向山型国語教え方教室 2014年4月号
読み書き話す=場面別向山型スキル一覧

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向山型国語教え方教室 2014年3・4月号読み書き話す=場面別向山型スキル一覧

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ジャンル:
国語
刊行:
2014年2月24日
対象:
小・中
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 読み書き話す=場面別向山型スキル一覧
向山型「読み」指導をオーバービューすると
読みの指導、一年の目安〜四月の指導が何より重要だ〜
小貫 義智
「読み」(音読)で使える向山型スキル
変化のあるくり返しで音読の質を高める
石坂 陽
「読み」(文学の読解)で使える向山型スキル
年間使える向山型スキルと高学年におすすめ向山型スキル 言葉にこだわる分析批評で読みの力をつける
田村 恭子
「読み」(説明文の読解)で使える向山型スキル
「問い」と「答え」を読み取り、文章全体の構造を理解する
戸村 隆之
「読み」(読書指導)で使える向山型スキル
自由な中にも条件を入れて知的に指導する
田代 勝巳
向山型「書き」指導をオーバービューすると
文章構成の指導の前にする初歩的指導
長谷川 博之
「書き」(行事作文)で使える向山型スキル
「書き出しの書き方」スキルに、描写やレトリックのスキルを組み合わせて指導する
齋藤 一子
「書き」(短作文)で使える向山型スキル
「局面の限定」+「個別評定」で、書く技能を向上させる!
堀田 和秀
「書き」(小論文)で使える向山型スキル
単元の後に評論文を書かせる
小田 哲也
向山型「話す」指導をオーバービューすると
「話す」力をつける指導過程には、「成功体験」と「褒めること」が欠かせない
手塚 美和
「話す」(対話)で使える向山型スキル
対話上達のポイント五を毎日意識して授業を行う
前田 吉法
「話す」(発表)で使える向山型スキル
「討論」を見通した「指名なし発表」の指導
大関 貴之
「話す」(討論)で使える向山型スキル
笑顔で教えて、笑顔でほめる。「事前の賞賛」で子どもたちは笑顔になり、活発に発言する。
千葉 雄二
向山型「文法」指導をオーバービューすると
「教えて、書かせて、ほめる」ことで文章技法は上達する
許 鍾萬
ミニ特集 「学習の手引き」を授業にどう生かすか
一年生→はじめの一歩は、教科書の使い方
山口 浩彦
二年生→ポイントを絞って一つずつ指導し、手引きを生かす
□□□□□
三年生→取捨選択し、指導をアレンジすることで手引きは生かせる
山本 東矢
四年生→明確な答えが出る部分を発問・指示に生かす
田村 治男
五年生→言葉を根拠に考えることを教える
守田 のぞみ
六年生→「文を読むときの心がまえ」を指導するために使う
笠井 美香
中学生→課題を「細分化」と「簡略化」でアレンジしよう
和田 由幸
高校生→細分化した作業指示で、生徒が動く
黒杭 暁子
向国ライブあの体験で教室の実践が変わった
必然的に盛り上がる組み立てに唸る「話す・聞くスキル」の授業
竹岡 正和
教師の実力は五つのかけ算で成立する
鈴木 崇之
私のクラスでウケた保護者参観授業 (第13回)
保護者を安心させる参観授業の五つのパーツ
地川 雅望
グラビア
大好評!! 向山型国語入門講座
黒杭 暁子
〜「評論文と1時間の組み立て」〜
巻頭コラム
音読カードと小さな○十個
向山 洋一
巻頭論文
「読み」「書き」「話す」を関連づけて育てる向山型スキル
根本 直樹
ちょこっと分析批評―“このパーツ”で国語をカジュアル化 (第1回)
分析批評はじめの第一歩「登場人物」ってなあに
谷 和樹
中学発 テスト問題を授業に組み込む―あら不思議? 学力UP (第1回)
長文読解指導の前の、この一手
長谷川 博之
伴一孝の授業道場―土足でハートに侵入の実況放送 (第1回)
衝撃の授業づくり。授業はチーム力(伴一孝氏)
末光 秀昭
意見が「真っ二つ」に分かれるこの発問 (第1回)
向山実践「授業の覚書」を追試して討論に迫る 「ぼく」と「イナゴ」の関係に迫る発問
木村 重夫
教室熱狂―「学級通信=アチャラの授業」再現スポット (第1回)
学級通信「アチャラ」追試ポイント@ 教室熱狂! ラブレターの授業
河田 孝文
向山型国語に挑戦/論文審査 (第77回)
三人の授業、それぞれに良い
向山 洋一
“学び合い実践のキケン部分”を予測する (第1回)
子どもたちの「会話」をテープ起こしする
根本 直樹
国語で発達障がい児の指導―最前線 (第1回)
正しいあかねこ漢字スキルは、発達障がいの子どもに圧倒的に優しい
小嶋 悠紀
〜ユースウェア指書きの脳科学エビデンス〜
WISCの検査結果を国語学習に活かす
小野 隆行
非連続型テキストの読解力―向上への指導ポイントは“ここ” (第1回)
グラフの読み取りの定石「三つ」「二つ」「五つ」を身につけよう
許 鍾萬
A論文を生み出した実践 (第1回)
ADHDで注意記憶の低いHくんがク音が出るまでの一年間
高野 宏子
オジン世代発→若い世代の“向山実践の咀嚼率” (第1回)
休み時間になっても子どもたちが黒板に殺到する授業 田に×を書き、そこからいくつ漢字を見つけられるのか
「数字」の違いは「授業」の違いである オジン世代は保坂実践の「数字」に注目した 向山実践を追試するならば細部にまでこだわってほしかった
向国高段者のバックヤード 学級のワクワク授業風景 (第1回)
研究授業では、自分の主張を行う。主張には、しっかりとした裏付けが必要である。一級の資料がモノを言う
甲本 卓司
向国高段者のバックヤード 松崎力の国語教室 (第1回)
基本中の基本を大切にする
松崎 力
この授業で“向山実践が蘇った瞬間” (第1回)
「黒板に問いを書いていく」
笠井 美香
華の女子三人組 学級経営と国語授業―連動スポットは“ここ” (第1回)
授業開きで「げんこつアイロン」
赤木 雅美
豊かな言語力を身につけるために
神谷 祐子
あきらめない子どもを育てる
井戸 砂織
向山実践を読み解く
子どもがノートに書いたことから授業を組み立てる
向山 洋一竹内 時男東田 昌樹甲本 卓司
〜「海雀」の授業H 1986年6月 大田区立雪谷小学校5年1組〜
足が震えた模擬授業体験談 (第1回)
まずはチャレンジ
佐藤 直子
挑戦し続けるから、次が見える
黒滝 誠人
読者のページ
雨宮 久
編集後記
谷 和樹雨宮 久根本 直樹長谷川 博之
向山型国語最新情報
雨宮 久
向山型国語に挑戦/指定教材 (第79回)
雨宮 久

