算数教科書教え方教室 2013年7月号
「算数で討論」教材がしっかり定着する授業

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算数教科書教え方教室 2013年7月号「算数で討論」教材がしっかり定着する授業

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ジャンル:
算数・数学
刊行:
2013年6月6日
対象:
小学校
仕様:
B5判 94頁
状態:
絶版
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目次

もくじの詳細表示

特集 「算数で討論」教材がしっかり定着する授業
〈巻頭特集論文〉シンプル,明快,知的で美しい発問―算数「向山の授業」を追試した強烈な手応え―
木村 重夫
論文審査解説ページにある向山の授業は,「教材研究を発問にまで凝縮できる能力」の結晶である
本間 尚子
この教材&発問・指示で討論がうまれる
[1年]1年生は教師と討論をして言葉を整理させる
八和田 清秀
[2年]「局面の限定」「式と図,言葉との対応」で討論の授業を仕組む
馬場 慶典
[3年]示された答えをもとに討論する
山本 東矢
[4年]討論を通して量感を身につける
河田 孝文
[5年]向山氏の論文から発問づくりのための思考回路を学ぶ
川原 奈津子
[6年]討論成立の条件を意識すること
石坂 陽
ミニ特集 これができたら合格!学期末まとめ問題60選
[1年]つまずきには,繰り返し具体的操作をさせる
平松 正裕
[2年]1学期の学習を総チェック!
力久 友美
[3年]ポイントを押さえてチェックする
相葉 恵
[4年]計算間違いしやすい部分を確認
森本 博道
[5年]この10問で1学期の確認ができる
越智 敏洋
[6年]基本問題をしっかりと定着させる
金崎 麻美子
表紙のイラスト (第28回)
問題:立方体の面に上下左右それかを指す矢印を描きます。矢印の描き方は全部で何通りですか。
木村 重夫
グラビア
講師の代案に,「おぉー!」のため息の連続!!
梅沢 貴史
〜向山型算数セミナーIN東京 2013.4.7〜
イラスト競演!向山型算数ハイライトシーン (第4回)
全員が時計を読めるようにしよう!の巻
地川 雅望
びっくりドッキリ!当世教育事情 (第4回)
大阪市の評価テストが白黒!?である教育事情
杉谷 英広
巻頭論文 算数授業へのこだわり
教師の力量を上達させるには,練習して型を身につけることである
向山 洋一
教科書3割増に対応する学年別教科書の教え方 (第16回)
1年「のこりはいくつ」
山岸 良子
1年「ちがいはいくつ」
橋爪 里佳
2年「3けたの数」
吉良 由美子
2年「水のかさのたんい」
村上 元
3年「あまりのあるわり算」
乙津 優子
3年「あまりのあるわり算(あまりを考える問題)」
難波 由起子
4年「垂直・平行と四角形」
白瀬 嗣大
4年「折れ線グラフ」
佃 深生
5年「合同な図形(意味・弁別)」
青山 侑哉
5年「合同な図形(作図)」
前川 淳
6年「比と比の値」
平山 勇輔
6年「比と比の値(比の利用)」
稲嶺 保
初心者のための基本技レベルアップ講座 (第4回)
算数教科書を活用して教師の「説明」を削る
戸村 隆之
「論文審査」突破力をつける (第4回)
石の上にも3年,5年,10年!必ず成果は表れる
本間 尚子
算数教科書教材に挑戦/論文審査 (第164回)
シンプルにスッキリと理解させることが大切だ
向山 洋一
向山型算数実力急増講座 (第166回)
説明を制する者は「学テ」を制する
木村 重夫
向山型算数WEBサロン (第160回)
教材教具を有効に活用すると「対称な図形」で平均90点を実現できる
赤石 賢司
〜ザ宿題・直写ノート・電子黒板〜
甲本・河田発 やんちゃ君も巻き込み,知的に燃える算数教室 (第52回)
説明する型をワークを作り教える
甲本 卓司
「わかる」より「できる」
河田 孝文
中・高・塾教師の告発状!学力不足がもたらす悲惨な実態 (第16回)
高校教師が小・中学校教師に望む3つのこと
木ア 吉章
生徒を救うためにも教師は学び続ける
東 照久
発達障害への林ドクター教育コーチ!教師が切れた発達障害児の言動Q&A (第52回)
教師の行為や言葉を否定的に捉える子どもへの対応
平中 健也林 隆
<子どもを巻き込む算数の福袋>算数ペーパーチャレラン (第40回)
低学年/「はこ→つつ→ボールチャレラン」
浅尾 真治
中学年/「mg→g→kgチャレラン」
福原 正教
高学年/「分数→小数→分数チャレラン」
戸ア 恵
あなたもプロ先生になれる!教師渡世・サバイバルの知恵 (第40回)
<今月のテーマ>保護者と一緒に学ぶ「親学」 おすすめの授業&情報
〈1年〉子どもの様子と一緒に伝える保護者会の親学〜お箸の持ち方や親子の会話〜
兼田 麻子
〈2年〉良質な資料と実態調査が決め手
坂本 武男
〈3年〉日本の子育ての素晴らしさを伝える
横島 礼子
〈4年〉親にも力を与える1/2成人式
菅野 裕紀子
〈5年〉保護者会で「算数の教え方」や「ノート指導」について体験してもらう
飯塚 幸子
〈6年〉親子で取り組もう「昔の教科書」
武田 絵里
「語り」で描写!あの子ができたドラマ100人物語 (第52回)
TOSS教材でAさんができた!
山田 恵子
すきま時間に子ども熱中!すぐに使える“わくわく問題” (第28回)
楽しく数学的思考力を高める問題
松島 博昭
プロが解説!教材研究「基本用語」事典 (第4回)
キーワード「合同条件と決定条件」
板倉 弘幸
向山型算数セミナー
算数で討論の授業
板倉 弘幸
腹の底からの実感!向山型算数を知る前と後
向山型算数は学力を保障する
瀬川 敬介
セミナー模擬授業での学び
飯田 和也
論文ランキング
4月号
木村 重夫
TOSS最新情報
赤石 賢司
読者のページ
珠玉の論文に出会い、共感する
編集後記
木村 重夫赤石 賢司
「子ども算数検定」に挑戦! (第4回)
7月
木村 重夫
算数教科書教材に挑戦/指定教材 (第166回)
向山 洋一

