- 特集 国語授業=向山型指導システム総覧
- 国語教育研究・実践における向山型の立ち位置=鳥瞰図〜歴史と現状を総括
- 「感動重視の授業」「あたり前のことばをおきかえる授業」「思いつきを次々と発表する授業」から脱却することから始まった向山型国語指導法
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- 向山型国語の指導法一覧
- 向山型要約指導
- 要約指導は二種類ある。いずれも導入は「桃太郎」から行う
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- 向山型説明文指導
- 「問いの文」「答えの文」と要約が骨格
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- 向山型作文指導
- 教師が作文指導のスキルをもつ―「自由に書きなさい」は指導ではない・花丸、波線は評価ではない―
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- 向山型分析批評
- 一般的実践群との差異を自覚せよ
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- 漢字指導システム
- 一行ズラッと書かせる体力主義よ、さようなら。指書き、なぞり書き、写し書き その後のシステムが自然に漢字を覚えさせる
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- 漢字文化の授業
- エピソード記憶で漢字好きな子を育てる
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- 五色百人一首指導システム
- クラスを作る上で五色百人一首に勝る優れた教材はない。札を準備するだけでその日からすぐに始められるほど指導は簡単である
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- 「国語テストの解き方」基本パターン
- 問いのパターンを知り、答え方を学ぶことで点数もアップする
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- 向山型問題づくり指導
- 向山実践×TOSSメモ=学級熱中
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- 向山型一字読解指導
- 問いと答えの基本を学ばせる
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- 向山型国語の授業技法一覧
- 指名なし音読
- 指名なし音読の指導三つのポイント
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- たけのこ読み
- 自分で選んだところを読むからやる気が出る。
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- ゆび書き・なぞり書き・うつし書き
- 教師が妥協せず、「教えて、ほめる」を貫く
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- 子どもがする板書
- 黒板をもっと子どもに開放する
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- 俳句・短歌の読ませ方
- それぞれの、音読で始まり音読に戻る
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- 暗唱テストの方法
- 教室が熱中して暗唱を始める向山型暗唱システム 脳の暗唱回路を作る。厳しく評定する。ミニ先生と暗唱の場を作る
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- 知らない漢字がある時の音読
- 上達の法則は、算数も同じ。学ぶことは、真似ることから始まる
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- 国語ノートの基本指導
- 評定して、褒めて、紹介する
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- 直写のさせ方
- ゆっくり、ていねいに書くための指示を工夫する〜エラーレス・ラーニングを具現化できる画期的な教材〜
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- 漢字テストのさせ方
- 漢字テストの「ポイント5」
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- 向山型国語の教材開発一覧
- 五色百人一首
- 学級が組織され教師への信頼感が高まる教材
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- 五色名句百選かるた
- 「五色名句百選かるた」でイベントを仕組む〜チーム対抗戦〜
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- あかねこ漢字スキル
- あかねこ漢字スキルを使うと二十〜三十点の子が九十〜百点を取るようになる!!
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- 長文読解スキル
- 「読解スキル」に込めた思想
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- 話す・聞くスキル
- 子どもたちがより熱中する『話す・聞くスキル』へ!
