向山型国語教え方教室 2011年8月号
初登場教材の“発問と作業指示”重要情報

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向山型国語教え方教室 2011年7・8月号初登場教材の“発問と作業指示”重要情報

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ジャンル:
国語
刊行:
2011年6月20日
対象:
小・中
仕様:
B5判 96頁
状態:
絶版
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目次

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特集 初登場教材の“発問と作業指示”重要情報
初登場教材の「発問と作業指示」向山型ならこうなる
「事実」と「意見」を区別し本質をえぐり出す
伴 一孝
「イルカのねむり方」は、向山型説明文指導にぴったりの教材である。だからこそ奥が深い
椿原 正和
「物語」初登場教材この「発問と作業指示」で授業する
3年新教材「海をかっとばせ」ファンタジー教材は、文章表現の検討で主題をつかませる
松崎 力
東京書籍 6年ばらの谷 〜どろんこまつりの構想追試で物語の構成を理解させる
小嶋 悠紀
「説明文」初登場教材この「発問と作業指示」で授業する
教科書に書いてある通りに授業してもうまくいかない ぶれのない発問と明確な作業指示で文章の構造を理解させていく
田代 勝巳
「問い」―「答え」を対応させると文章の構造がわかる
杉谷 英広
「詩」初登場教材この「発問と作業指示」で授業する
「学習の仕方」を教え、自分で読み取れるようにする
小田原 誠一
詩「とびばこ だんだん」 言葉にこだわる授業をする
高杉 祐之
「作文」初登場教材この「発問と作業指示」で授業する
光村図書6年「書くこと」全新教材の発問・作業指示案
村野 聡
「言語事項」初登場教材この「発問と作業指示」で授業する
光村図書4年「話す言葉は同じでも」『話す・聞くスキル』の方法で子どもたちが熱中する
谷 和樹
「読書(読み物)」初登場教材この「発問と作業指示」で授業する
「連鎖する読書」はこう仕組む
太田 聡美
ミニ特集 暗唱指導で自己肯定感を高める
低学年/今まで一度も合格したことのない子を合格させるには「30回ぐらい読むこと」だ。参観日で1年生が暗唱する姿に保護者が感嘆の声をあげた
高見澤 信介
3年/暗唱指導がAさんの自己肯定感を高め笑顔にする
前田 吉法
4年/ぼくも子ども先生になりたい 「子ども先生」大活躍!
牛田 美和子
5年/「合格!」と言われた達成感が子どもの自己肯定感を高める
平山 勇輔
6年/合格基準は厳しく!だから、やんちゃくんも熱中する!
南 達也
中学校/僕はやればできるんだなーと思いました
山本 雅博
向山型国語初心者の挑戦―手ごたえを得たあの瞬間―
たけのこ読みで子どもたちがノリノリになる授業になった
小野 一豊
あっという間に、笑顔になるたけのこ読み
井川 裕子
自薦他薦子どものノートづくり
ノートづくりの極意 第5条「□で囲ませる」第6条「番号をつけさせる」
小田原 誠一
満員御礼!「向山型国語教え方教室」
新教科書、「向山型国語」ならここまで知的に授業できる
杉山 裕之
巻頭コラム
授業は「発問+作業指示」を中心に構成される
向山 洋一
巻頭論文
想像以上に内容は厚くなっている。向山型授業で新学習指導要領のねらいを実現しよう
杉山 裕之
学年別・私ならこの発問と作業指示で授業する[7・8月]
1年/楽しく言葉さがしをしながら、たくさんの言葉を知るきっかけにする
頓所 陽子
2年/お話作りの型を教える
岡 惠子
3年/「海をかっとばせ」で、物語の基礎基本を教える
堀田 和秀
4年/分析批評で、文章を正確に読む
酒井 基成
5年/「世界でいちばんやかましい音」での起承転結要約指導
団野 晶夫
6年/連想させて組み合わせる
田丸 義明
学年別・「伝統的言語文化」の教材開発[7・8月]
中学校/長谷川櫂論考を使って『おくのほそ道』を新しい視点の教材にする
山田 高広
学年別・生徒の疑問を引き出す「わきお」発問の効果[7・8月]
高校/『カンガルー日和』は題名や表現に着目させる
鈴木 良治
向山洋一国語著作の「読み方」
文章上達の秘訣は二つしかない。その二つが国語の中心になっているか
谷 和樹
向山洋一デジタルアーカイブシリーズ遂に発刊!
椿原 正和
向山型で言語力育成授業を行うとこうなる
1年生でも言葉にとことんこだわる
□□□□□
一目でわかる! 実録向山型国語指導案集
第4学年 国語科学習指導案 国語科の「テストの答え方」の指導をすべきである
椿原 正和
向山実践から学ぶ「発問づくり」の型
「漢字熟語」で「本質」を表現させる
伴 一孝
百人一首・名句百選指導の「奥の手」
目線を追って、詠む、札をとらせる
糸木 佳奈子
新ゲーム「暗唱かるたゲーム」導入で、逆転現象を起こす
永井 貴憲
向山型国語に挑戦/論文審査 (第61回)
知的興奮のある展開を!
向山 洋一
新卒教師が追試できる!おすすめ向山型国語実践
国語の力とは,内容を的確に捉える力のことだ。的確に捉えるとは,文章を要約できるということだ。文章を要約させる指導の基本を知ろう
前田 利憲
この「授業システム」でできない子ができるようになった!
低学年/口ずさむだけで良いフラッシュカード 授業初めには、児童の満足感を高めるものにする
近江 利江
高学年/作文を書けなかった子が、自信をもってどんどん書くようになった向山型作文指導
小須田 恭子
発達障害の子どもの自己肯定感を高める向山型国語
「空気」を肌で感じる。それはライブでしか学べない
伊藤 寛晃
新分析批評の授業が読解力をあげる
「海の命」の教材分析から発問を作る
松藤 司
江副文法の授業のススメ
有名な詩の一文を使って,「情報」とは何かを考えさせる
田代 勝巳
向山実践を読み解く
まずは自分自身が教材と向かい合う
向山 洋一東田 昌樹甲本 卓司
〜教材文『暗夜行路』(志賀直哉)@ 2008年1月 TOSS箱根合宿〜
教材分析から発問・指示づくりへのステップ
教材分析の手はじめの一歩をはじめよう(3)
大森 修
女教師がすすめる向山型国語
45分間の基本的な流れを作り、意図的に褒める場面を設定し、1時間の中で何度も成功体験をさせる。
手塚 美和
楽しくて進んで辞書を引きたくなる辞書引きの実践
兼田 麻子
向山型国語で生み出す「中学生の事実」
発達障害児にも必要な「定義付け」
長谷川 博之
国語デジタル教科書への対応
クラウドによるデジタル教科書(テキスト)の配信システム
久保 宏行
そのまま使える,ちょっとした隙間時間にできる教材
隙間単元を授業する/補助動詞
河田 孝文
「伝統的な言語文化」の授業づくり
原文暗唱と昔話の音読・直写をセットで指導する
田村 ちず子
名文格言暗唱かるたで、3年生もことわざが好きになる
今井 豊
学力テストB問題対応授業を創る
条件に合わせて書く問題を創ってみよう
松崎 力
テーマ別 向山型国語QA
向山式音読指導で全員スラスラ音読を目指す
小田 哲也
読者のページ
「楽しく一気読みでした」「貴重な情報が満載」「新年度の授業が楽しくなりました」さらに役立つ向山型国語誌を目指します
編集後記
谷 和樹雨宮 久杉山 裕之長谷川 博之
向山型国語最新情報
雨宮 久
向山型国語に挑戦/指定教材 (第63回)
杉山 裕之