<巻頭論文>算数授業へのこだわり 教師の力量を上達させるには,練習して型を身につけることである

/向山 洋一


 何かを練習するとき,上達したいと努力するときは,「練習する方法」「上達する方法」があったはずである。

 サッカーでも,ピアノでも,書道でも,少林寺でも,ダンスでも,合唱でも,スイミングでも,何でもいい。そこには,「練習する方法」「上達する方法」があったはずである。

 「自分で思うようにやってごらん」で,ピアノはうまくならない。指導者の思いつきでやってもうまくいかない。

 「練習方法」とか「上達方法」のほとんどは,その道のトッププロが作ってきた方法である。その方法がすぐれていれば,多くの上級者をうみ出す。小澤征爾をはじめ100名からのトッププロを育てた「齋藤メソッド」のように。

 教師は,「わり算ができる子に育てる」が,つまり,その問題を解けるようにするが,実はそのことを通して,「わり算の解き方・やり方」を身につけさせるのである。つまり,すべてのわり算ができるようにさせるのである。

 それがメソッドであり,型である。「子どもの学び合い」では,絶対に出てこないのである。教師さえ自覚していないことを,子どもが発見することなどあり得ないのだ。

 教師は,メソッド,型つまり「基本型」を自覚して身につけていることが大切だ。

 そういう教師だけが,できない子を伸ばしていけるのである。

 栃木の松崎先生は,転校生の母親から「勉強が全くできない子」といわれた子どもへの指導を次のようにした。

■東京から転校生がきた。母親によると,まったく勉強ができないという。とにかく何をやらせても遅いという。

 算数のはじめにテストを行う。わり算がほとんどできない。最初にわり算の問題があれば,そこで止まって,あとの問題はほとんどやらない。

 たしかに,4年生で学習したことがほとんどできない。それでも救いは,かけ算九九は言えた。これで大丈夫だと思った。

 教室で算数の学習をした。転校生は,はじめテストを行う。結局,1問もできなかったのだ。わり算を見ると,「私できない,難しい,わかんない」の繰り返し。30分程度だったが,わり算やひき算の指導をする。

商の立つ位置を決める

立てる

かける

うつす

ひく

おろす


 この繰り返しを数回行う。立てるというのが一番難しいが,この子は指でかくして商を立てることをすぐにマスターした。

 ひく数が大きければ,商を1つ小さくすることも簡単に理解した。

 こうして,何度か行えば,必ず正しい商にたどり着くことを覚えた。わり切れると,何となく気持ちがいいとも言っていた。

 「1年後には,わり算なんて簡単といっているよ」そう話すとうれしそうだった。■

(向山) 線で囲んだ所がわり算指導の型である。いくら強調しすぎてもいい部分だ。

 この型は,多くの教師の努力で完成した。昔は「うつす」がなかった。そこで,つまずく子どもがけっこういのたのである。

 「うつす」は,向山の発明である。「うつす」が入ることによって,この指導システムは更に完成された。

 これを,「どの教材で,どのように学習させる」のか。それが教師の技量の基本となる。

 上級の教師に自分のやり方を見てもらって指導を受けなければ,上達はない。練習するしか教師技量の上達はないのである。

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