特別支援教育教え方教室 2013年5月号
37号 発達障がい児のコミュニケーション力をUP 成功事例25

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特別支援教育教え方教室 2013年5月号37号 発達障がい児のコミュニケーション力をUP 成功事例25

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ジャンル:
特別支援教育
刊行:
2013年4月15日
対象:
幼・小・中・他
仕様:
B5判 112頁
状態:
絶版
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目次

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特集 発達障がい児のコミュニケーション力をUP 成功事例25
特集のねらい
「発達障がい児」「周りの子」という2つの視点で指導する
小野 隆行
発達障がい児のコミュニケーション力をUPする
@言葉をあまり発しない子
場面かん黙の子を成長させる3つのポイント
大恵 信昭
Aすぐにちょっかいを出す子
「教えてほめる」ことの繰り返しで成功体験を積ませる
前田 周子
B他の子へあまり興味を示さない子
トラブルがおさまらないのは、特性を理解していない周囲の側に問題がある
赤木 雅美
C一方的に自分のことだけを話す子
学習ルールを徹底させる。楽しい中で指導する。いずれも「教えてほめる」ことが原点にある
甲本 卓司
D他の子が嫌がることを言う子
成功体験を味わえる学級が発達障がいの子を育てる
戸村 隆之
Eすぐにキレる子
楽しい1対1の場面をつくり、認めてほめる
村野 聡
F相手との距離感が分からない子
代わりの言葉を使えるようにすることで、支援の必要な児童が変わる
才野 早苗
Gパニックになって固まる子
失敗を失敗で終わらせない工夫で安心を保障する
片山 奈緒美
発達障がい児へのコミュニケーション力をUPする
@言葉が少ない子へのかかわり方
かかわりの経験を重ねさせ、不安を軽減させていく
小室 由希江
Aちょっかいを出された時の対応
望ましい姿勢を教師が見せて、受け流せる子どもを増やす
村野 淳
B友だちにかかわろうとしない子への接し方
その子への先入観を消しながら次第に友だちの輪を広げる
田村 治男
C自分の意見を主張する子へのかかわり方
教師だからこそできる環境調整〜周りの子(多数派側)に理解と技術を〜
佐藤 文香
D嫌なことを言われたときの対応
トラブル激減。お目こぼしでトラブルを起こした子も救われる
斎藤 浩康
Eキレそうな時の対応
発達障がい児本人の訴え(龍馬くん)から学ぶキレそうな子への対応術
溝端 達也
Fべたべたとさわってくる子への対応
「語り」とスキルを教える
梅沢 貴史
Gパニックにならせない方法,なった時の対応
教師が優しく冷静に状況を説明し、言葉や対応を教えてあげることで、周りの子も発達障がいの子への対応を身につける
加賀谷 晃子
場面別コミュニケーション力UPの方法
@コミュニケーション力UPに使える教材
コミック漫画でコミュニケーション力をつける
地川 雅望
A効果のあるソーシャルスキルトレーニング
4つのステップで教えた「ごめんなさい」の言い方&1年生に分かりやすい「ふわふわことば」の実践
兼田 麻子
B効果のあった授業
ほめてほめてほめまくり、評定することで自信をもち、友だちと円滑に交流できるようになる
堀 達也
Cペア活動の活用法
「教えてほめる」はここまで「教え」そしてここまで「ほめる」
根本 直樹
Dグループ活動の活用法
小さな小さな変化をグループに広めていく
並木 孝樹
Eクラスイベントの活用法
クラスイベントでHQを育て、コミュニケーション力をUPさせる
竹原 孝太朗
F行事の活用法
重要なことは「趣意説明」である〜なぜ、そのような行事を行うのか。子どもたちに語ることが大切である
桑原 和彦
G係活動の活用法
係の仕事をきちんと分担し、仕事を「教えてほめる」ことが重要である
小松 和重
Hトラブルを活用する
順序よく解決の方法を体験させる
松本 俊樹
ミニ特集 学級を総点検!特別支援対応度チェック
教室掲示
「教室全面には何も貼らない方がよい」ということが子どもたちへのアンケートからも明らかになった
上木 朋子
宿題
特別支援を要する子が宿題に取り組める5つの手立て
西ア 尚美
朝の会・帰りの会
短い朝の会でスムーズな1日を送れるようにする〜朝、教室に入るときから「ほめる」を意識する〜
木俣 智絵
忘れ物対応
叱らず、対処の仕方を教える
山ア 悠
給食システム
穏やかで、不平不満のない環境に整える
