国語教育 2011年2月号
古典で身に付けさせたい国語学力

B733

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国語教育 2011年2月号古典で身に付けさせたい国語学力

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ジャンル:
国語
刊行:
2011年1月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 136頁
状態:
絶版
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目次

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特集 古典で身に付けさせたい国語学力
提言・古典で身に付けさせたい国語学力とは何か
古典の表現と古人の認識に学ぶ力を
花田 修一
古典で身に付けさせたい国語学力
小森 茂
楽しく繰り返す音読から暗唱へ
大熊 徹
伝統は古くないから、こそ
難波 博孝
古典は人生を豊かにする―なぜ古典を学ぶのか―
岩ア 淳
昔話・神話・民話の読み聞かせ―注意事項は
古典の読み聞かせ・六ポイント
左近 妙子
「語りきかせ」のシステムづくりを
岩下 修
解説をせずに読み聞かせる
深谷 幸恵
音読・暗唱指導―小学校段階の留意点
音読・暗唱と「古典の読み方」のリンクを
松木 尚美
リズムのある詩文から暗唱を始める
田村 ちず子
音読・暗唱は「七五調」の作品から
岩井 信康
音読・暗唱指導―中学校段階の留意点
心に映るテキストを作る
中西 一彦
古典に親しむことを目的とした音読・暗唱指導
橋 亜矢
徒然草の音読指導
渡辺 真由美
小学校における古典指導の開発
古典の授業は不易である
長谷川 みどり
『古事記』で古代へ思いを馳せる
松崎 力
古典って、おもしろい!
田中 桂子
音韻・リズムと大意の理解を大切にして 『竹取物語』『平家物語』の実践を例に
川上 弘宜
古典落語で伝え合う力を育てる
小林 圭
中学校における古典指導の開発
古典に親しむ―和歌に関する創作指導を通して―
横山 千晶
興味・関心を喚起し、学習者の内面化を図る
植田 恭子
日本文化・思考の型を楽しく―『平家物語』「扇の的」を例に―
蔭山 江梨子
「平家物語」を楽しく読む 単純明快に全体像をつかみ、あらすじをとらえるところからの古典入門
笠井 正信
「おくのほそ道」と「曾良旅日記」を比較して自ら問いを解明する学びを育む授業づくり
廣中 淳
古典指導で苦労したこと
作品の特徴を、音読で、どんどん教える授業に変えた
藤原 かおり
なぜ古典を勉強するのか
加藤 郁夫
解釈より音読を重視する
大木 真智子
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第95回)
森川 正樹
「読書に親しむ」授業づくり (第95回)
「読むこと」の楽しさを実感できる学習
熊谷 尚
書評
『作文力を鍛える新「作文ワーク」小学1年〜小学6年』(野口芳宏編)
河野 順子
基幹学力シリーズ14『どの子も必ず書けるようにする国語授業の勘所 「つまづき」と「ジャンル」に合わせた指導』(森川正樹編)
市毛 勝雄
国語教育人物誌 (第238回)
青森県
児玉 忠
岩手県
藤井 知弘
山形県
小川 雅子
福島県
佐久間 裕之
国語教育時評
「伝統的な言語文化云々」とは、何なのか
渋谷 孝
追悼 瀬川榮志先生 逝く
上田 保明
楽しい国語授業を創る (第11回)
小学校・高学年の授業づくり
吉永 幸司
論理的思考力・表現力の鍛え方 (第11回)
学校全体で「論理的な言語力」―「自分の考え」を持たせる―
佐藤 洋一
読書活動の日常化への取り組み (第11回)
秋田県教育委員会の挑戦! 「秋田わか杉っ子 学びの十か条」に見る挑戦
大森 修
「伝統と文化」の授業での扱い方 (第11回)
「伝統的な言語文化に関する事項」の評価規準の設定
水戸部 修治
教師の言語能力を高める (第11回)
教師の家庭や家族の言語活動
野口 芳宏
編集後記
江部 満

●編集後記

○…教育基本法の改正、新しい学習指導要領の告示に伴い「伝統と文化」の教育への関心が高まっています、と『現代教育科学』の後記に書きました(二〇一〇年二月号「伝統と文化」教育で日本文化を見直す)。六十年前、占領下で制定された旧教育基本法においては、前文でも第一条の教育の目的でも、さらに第二条の教育の方針でも「伝統と文化の教育」は一切見られません。

○…改定された教育基本法では、「前文」から「伝統」と「文化」の文言が位置づけられています。「個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する」と。「伝統」と「文化」の尊重は新教育基本法の重要条文の一つであることがわかります。

○…さらに改正された「学校教育法」でも、「我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに、進んで外国の文化の理解を通じて、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」とあります。

○…本誌の二〇〇九年五月の臨刊『戦後教育観からの脱皮』特集中の〈「伝統的な言語文化」の国語学力と評価の開発課題〉で、左近妙子氏(名古屋市立西築地小)は、「幼少期から古典を学ぶことは、日本人としての生き方や考え方、日本文化におけるコミュニケーションの基盤を形成する上で重要」であると強調され、小学校段階では「音読・暗唱の重視」を提案されています。同じ特集号で中・高でも音読・暗唱を重視している提言が見られます。本号は「古典の学習」を通し「言語の教育」の原則・原理を解明したいと願い、特集を組みました。

(江部 満)

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