巻頭コラム

授業は「発問+作業指示」を中心に構成される

本誌編集長 向山洋一


国語の授業が,異様な姿になっている。

ひと言でいえば,次のようにだ。

活動だけがあって,学習がない。

ある政令都市では,次のような国語の授業ばかりだという。

市の国語研究会に長く属しています。そこでは,授業でいかに思考させるかではなく,どんな活動をさせるかばかり話されます。

 例えば新聞作り,ガイドブック作り,絵本作り,音読発表会,報告会など…の活動を話しあうのです。そんな話ばっかりです。「授業の本質とは何か」は,素通りされています。

 「教え育てる」教育の場なのに,活動ばかりさせているのです。

また,ある県での国語の授業研究は次のようだという。

本日,学校の研究授業のための研究部会があった。国語の研究だ。今年私は授業者から降ろされた。(授業が県のやり方でなくて全員の方向と合わないという)そこで事前国語授業での発問に驚愕。

「白いぼうし」の第一発問は,次のようだった。

「みんなは,どのように学んでいきたいですか?」

こんなことを聞いて子どもたちは混乱するだろう。愚の骨頂である。しかし,この教師は何のためらいもなくこういった。

「ここの学校の子どもたちは,このようなことを聞かれたことなかったのでしょう。さすがにびっくりしていました」

開いた口がふさがらない。

昨年度の研究で「教師の発問」はいかにあるべきかを中心に進めた。それがわずか1か月で崩れ去ろうとしている。

後半の議題は,「音読劇はいかにあるべきか」であった。

私は終始特別支援の視点から話を始めた。

「授業の本質とは何か?」

このようなことをしっかり,主張していく。

授業は「発問と作業指示」で構成される。

例えば,「古池や,かわず飛び込む 水の音」

発問.この句で最も強調されている言葉は何でしょう。

指示.その言葉をノートに書き,一行で説明しなさい。

このような授業を組み立てるのが教師の仕事だ。だから,授業は教師の知的水準に左右される。上記の句の授業ができる人はレベルが高い。名古屋大学の大学院での川崎先生の授業に,これと近い内容がある。

「子どもに,何を学んでいきたいですか」と聞くなど,「奇っ怪な丸投げ」というほかない。こんな「授業」が,世界中のどこにあるのか?勉強をしない知的水準の低い教師の思いつき「授業」だ。

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