大石 哲久
当番活動
システムをつくることで快適な学校生活を送ることができる!
山本 新一
授業の開始
授業は自然にすっと開始する
千原 一弘
グループ学習
パターン化・システム化し、子どもの負担を減らす
三島 麻美
休み時間
目指したい。出張中も平和な休み時間を過ごせる学級づくり!
川口 志都子
トラブル対応
一つの例外もなく、したたかに上品に対応する!
糸木 佳奈子
グラビア
TOSS熱海合宿2013 ほか
小野 隆行
特別支援教育に必要な親学 (第3回)
親学が寄与できること
伊藤 道海
〜“説得”するのではなく“納得”する科学的知見を活用する〜
写真で早分かり 子どもの特性に合わせた“情報伝達の構造化” (第13回)
教科書をうまく読めない子どもに対応する「イエローマーカーリーダー」
小嶋 悠紀
〜読む行を限定し浮き上がらせることで、読字困難を克服させる〜
教育の新課題と特別支援教育
医師は,なぜTOSS教材を高く評価するのか
向山 洋一
巻頭言
1年を左右する教材採択,絶対に勝利しよう
松崎 力
『教育』と『医療』の連携で特別支援教育を強化する (第12回)
医教連携で子どもたちの健全な成長・発達を支援する!
神田 貴行
『龍馬くんの訴え』から学ぶ発達障がい指導原則 (第8回)
どうしたらよいか分からない状態を「教えてほめる」で改善する
間嶋 祐樹
子どもに力をつけるTOSS教材教具
〈名句かるた〉口で百回言うより体験させることが大切だ
小野 敦子
〜「勝つこともあれば負けることもある」を体験させる〜
〈ソーシャルスキルかるた〉文脈形成力を育て、コミュニケーション能力を高めていく
浦木 美穂
〈くるりんベルト〉成功体験がすぐでき、細分化されたステップがあり、逆上がり達成までの見通しが立つ
西村 純一
〈PISA型スキル〉特別支援学級になくてはならない教材
小野 隆行
ポイントを外さない〜特別支援の子の保護者への対応術 (第6回)
保護者が困ったときに、答えの選択を用意できるか
神谷 祐子
「受容」「共感」「指導(助言)」保護者の信頼を得る3つのステップ
千葉 康弘
私は,この本をこう読んだ (第6回)
『特別支援の子への対応―AさせたいならBと言え』TOSS大阪なみはや他著(明治図書)
内藤 一紀
〜ゆずることを具体的な場面で繰り返し教える〜
『自閉っ子のための努力と手抜き入門』ニキ・リンコ,浅見淳子著(花風社)
石川 圭史
〜自閉の文化を理解していなければ、学校は誤学習の場になる〜
特別支援教育を視野に入れた学校づくり (第5回)
小野隆行氏を講師に校内研修を行い特別支援教育を学ぶ
吉川 廣二
発達障がい児も楽しんで取り組むレクリエーション (第2回)
バスレクで次々にテンポよく問題を出し,あきさせない,酔わせない
守田 のぞみ
学級担任に必要な「特別支援教育の基本スキル」 (第10回)
専門用語を知らなければ、特別支援の専門家とは言えない
平山 諭
教育は格闘技だ―フリースクールの実践 (第27回)
15分に一度のフィードバック
伊藤 寛晃
〜キレる子には、調子のいい時の過ごし方を教える〜
中学校を改革する特別支援教育で中学校が変わる (第6回)
力量向上が保障された校内研修を開催しよう
長谷川 博之
眼科医療と発達障がい支援の関連 (第3回)
百聞は一見にしかずと言うけれど
川端 秀仁
〜見てもわからないこともある〜
発達障がい児への指導法/支援法 (第6回)
QAレッスンシート―「怒鳴る指導」は周りにどのような影響を与えるか―
河村 要和
特別支援教育の制度/障がいの用語理解/障がい観・支援システム (第6回)
特別支援教育の制度 その2 インクルーシブ教育システム
富山 比呂志
コーディネーターのお仕事拝見 (第16回)
就学指導にかかわる
伊藤 雅亮
誌上QAコーナー こんな時どうしますか
新年度、発達障がい児がうまくスタートを切るための対応 「ループ」「イメージ」をいかにさせるかがポイントである
平山 諭藤原 能成
特別支援学校・特別支援学級コーナー
コーナー担当
五十嵐 勝義間嶋 祐樹
特別支援学校の実践
石川 雅昭
〜10玉そろばんの変わった活用法〜
特別支援学級の実践
加藤 大揮
〜構音指導で苦手な発音を改善する〜
論文ランキング
36号/いじめの特集に大きな反響が寄せられた
小野 隆行
読者のページ
36号の学びや感想
桑原 和彦
編集後記
小野 隆行
TOSS特別支援教育イベント情報
桑原 和彦
どんな子でも熱中する教材はこれだ!!
百玉そろばん
桑原 和彦
〜『百玉そろばん』は、操作性に優れており、特に発達障がいの子どもにも使いやすい算数教具です。数の順序性や量、合成や分解など多様な使い方で、子どもの理解を助けます。〜

