- 特集 思いを伝える!主体的・協働的な書くことの授業アイデア
- 特集について
- 提言 主体的・協働的な書くことの授業づくりとは
- 「交流作文」で思いを伝える―「書くこと」の効果的な課題設定
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- 構想段階の指導―文題の再検討/構成スタイルの活用
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- 協働的活動が感想を豊かにする
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- 交流の過程で主体性を育てる
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- 小学校の実践情報/低学年
- 報告文の授業アイデア
- 校外学習を新聞にまとめよう―新聞記者になりきって取材に挑戦
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- 紹介文の授業アイデア
- 身近な家族を友達に紹介する
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- 小学校の実践情報/中学年
- 詩の授業アイデア
- 感動したことを書く
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- 感想文の授業アイデア
- 自分の思いをもち、伝え合う楽しさを味わう
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- 小学校の実践情報/高学年
- 批評文の授業アイデア
- 根拠を多様に収集し客観的に評価しよう
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- 紹介文の授業アイデア
- 思いをもっと伝える―友達と作るおすすめの本の紹介文
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- 中学校の実践情報
- 意見文の授業アイデア
- 相互批評で、文の説得力を高める
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- 感想文・鑑賞文の授業アイデア
- 読みや鑑賞の観点が、考えを導く―「感想語彙」、「鑑賞語彙」を道標に
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- 手紙文の授業アイデア
- 相手や目的に応じた手紙・礼状を書く指導の工夫
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- 批評文の授業アイデア
- 手軽で確実な批評文指導の一例
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- 第2特集 語彙を増やす学習指導の工夫
- 提言 語彙を増やす学習指導とは
- 活用できる「語彙力」をつける
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- 語彙を増やす学習指導に当たっての配慮点
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- 小学校の実践情報
- 低学年/思いを伝える語彙を集める
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- 中学年/実生活に活用「している」言語環境の創造―三年 書くこと単元「気になる記号」
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- 高学年/集めた言葉を使うことで語彙の獲得を目指す
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- 中学校の実践情報
- 1年生/ポイントは「学習内容に応じた語彙の提示」と「類義語を分析する活動の導入」
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- 3年生/真に言葉を獲得する深い学びとしての語彙指導
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- 書籍紹介 (第5回)
- ゼロから学べる小学校国語科授業づくり
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- アクティブ・ラーニングがうまくいく! ペア&グループ学習を取り入れた小学校国語科「学び合い」の授業づくり
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- 最新国語ニュース (第5回)
- 中教審・審議のまとめを公表
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- 国語授業をアクティブにデザインする (第5回)
- 小学校/子ども主体で教師の出番・役割を考える
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- 中学校/「対話的な学び」の試み
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- 続 国語授業・始めの一歩 (第5回)
- 教師の役目
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- 新しい時代の国語科授業づくり応援講座 (第5回)
- 近代俳句の学習
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- 言葉の力を育む文学の授業 (第11回)
- 人物どうしのかかわりをつかむ U
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- 〜ごんと兵十、大造じいさんと残雪〜
- 未来を生きる子供たちのための国語科授業改革 (第5回)
- 変化の激しい社会を生きるための言語の知識・技能
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- 編集後記
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- 今月取り上げた教材
- 12/1月号
特集 思いを伝える!主体的・協働的な書くことの授業アイデア
思いを伝えること――それは,年齢を問わず,誰もがもつ願いの一つであり,それがかなったときには格別の喜びを覚えます。また,思いを伝えるために,あれこれと考えながら文章を書いていくことは,それ自体が楽しいことでもあります。
一方で,自分の中の思いを一まとまりの文章にするのは,楽なことではありません。心に浮かんだことを単に言語化するだけなら簡単なことですが,人に読んでもらうためには,適切な言葉を選び,文章の構成を考え,誰かを傷つけないように配慮し……等のように,さまざまなことを考えていかなければなりません。
個人が自分の意思で文章を書くという行為は,主体的かつ孤独な作業である側面を有しています。ところが,学校教育の場においては,主体的でも孤独でもないという場合が多々あります。
「思いを伝えたい」という子供たちの願いを実現するために,書くことの喜びを味わわせるために,国語の授業ではどのようなことができるのでしょうか。「主体的に書く」ためには,あるいは「協働的に書く」ためには,さまざまな工夫が必要です。平成20年版の学習指導要領の「書くこと」では,課題設定・取材・構成・記述・推敲・交流等の系統性を重視しています。それぞれの段階において,どのような工夫ができるのでしょうか。
特集「思いを伝える!主体的・協働的な書くことの授業アイデア」では,全国の研究者や実践家から,提言や実践発表という形で,授業づくりのヒントや授業のアイデアを発信していただきました。
また,今号では第2特集として,「語彙を増やす学習指導の工夫」を取り上げます。
各教科等における言語活動の充実を図る上で,子供たちの語彙が豊かであることはとても大切な要件となります。その基盤となる国語科では,子供たちが語彙を増やしていくとともに,どのような言語生活を送ることで語彙が豊かになるのかを認識できるようにすることが重要です。こうしたことを実現するためには,例えば読書を通してさまざまな言葉に触れたり,伝えたい思いや願いが膨らむ場を生かし,自分の思いや考えを表現するのにふさわしい言葉を吟味したりできるようにすることが一層大切になるでしょう。
このような,理解したり表現したりするための語彙を増やしていく手立てを身に付けることができるようにするための指導の在り方を,提言と実践提案によって解明しています。
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- 明治図書