷 和樹
教科書の構造を読み解く
授業を効率化させるための必須作業 第一は、各教科書会社のルールを把握する 第二は、学習するページを2種類に分ける
河田 孝文
向山洋一は教科書をこう授業した
全員が教科書を「見て」「書いて」「答えて」できるようになる授業
松崎 力
知的興奮を与える授業システム
大関 貴之
教科書を使い倒す1時間の授業
すべてのページに子どもの書き込みがある教科書
石原 卓
「教科書を使い倒す」とは、「教科書を制覇する」ことだ
高野 久昭
教科書から基本型を見抜くプロの眼
次の練習問題に応用可能なものを探す
根本 修成
単元全体を通して使えるか分析する
赤塚 邦彦
教科書を使い倒す「例題・類題」指導
基本型をそっくりそのままノートに写す
森元 智博
変化のある繰り返しで、挿絵を3回使う
難波 由起子
教科書を使い倒す「練習問題」指導
空白をつくらず、個も見る練習問題指導
須貝 誠
文章問題・作図問題で空白をつくらない指導のポイント
平山 靖
教科書を使い倒した「子どものノート」
「説明しましょう」こそノートに書かせる
栗原 龍太
ノート指導の2つの工夫と基本型の設定で教科書を使い倒す
山崎 風
ミニ特集 3学期に間に合う?教科書未消化ページ→ゼロへのヒント
教科書を使い,発問+指示で組み立てる
小林 正快
卓上カレンダーと付箋で予定の見える化を
根木 恭子
授業をシステム化し,無駄をすべて削ぎ落とす
越智 鈴穂
テープ起こしで授業が変わる
金崎 麻美子
「計算スキル」を進度のペースメーカーにする
飯田 尚子
教科書の区切り方の工夫で,1時間で2時間分+補充問題までできる
三島 麻美
表紙のイラスト (第45回)
問題:池の周りに木が30本植えてあります。木と木の間は10mです。この池の周りは何mですか。
木村 重夫
グラビア
木村、甲本、河田の3講師の圧巻授業と介入炸裂!
梅沢 貴史
〜向山型算数セミナーIN東京 2014.8.2〜
マンガ向山型算数教室 (第9回)
「勉強ができるようになった!」 子どもの自尊感情を上昇させる算数テスト100点!
河田 孝文大貝 優希
イラスト競演!向山型算数ハイライトシーン (第21回)
「時間はかかってもきちんと解ける」という自信があるから挑戦する
上木 信弘
巻頭論文 算数授業へのこだわり
算数の指導法は幾百・幾十年の時代に支えられ
向山 洋一
教えてほめて算数好きを急増させる学年別教科書の教え方 (第8回)
1年「どんなけいさんになるのかな」
木 順一
1年「どちらがひろい」
柿崎 厚子
2年「かけ算(6〜9の段)」
白石 和子
2年「かけ算九九表」
吉川 たえ
3年「三角形」
河野 健一
3年「分数」
三浦 一心
4年「分数」
吉谷 亮
4年「変わり方調べ」
浦木 秀徳
5年「四角形と三角形の面積」
栗原 義和
5年「およその面積」
下地 宏昌
6年「資料の調べ方」
赤井 正臣
6年「きまりを見つけて」
白井 朱美
算数授業力UP奮戦記 (第9回)
ステージの大きさが授業力を規定する
林 健広
〜教師の挑戦の先に平均90点が待っている〜
奇跡の向山実践を追う (第9回)
算数についての作文を書かせよう
石坂 陽
算数教科書教材に挑戦/論文審査 (第181回)
□を使うことは簡単なことではない
向山 洋一
向山型算数実力急増講座 (第183回)
算数問題解決学習に毒された教科書
木村 重夫
向山型算数WEBサロン (第177回)
教科書通り教える向山型算数だからこそ力がつく
赤石 賢司
〜4年「がい数」の実践〜
甲本が斬る!授業力“有段”への道 (第9回)
向山型算数を名乗れるだけの修業をせよ。そう簡単なものではない
甲本 卓司
河田が創る!“指導法の工夫”で平均90点突破 (第9回)
お手本学習で攻略する「説明する算数」
河田 孝文
発達障害への林ドクター教育コーチ!ここが気になる学校の指導Q&A (第69回)
決まって給食を食べ残す子への指導
平中 健也林 隆
<子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第57回)
低学年/「九九(2・3・4・5)のだんチャレラン」
稲嶺 保
中学年/「がい数2000→3000→4000チャレラン」
東恩納 巧
高学年/「約分後の分子1→2→3チャレラン」
片桐 功
教室・サークルからの発信
特別支援の算数授業 (第9回)
最難関「わり算の仮商修正」のポイント
小野 隆行
算数教材ユースウェア (第9回)
フラッシュカードで,授業開始1分間で子どもの心をつかむ!そして,楽しく力をつける!
本間 尚子
サークルで教師修業 (第9回)
木村氏の圧倒的なコメント,代案を得られる幸せ
梅沢 貴史
新型学級崩壊への対応 (第9回)
ニャティティソーラン踊りましょう!
根本 直樹
子どものつまずき分析 (第9回)
かけ算の筆算・2―2桁以上の数をかけるときのつまずき
横崎 邦子
子どもが熱中した算数 (第9回)
約数の見逃し「0」!合い言葉は「ペアチェック」
松島 博昭
「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第69回)
学習を定着させるために「出力」場面を設ける
奥本 翼
すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第45回)
パズルを解くような楽しさ!ちょっぴり難しい図形問題
許 鍾萬
プロが解説!教材研究「基本用語」事典 (第21回)
キーワード「帯小数と純小数」
板倉 弘幸
向山型算数を知る前と後―子どもの事実と教師の手応え!
楽しくて,すぐ終わってしまう
川上 勇人
「子どもの笑顔」と「さらなる成長」が見えた!
鶴田 裕一
向山型算数セミナー
教科書研究の原点にかえる
板倉 弘幸
TOSS最新情報
赤石 賢司
算数教室最前線 (第9回)
この目で見たミャンマーの教育事情と向山型算数の可能性
片山 育男
編集後記
木村 重夫赤石 賢司
「子ども算数検定」に挑戦! (第21回)
12月
木村 重夫
算数教科書教材に挑戦/指定教材 (第183回)
向山 洋一