巻頭言 1年を左右する教材採択,絶対に勝利しよう

栃木県茂木町立逆川小学校/松崎 力


教材を採択する瞬間,それは1年間を左右するほど大切な時だ。

私は,単学級を担任することが多いので,教材採択に関してはいつもスルーである。自分が選択したいものを選択している。

ところが,学年を組んでいる人たちは,それぞれの場で苦労をしていると聞く。

教材採択は,相談の上で決定するというのだが,学年主任や年齢が上の教諭に押し切られて,自分の推薦する教材を採択できないという。それが,納得する理由であればよいのだが,「表紙がかわいいから」「値段が安いから」「問題数が少ないから」など,内容というよりも見た目を理由とされてしまう。

若い教師は,そのことに対して反論することができず(反論しても押し切られてしまい),泣く泣くあきらめてしまうというのだ。

教材には,使い方がある。それらを知らない教師は,効果的な使い方ができない。

保護者は,支出した費用に見合うだけの学力を要求する。それが保証されなければ責任を追及してくる。

やり方がでたらめな教材は,力も付かない上におもしろくない。だから,発達障がい児の中には,「つまらない」と教材を破り捨てたという事例も報告されている。

しかし,このような事実があっても,教材を問題視するのではなく,保護者や子どもを問題視する教師は多い。

教材を使用するのは,子どもに力をつけるためである。正しい使用法が確立され,授業の中でシステマチックに使用できる。そういった教材は,発達障がい児も受け入れてくれる。

そのようなことを根拠として,教材を採択していかなければならない。

なかなか採択できないのであれば,「譲れないこの教材」として,何としても1つだけは入れてもらう。

また,「相手の主張を1つ認めるから,自分の主張も認めてほしい」と粘る。手段はいろいろある。

さらに,教材を使用したら発達障がい児の学力があがった,コミュニケーション能力があがったなどという具体的な数字,報告も有効だ。

以下に示すものは,340人の教師を対象としたアンケート結果である。

最初の質問は,「学習意欲がほとんど見られなかった子どもが,TOSSの教材・教具を使用することで,意欲的に学習をするようになった事例を経験したことがあるか。また,それはどんな教材・教具か」である。

この質問に対して,「ある」と答えた教師は,323人いた。実に96%の教師が経験しているという。

その教材は「あかねこ漢字スキル」と答えた教師が132名,「あかねこ計算スキル」は124名,「うつしまるくん」が124名と圧倒的だ。

これらの教材の共通点は,使い方が明確に示されている点だ。

その通りに行えば,クラス平均点90点以上を獲得することができる。高得点は,子どもたちに自信をもたせる。ますますやる気が増してくる。

さらに集中して取り組むために,何度も高得点を獲得する。好循環だ。

あかねこ漢字スキルは,1週間サイクルで漢字を習得する。月曜日から金曜日までの学習内容が確立されているので,子ども自身が今日は何をするか判断することができる。

これによって,安定して練習に取り組む。

さらに,指書きからテストに至る一連の漢字習得法は,家庭学習においても有効である。

あかねこ計算スキルは,問題数を自分で選ぶ。自分にあったコースを選ぶことにより,100点をとることが可能になる。

2問コースでも,問題の難易度が考慮されているので,2問が確実にできれば学習内容を習得したと判断することができる。

また,自分でコースを選ぶということは,自己決定力の向上につながる。毎日の些細な行為であるが,この積み重ねによる高得点獲得という体験は,自己肯定感の醸成に役立つ。

教師側の指示が明確になるということも大きな要素であろう。明確な指示は,子どもが動きやすい。全員が指示通り動くことで,教師はほめる機会が多くなる。ほめられることにより,子どもは意欲的になる。

平均点で90点を超えるというのは,それまで10点や20点と低い点数を取っていた子たちが,70点,80点と点数をあげなければ為し得ないことである。

時に逆転現象を引き起こすこともある。こういった事実がクラスのドラマとして,多数報告されている。

学力だけではない。教材を使用したため,子どもが向上的に変化したと感じる教師は288人,85%もいた。

内訳は,次の通りである。

・学習意欲が向上した(109人)

・授業に参加するようになった(84人)

・負けを受入れるようになった(63人)

・コミュニケーションが向上した(27人)

・性格がまろやかになった(24人)

学習意欲が向上したり,授業に参加したりするようになるのは,教材が「楽しい」「分かる」からだろう。

さらに驚くことは,コミュニケーション能力や性格に関する報告だ。教材を活用することで,人格形成にまで役立ったということだ。

喧嘩が減少したり,集団生活を遵守するようになったというのは,1つの教材で為し得たというよりも,有効な教材を複合的に活用したからだろう。

このような事実を提示することで,教材採択に勝利したい。子どもと教師の1年間を左右する瞬間の勝利を祈る。

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      明治図書
    • コミュニケーション力は発達障がい児ほど低いのが現場で感じるところです。それをアップする方法とは、とても興味あるし知りたい情報でした。明日から使える具体的な内容満載でした!ぜひ、多くの先生に読んで欲しいと思いました。
      2013/4/22つばさ

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