算数教科書教え方教室 2013年6月号
教科書クイズ“わくわく算数問題”40選

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算数教科書教え方教室 2013年6月号教科書クイズ“わくわく算数問題”40選

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ジャンル:
算数・数学
刊行:
2013年5月8日
対象:
小学校
仕様:
B5判 94頁
状態:
絶版
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目次

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特集 教科書クイズ“わくわく算数問題”40選
〈巻頭特集論文〉簡単そうでできない!難しそうで原理は簡単! 頭をいっぱい働かせる教科書クイズの特徴とは
谷 和樹
[1年]単元進行とは別に日常的に取り入れたい活動
桜木 泰自
[2年]2年生の授業で扱ったお勧め問題5
小松 裕明
[3年]植木算を攻略する問題
夏井 圭太郎
[4年]「できそうで,できない」から熱中する!
小峯 学
[5年]知的好奇心をくすぐるようなクイズを出そう
松藤 司
[6年]難問は数個の問題を組み合わせてつくる
星原 一宏
[中学]「身近な話」や「複数の解法や答えがあるもの」
橋 薫
ミニ特集 算数でストップ!「新型学級崩壊」
[低学年]教師のブレない指導が崩壊を防ぐ
赤塚 邦彦
[低学年]パーツで授業を組み立て,飽きさせない
水谷 洋克
[中学年]計算スキルの我流をチェックする
小野 隆行
[中学年]指示通りに聞いて「ほめられる」経験の蓄積―毎日の授業で『教えて→ほめる』ができる向山型算数―
小嶋 悠紀
[高学年]できるようになることを事実で示す
大野 眞輝
[高学年]教科書を使うことで授業が安定する
小林 正快
表紙のイラスト (第27回)
問題:「数を全部たしたらいくつになりますか。」
木村 重夫
グラビア
4月最初の算数スタートダッシュのポイント
梅沢 貴史
〜向山型算数セミナーIN東京 2013.4.7〜
イラスト競演!向山型算数ハイライトシーン (第3回)
「うっとりする」ノートでノートタワーを目指そう!
渡邉 水月
びっくりドッキリ!当世教育事情 (第3回)
教師が教師をいじめる?? 本当にあるんです
辻 あきこ
巻頭論文 算数授業へのこだわり
すぐれた教材はユースウェアがすぐれているのである
向山 洋一
教科書3割増に対応する学年別教科書の教え方 (第15回)
1年「あわせていくつ(合併)」
井田 早苗
1年「ふえるといくつ(増加)」
白井 朱美
2年「長さのたんい(p)」
津田 奈津代
2年「長さのたんい(o)」
恩田 真希
3年「たし算の筆算」
小林 宏
3年「ひき算の筆算」
松下 恵治
4年「わり算の筆算(256÷4)」
橋川 啓
4年「わり算の筆算(倍の計算)」
岡田 悠亮
5年「小数のわり算」
上川 晃
5年「小数倍とわり算」
根本 修成
6年「線対称」
宮崎 道久
6年「点対称」
新村 勲
初心者のための基本技レベルアップ講座 (第3回)
ドリル3回は莫大な労力の無駄遣いである
八和田 清秀
「論文審査」突破力をつける (第3回)
論文を書く前に行う4つのこと
横崎 邦子
〜日々の授業の教材研究をするときも同じだ〜
算数教科書教材に挑戦/論文審査 (第163回)
授業を組み立てるには論理と方法の吟味が必要である
向山 洋一
向山型算数実力急増講座 (第165回)
本物の向山型算数が克明に記録されている「向山洋一DVD」
木村 重夫
向山型算数WEBサロン (第159回)
続「割合とグラフ」の教え方
赤石 賢司
〜短文に変換する・図に表す・3点セットで解く〜
甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第51回)
研究主任拝命 研究は,具体的に
甲本 卓司
算数は,暗記教科である。技術を習得させ技能化させる教科である
河田 孝文
中・高・塾教師の告発状!学力不足がもたらす悲惨な実態 (第15回)
愛情をもって根気強く育てる人がいなかった
石丸 真一
A君の授業拒否は小学校での理解不足から始まった
真柄 二郎
発達障害への林ドクター教育コーチ!教師が切れた発達障害児の言動Q&A (第51回)
思ったことをそのまま言ってしまう子どもへの対応
平中 健也林 隆
<子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第39回)
低学年/「正方形→長方形チャレラン」
磯部 智義
中学年/「台形→平行四辺形→ひし形チャレラン」
稲向 裕一
高学年/「直角の数チャレラン」
中野 慎也
あなたもプロ先生になれる!教師渡世・サバイバルの知恵 (第39回)
<今月のテーマ>事故・ケガ・ヒヤリ!体験から学ぶ危機管理術
〈1年〉低学年は環境を整えることが大事
倉持 郁子
〈2年〉迅速さと「かもしれない」の心構え
井田 惠
〈3年〉校庭の事故!ヒヤリから学校全体に提案
土信田 幸江
〈4年〉咄嗟の適切な対応で事故を防ぐ
飯田 尚子
〈5年〉子どものけがの予想は無理か?
岸原 正治
〈6年〉必ず管理職に相談
江口 儀彦
「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第51回)
「難問」がA君を変えた
堂前 直人
すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第27回)
教室で子どもが熱中した問題
村野 聡
プロが解説!教材研究「基本用語」事典 (第3回)
キーワード「1対1対応」
板倉 弘幸
向山型算数セミナー
谷氏の算数クイズ授業を追試
板倉 弘幸
腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
より正しい教え方とは
斉藤 雄一
向山型算数は他の教科の指導にも通用する
藤田 明子
論文ランキング
3月号
木村 重夫
TOSS最新情報
赤石 賢司
読者のページ
新雑誌に集まる期待!
編集後記
木村 重夫赤石 賢司
「子ども算数検定」に挑戦! (第3回)
6月
木村 重夫
算数教科書教材に挑戦/指定教材 (第165回)
向山 洋一