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- 国語ワークテスト
- 国語テストに△はつけない。子どもに本当の国語力をつける向山型ワークテスト
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- 向山洋一 国語主要実践 200字解説と検索法
- 春、雪、俳句(上海)、大造じいさんとガン、やまなし
- 高段の実力が成し遂げた最高峰の授業群
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- ひょっとこ、雑草のうた、ふるさとの木の葉の駅、森の出口、五十音図
- 驚愕発問変幻自在知的組立多種多様
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- いろはうた、くっつきの「を」、口に二画、漢字文化「土」「生」、口の慣用句、車へんの漢字
- 「あれどもみえず」を問う向山氏の言語指導
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- 四字熟語で文をつくる、だからわるい、小さなみなとの町、短歌「東の野に…」、辞書をつくるひとになってみて
- 追試し、熱中する授業を体感せよ
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- 向山型国語の用語・キーワード100字解説
- 段落要約、全文要約、登場人物、設定、対比、イメージ、主題
- 分析批評の用語を教えることで文章を読むものさしを身につけさせる
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- 話者、視点、モチーフ、起承転結、序破急、クライマックス、レトリック
- 国語授業に必須の分析ものさし
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- 問いと答え、トピックセンテンス、用例、暗唱テスト、読書指導と利用指導、基礎日本語辞典
- 国語の問題に応える基礎体力をつけるためのキーワード
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- 漢字文化、一字読解、一字題一行詩、指名なし討論・発表・音読
- キーワードをさらに詳しく知るためにTOSSランド・動画ランドを活用しよう
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- 向山型国語の論争史―何とどう喧嘩してきたか足跡をたどる
- 西郷竹彦氏の法則化批判
- 授業は子どもの事実で判断せよ
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- 冬景色論争と向山洋一の授業
- 教材の解釈で終わらず、授業にかけて子どもの事実で問題提起していく。その際、原文に即し、文章に即し、先行研究に即することを原則とする
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- 出口論争と向山学級の実践
- 実践記録の在り方を問ただした、子どもの圧倒的な事実
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- 塀の外・友軍として“向山型国語を評定”する
- 向山型国語・更なる発展に期待
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- 理論と実践からの国語教育の変革
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- 歴史に残る画期的な提案「分析批評による文学の授業の見直し」
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- 巨星として輝き続ける向山洋一氏
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- 戦後以降の言語活動への挑戦と提案・創造
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- 向国ライブあの体験で教室の実践が変わった
- 異次元のスピード、心地よい緊張感の論文審査で時間感覚が変わる
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- 理想の読み聞かせのイメージを明確に示した向山氏の導入
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- 私のクラスでウケた保護者参観授業 (第19回)
- パーツで組み立てたので、子どもたちも保護者も授業に熱中した
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- グラビア
- 大盛況満員御礼で2014年も終了しました 第61回向山型国語教室教え方教室IN盛岡
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- 〜毎時間、基本的に同じようなパターンで流していく授業〜教科書教材:文学作品の場合〜〜
- 巻頭コラム
- 国語の授業は、紙芝居やペープサートを作るのではなく、文章の読み方、書き方こそ教えるべきである
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- 巻頭論文
- 向山氏の国語実践群をトレースすることで見えてくるものがある。原実践を忠実に学び、別の教材で応用してみることが効果的である
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- ちょこっと分析批評―“このパーツ”で国語をカジュアル化 (第7回)
- 三十年前の詩の授業に対する向山氏の代案
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- 〜「春」坂本遼 その2〜
- 中学発 テスト問題を授業に組み込む―あら不思議? 学力UP (第7回)
- 推論問題で正答する力を育てる
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- 伴一孝の授業道場―土足でハートに侵入の実況放送 (第7回)
- 我々が掲げる旗は、崇高で、千年紀を貫く。人としての生き様
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- 意見が「真っ二つ」に分かれるこの発問 (第7回)
- クライマックスはどちらか 「窓を手に入れた場面」VS「窓を失った場面 」六年『きつねの窓』の主題に迫る発問
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- 教室熱狂―「学級通信=アチャラの授業」再現スポット (第7回)
- 学級通信「アチャラ」追試ポイントF
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- 〜分析批評の授業C主題〜
- 向山型国語に挑戦/論文審査 (第83回)
- 更につっこんだ授業の創造を!
