実践国語研究 2004年5月号
国語力の基礎・基本

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実践国語研究 2004年4・5月号国語力の基礎・基本

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ジャンル:
国語
刊行:
2004年3月22日
対象:
小・中
仕様:
A5判 140頁
状態:
絶版
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目次

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特集 国語力の基礎・基本
国語力とは
言葉の記憶
工藤 直子
鼎談 国語力の基礎・基本
甲斐 睦朗河野 庸介井上 一郎
国語力の基礎・基本とは
考える力を育むことばの教育
内田 伸子
「応用」の場があって初めて「基礎・基本」となる
堀江 祐爾
言語運用能力としての基礎基本
寺井 正憲
実践/「話すこと・聞くこと」の力の基礎・基本を育てる
低学年/学習活動を関連させ、伝え合う力を育む
ともこさんはどこかな・他(光村・2年)
柳沼 信之
中学年/考えを明確にして話し合う
ビデオレターをおくろう(4年)
石橋 多賀子
高学年/「インタビュー」で育てる「話す力・聞く力」
インタビュー名人になろう・他(光村・5年)他
布目 京子
中学校/話すこと・聞くことの基礎・基本を育てる
聞き上手になろう(特設「ことばの時間」・1年)
宗我部 義則
実践/「書くこと」の力の基礎・基本を育てる
低学年/漢字で遊んで、書く力を
文字の習得と作文指導(1年)
鈴木 美幸
中学年/毎日書く、楽しんで書く、考えて書く
「書くこと」を継続していくポイント(3年)
春日 由香
高学年/自分の考えを効果的に書く
未来について考えよう(東書・6年下)
松江 都志美
中学校/発想や認識の力を短歌で育てる
短歌を味わう(東書・2年)
齋藤 正三
中学校/学習事項どうしの[かかわり]を意識させ、思考力を育成
社会の中での私たちの課題(自主教材・3年)
保坂 伸
実践/「読むこと」の力の基礎・基本を育てる
低学年/比べ読みをいかしたシナリオ作り
お手紙・他(光村・2年下)
村上 雅彦
中学年/読む意欲を高める図書館教育
詩のみりょくをつたえよう(学図・3年下)
藤島 保奈美
高学年/ファンタジーの世界を味わう
きつねの窓(教出・6年下)
大森 恵美子
中学校/表現する目的をもって「読む」
小さな手袋(三省堂・2年)
上田 郁子
中学校/一般化する「読み」をめざして
論語(光村・3年*昭和62年度教科書)
荒瀬 雄二
子どもの詩と物語 (第7回)
「ぼくの弟」
後藤 史代
自己学習を進める実践資料の展開
低学年/読書活動を進める自己学習
井上 貴子
中学年/心を伝える手紙を書こう
花嶋 玲子
高学年/人物紹介発表会を開こう
青山 知佐子
投稿=実践研究の広場
書く力を伸ばすための少人数指導
中根 玲子
〜「研究者になって説明文を書こう」〜
「語り」を通して言葉の世界を楽しむ
藤田 まり
〜「楽語の世界―言葉で笑いを贈ります」〜
読者の声から―メール通信・前号評判記
創意工夫のある国語教室 (第13回)
確かなことばの力を育てる
小川 陽子
〜徳島県穴吹町立穴吹中学校の実践〜
BOOK GUIDE《この本がおもしろい》
『角川類語新辞典』(大野晋+浜西正人著)
古川 元視
『子どもと本の明日』(日本児童文学者協会編)
高木 まさき
いまさら聞けない国語の豆知識・素朴なQ&A (第13回)
資料の整理
佐藤 きむ
書ける子を育てる (第1回)
書くことを厭わない子を育てる日記指導
吉永 幸司
説明力を育てる (第7回)
自分を知り、相手を知る(3)
井上 一郎
確かな「ことば」の学びを創る (第1回)
国語教室で考えること、考えさせられること(1)
相澤 秀夫
国語教室のつくり方入門 (第1回)
言語環境づくり(1)
尾ア 靖二
教科書の中の児童文学 (第1回)
幼年童話における「成長」の位相
目黒 強
パーソナルコンピュータの活用―海外から学ぶ (第1回)
学びの道具への転換
市川 真文
豊かな表現を学ぶ学習指導の展開 (第1回)
「書くこと」の学習指導を改善するために
西辻 正副
エッセイ「金の卵―生きて学ぶ」 (第7回)
新聞配達少年の決意
井上 一郎
編集後記
井上 一郎
Keyword Index

編集後記

「確かな国語力」の育成が求められている。そこで、基礎・基本を明確にし、その能力の定着を図ることが重要な課題となる。ただ、このような論理で考えると、基礎・基本だけをやればよいといったやせ細った国語教育≠ェまかり通ることにもなりかねない。複雑な事象を単純化することによる誤った導きでは、課題解決は不可能であろう。現代の国語観や子ども観の中での基礎・基本であり、どのような脈絡の中で基礎・基本が求められているのかを考えることを怠ってはならない。文化庁において示された「これからの時代の国語力」も、新しい時代にふさわしい国語力は、人間や文化の基盤として広範に考えることを求めようとしている。

 そこで、本特集では、国語力の基礎・基本をどのように定着させればよいのか、どのような問題と結合して課題解決を図ればよいのか考えることにしたい。

 第一には、詩人・作家の立場から国語分科会委員としても関わった工藤直子さんから国語力について考えを巡らしたことを論じて頂いた上で、分科会主査の甲斐睦朗先生と編集委員二人による鼎談を行い全体の展望をした。

 第二には、心理学者や国語教育学者の立場から研究的にそれぞれの基礎・基本観を論じて頂き、実践の構想に役立つようにした。今求められているものが何なのか、実践のために論点を絞って論述するようにお願いした。

 第三には、国語科の三領域での内容を基軸にどのように基礎・基本の能力を育てるのか実践提案して頂いた。三領域を基軸にしているが、言語事項との関連は勿論、読書活動やコンピュータ活用、総合的学習の時間との関連、などを考えた広い範囲での考え方にも通用する基礎・基本の能力を含んだ提案となることを期待したい。

(井上一郎)

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