<巻頭論文>算数授業へのこだわり すぐれた教材はユースウェアがすぐれているのである

/向山 洋一


 道具,用具などには「使い方」がある。パソコンの電源を入れないでマウスを動かしても,反応はしない。

 「朝晩2回,1回につき2錠」という薬の飲み方を,「1日1回10錠」を飲んだり,「週に1回1錠」を飲んだりしたら,薬の効能はなくなったり,毒になったりする。

 この「使い方」こそが大切だ。

 教材も,「ハードウェア」「ソフトウェア」に対して「ユースウェア」(使い方)という。

 ユースウェアという言葉は,25年昔,進研ゼミ小学校講座の全システム,全教材開発の「スーパーバイザー」をしていたときに,私が名づけた。

 ちなみに,「ユースウェア」の「商標」は,私が持っている。また,「ソーシャルスキル」の「商標」も私が特許庁からとっている。

 すぐれた教材を,ユースウェア通りにするとすごい効果があるが,「自己流」「我流」でやると,グチャグチャになり,教室はひどいことになる。

 「教室熱中!難問1問選択システム」の教材を,我流でやってしまった先生がいる。

 ユースウェア通りにやれば,教室中シーンとして,熱中する教材なのである。

 それを,我流でやってしまった。

●「A先生の報告」

 ある先生が,「教室熱中!難問1問選択システム」の本を学校の蔵書から探し出し,活用した。

 ところが,前書きに示されたユースウェアを守らなかったので,教室は大混乱になった。

 担任は,「どんどんやって」と言ったのだ。

 結果,向山先生がコメントされた「ダイヤモンドを溝に捨てるような」状態になってしまったのだ。

・算数を得意とする子だけが熱中した。

・計算プリントで突っ伏す子は,いつも難問プリントをする時間が確保されず,難問の存在すら知らない。何をしていいかわからない。

・甘えん坊さんは友達の答えを盗み見し,自分で考えない。ただし,答えがわかれば次の問題を解きたがる。

 この先生,酒井式の本(春・夏・秋のシナリオ)を所持し,時折活用されているのだが,肝心の「カタツムリの線」ができていないので仕上がりが雑。並んだ作品を見て悲しくなっているのは,私だけ。

 担任(50代半ば)にアドバイスしても,私の言うことは「机上の空論」に聞こえるのだろう。あるいは,「偉そうに何を言う?」と取られてしまう。だから,言葉を飲むことが多かったのだ。


(向山)

(1) 難問システムは,5問から1問だけを選択させる。5つの中から,できそうな問題を自分で選択させる。

(2) 1問できれば,ほめて100点をつける。

(3) 子どもは,もっとやりたいと言ってくる。そのとき,次のように言う。1問選んでやっていいですよ。それができたら2問できて100点です。200点にはなりません。

  もし,次の問題が間違っていたら,最初の100点を取り消して0点になります。それでいいなら,勇気をもって挑戦しなさい。

(4) だから,子どもは熱中して真剣に挑戦するのである。「どんどんやりなさい」は逆のことをしているのである。

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