巻頭コラム 音読カードと小さな○十個

本誌編集長/向山 洋一


 「音読カード」なるものがある。宿題にされる。親が子どもの音読を判定するのだ。

 項目が多く、教師でさえとまどう。

 教師はいいと思ってやっているが、親には不評だ。すごく不評だ。

 子どもが泣き出したり、親子げんかも生まれているからだ。私は次のように考えていた。

 「音読カード」は、ひどいシステムだ。

 システムは、ハードウェア、ソフトウェア、ユースウェアを組み立てたものである。

 つまり、体系だ。

 よいシステムもあれば、ひどいシステムもある。よいシステムは、シンプルであり、分かりやすく、効果抜群である。悪いシステムは、複雑であり、分かりにくく、効果が低い。時には、逆効果のこともある。

 子どもたちに、国語教科書の音読を推進するシステムを考えてみよう。

 世の中に広まっているのに「音読カード」がある。単元毎に評価の観点があり、親は毎日それを聞いて評定を記入するのである。カードには、記入する欄がいろいろある。文字もあれこれ印刷してある。

 向山型国語では、教科書の題名の横に小さな○を十個書く。これだけである。

 一度読んだら一個、〇を赤鉛筆で塗る。実に分かりやすい。先生は、赤く塗られた〇を見て「すごいねぇ」「よくやったねぇ」とほめてやればいい。これだけである。

 どちらがシンプルか。

 「十個の小さな○」と「音読カードの印刷物」である。

 圧倒的に、十個の○がシンプルだ。やることも分かりやすい。評価もすぐ分かる。

 効果は、小さな○十個の方が抜群である。

 「音読カード」を止めて「〇十個」に移った何百、何千の先生方が、証明してくれるだろう。

 「音読カード」は、教師と父母に多大の負担をかけるだけで、効果は実に小さい。「音読カード」に恨みを抱いている父母はいっぱいいる。「先生がやるべき指導を、なぜ親に押しつけるのか」というわけだ。

 私が話した親で「音読カード」がよいと言った人はゼロ。逆に、即座に止めてほしいと言った人は八割を超える。

 教師は、善意でこのようなひどい方法を親に押しつけているのである。

 教師の善意に満ちた鈍感さが、多くの家庭で恨みをかっている。

 システムには、このように「悪いシステム」もあれば「よいシステム」もある。

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