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- “学び合い実践のキケン部分”を予測する (第7回)
- 「学び合い」の授業は45分で終わらない
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- 国語で発達障がい児の指導―最前線 (第7回)
- 読み書きの困難性に対応する
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- 〜的確なアセスメントを行い対応する〜
- 四月、漢字テストを使って「とばす」指導を行う
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- 非連続型テキストの読解力―向上への指導ポイントは“ここ” (第7回)
- 「鳥瞰図」でみる日本の国語読解力と指導法の歴史
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- A論文を生み出した実践 (第7回)
- 教科書の文章を型にして、子どもたちが論理的な文章を書けるようにする指導法
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- オジン世代発→若い世代の“向山実践の咀嚼率” (第7回)
- どの子も時間を忘れて熱中! さらにアンコールの嵐! 最後は笑いいっぱいの空間へ。向山実践の凄さを肌で感じた「四字熟語を集める」授業
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- 子どもを熱中させる秘訣はどこにあるのか? オジン世代の私は田中実践の指示と最終局面に注目した。向山実践には小さな配慮がいくつも隠されているのである
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- 向国高段者のバックヤード 学級のワクワク授業風景 (第7回)
- 公開研究会のテーマは、「国語の学習内容は蓄積されるか」だった。文学作品の授業内容は、蓄積されなければならない
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- 向国高段者のバックヤード 松崎力の国語教室 (第7回)
- 勉強大嫌いという子たちの学力を保障する
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- この授業で“向山実践が蘇った瞬間” (第7回)
- 「動」と「静」の作文指導どちらも子どもたちは熱中する!
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- 華の女子三人組 学級経営と国語授業―連動スポットは“ここ” (第7回)
- 一年生の日記指導
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- 優れた授業を組み合わせて構成
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- 授業で得た自信が子どもの生活にも良い影響を与える
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- 編集室の公論・異論 私の周辺・気になる“この話題” (第3回)
- テーマ:ICT教育の可能性と限界─見極める目
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- 〜TOSSランドから世界最新の電子ライブラリーTOSSメディアへの進化〜
- 足が震えた模擬授業体験談 (第7回)
- 同世代の仲間との出会い、切磋琢磨する
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- 最初の模擬授業の評定はマイナス 模擬授業をしなければ教室で授業できない体になる
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- 読者のページ
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- 終刊の辞
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- 編集後記
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- 向山型国語最新情報
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- 向山型国語の全体像
- 正確に読み・書き・話し・聞く力
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巻頭コラム 国語の授業は、紙芝居やペープサートを作るのではなく、文章の読み方、書き方こそ教えるべきである
本誌編集長/向山 洋一
私が分析批評の教材を最初に入れたのは、三十年前「進研ゼミ」の「チャレンジ」の中だった。私は小学校講座の全体を設計するチームの責任者だった。
分析批評の国語は多くの子ども、多くの保護者、多くの教師をひきつけた。
それは、次の理由による。
分析批評がなぜ多くの教師をひきつけるのか。
分析批評の授業をすると、なぜ、子どもたちは熱中するのか。
分析批評を学んだ子は、なぜ、あのような論理的な文章が書けるのか。
それは、「作品の読み方の基本」を身につけた子と、身につけない子の違いなのである。
これまでの国語教育、とりわけ最近の単元学習では、「作品の読み方の基本」を身につけさせることが、できなかったのだ。
そのような観点さえ、ほとんどなかったのである。
ピアノにふれれば、誰でも音は出せる。
「高い音」や「低い音」ぐらいはすぐに分かる。
しかし、「曲」を弾くには、習わねばならない。
これまでの国語教育は、「作品」にふれさせて「恋しい」とか「面白い」とか、それぞれ勝手な感想を表出するだけの授業だった。
そこには、『バイエル』を習うような、「基本を身につける」学習は、なかったのである。
先進諸国の中では、日本の国語教育だけが際だって異質だったのである。
先進諸国は、「書き方」「読み方」などの方法を教える。しかも「方」は、「型」として確立されている。
分析批評を習った子どもは、「これまでも、国語の授業で意見を言ったが、言いっぱなしで終わっていた」と感想を残している。
「どの意見が正しくて、どの意見が正しくないのか、基準が全くなかった」とも言っている。
思いつき程度のことを、次々と言う授業だったのだ。
何やら、学校の研究に似ている感じがする。
「学問」とか「基本」とか「説」とか「論」とか「術」とか、そうしたカッチリしたものがなかったのだ。
学術的ではなかったのだ。
「学術」とは、もちろん「学」と「術」から成り立っている。
その大切な「術」がなかったのである。
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- 明治図書