<巻頭論文>算数授業へのこだわり 算数の指導法は幾百・幾十年の時代に支えられ

/向山 洋一


 算数の教科書に出題されている「計算問題」は,思いつきで出されているのではない。

 少なくとも100年以上かけて,算数教育の優秀な先生方によって練り上げられてきたのである。

 その代表作は,戦後間もなく「文部省算数教科書編纂委員」をされた,赤羽千鶴先生の『算数科における基礎練習の理論と実際』(暁教育図書刊,昭和27年)の「理論篇」「実際篇」の2冊の本である。

 私は,この労作を何としてでも復刊したいと思い,赤羽千鶴先生のご許可をいただいて,平成15年に東京教育技術研究所から復刻版を出版した。

 TOSSの多くの教師は,この2冊の本から「計算体系」と「指導手順」を学んでいる。

 ところで,一方において,テレビ等で取り上げられ大流行しながら,現在ではほとんど消滅した「計算練習」法に「百マス計算」がある。

 百マス計算は,大阪の算数教師たちが開発して,読売新聞で紹介され,本にも入ったものなのだが,「自分たちがつくり出したかのような発言をしてきた」教師がいる。

 発明した教師たちは,「百マスの限界」を意識していたが,「まねた教師」は,「万能」のように主張してきた。

 私は,2004年に,五百名余の教師たちの実践報告を紹介した。

「五百人の教師論文の証言─百マス計算は害が極めて大きい学習法である─」


 最新の「スポーツコーチ学」によれば,無理な猛練習は,選手の身体をガタガタにしてしまうという。

 甲子園に出た野球選手の中で,無理な練習,試合のため身体をこわし,一生野球をしなくなった人はいっぱいいる。

 まして,小学生のときに,無理な練習を強制すれば,その害ははかりしれない。

 学習でも同じである。

 百マス計算は,テレビでもてはやされているが,害がすさまじい。

 日本教育技術学会が,全国の会員教師に「検証論文」を求めたところ,五百名余の「百マス計算の実践報告」が集まった。

 そのすべてが「百マス計算の害」を報告していた。

 第一に,授業時間が半分に減る。教科書を勉強する時間がなくなる。1回やって答え合わせまですると,20分はかかるからである。

 第二に,答え合わせをしないと「嘘の答えを書く子」が出てくる。ストップウォッチで競争させるからである。

 第三に,勉強のできる子はあきてしまい,できない子はいつまでたってもできない。

 「かけ算九九」は,九九表を丸暗記する。丸暗記した子は百マス計算はできる。

 しかし,「たし算九九」はできない。

 たし算では,「たす数を分解して十をつくる」ことが大切になる。

 専門用語で「十の合成,分解」という。これができて,はじめて「たし算」ができる。

 ところが,「百マス計算」は,このような原理を教えないのである。ストップウォッチで競争させるだけだ。

 だから,教室では「たし算のできない子」がそっぽを向くようになる。

 これを,毎日毎日させられるのだ。

 教師に反抗する子が出てくるのである。

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