国語教育 2008年12月号
「伝統的な言語文化」の授業づくり

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国語教育 2008年12月号「伝統的な言語文化」の授業づくり

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ジャンル:
国語
刊行:
2008年11月10日
対象:
小・中
仕様:
A5判 136頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「伝統的な言語文化」の授業づくり
提言・「伝統的な言語文化」の授業づくりへの配慮
音読は古典のライブ感覚を生み出す
市毛 勝雄
「古典の指導」が「言葉の学び」になるように
堀江 祐爾
教師も伝統文化と言語文化に楽しもう
陣川 桂三
小学校の古典学習を充実させよう
中村 孝一
「活用」と「比較」で伝統的な言語文化の価値に気づく指導を
成田 雅樹
「伝統的な言語文化」新設の背景
外的要因としての法改正と内的要因としての学力調査
鶴田 清司
教育基本法と学校教育法と中教審答申
大熊 徹
「伝統的な言語文化」低学年の授業づくりへの配慮
昔から伝わる「おはなし」の扉を開ける授業作り
清水 静子
ことばのリズムを体感させ、日常化するところから
松木 正子
昔話の「読み方」の基礎・基本から発信へ
松木 尚美
昔話の授業は、絵本の読み聞かせでいいのか
田口 広治
「伝統的な言語文化」中学年の授業づくりへの配慮
「伝統的な言語文化」を「伝統的な学習法」で楽しく学ぶ
森川 敦子
全ての国語科授業で学習用語を指導しよう
柳谷 直明
カルタで関心を持たせ日常生活に活かす
須永 逸郎
「伝統的な言語文化」の授業でも音読重視
石田 寛明
「伝統的な言語文化」高学年の授業づくりへの配慮
年間指導計画に位置付き、生き生きと活躍する古典という素材
伊ア 一夫
指導系統・完璧暗唱・学習成果物
谷口 茂雄
音読メインで読解力もつける
井関 和代
古典が好きになる子を育てる高学年授業のポイント
左近 妙子
「伝統的な言語文化」中学校の授業づくりへの配慮
古典指導で配慮すべき三つの事柄
岩ア 淳
古典を継承し創造する生徒を育てる
寺井 英子
領域指導の既習事項を学習活動に生かして古典に親しむ
西尾 浩子
感受力・思考力・表現力育成へと連携させる短歌の授業
廣中 淳
小学校との質の高い連続性を
光野 公司郎
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第69回)
池澤 成一
「読書に親しむ」授業づくり (第69回)
豊かな表現力を育成するための読書活動
若尾 美智子
書評
『心を育てる敬語指導』(花田修一編著)
佐藤 洋一
『言葉を鍛える授業のアイディア 中学編』(山田高広著)
佐藤 佐敏
国語教育人物誌 (第212回)
奈良県
植西 浩一
和歌山県
丸山 範高
鳥取県
足立 悦男
島根県
金山 剛志
国語教育時評
政府の教育再生懇談会による「教科書改革案」の動向
須田 実
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第129回)
積極的な英語活動で「ことばの力」を育成
瀬川 榮志
分析批評で「批評力」を育てる (第9回)
設定―語りの条件
井関 義久
基礎的国語能力を鍛える (第9回)
教えて考えさせる授業と活用する力の育成
大森 修
新学習指導要領国語科をどう理解するか (第9回)
敬語指導の重要性―家族間敬語の再生―
野口 芳宏
思考力・判断力・表現力等の育成と授業改善 (第9回)
思考力・判断力・表現力等を育成する「本時の学習指導案」(6)
小森 茂
〜「B書くこと」を拠点とする授業改善(一)〜
続・これからの国語科教育 (第9回)
国語科改善の内容
田中 孝一
〜改訂学習指導要領3〜
編集後記
江部 満

編集後記

〇…「言語事項」が「伝統的な言語文化と国語の特質に関する事項」に改められたことが大きな話題となっています。さっそく新教育基本法を持ち出して、古典に親しむ=戦前復帰と批判する論も表れています。これに対して「答申」の「古典に親しむ態度を育成する指導については、易しい古文や漢詩・漢文についての音読や暗唱を重視するのは当然である」との反論も出されています。

〇…この「言語事項」の改訂に「長い項目名だが、言葉を指導する文化的価値が明示された」と評価する意見もあります。市毛勝雄氏は「言葉の学習指導の価値目標を示したことになり、教師のやる気を引き出すだろう」と評価されています。(本誌の臨刊「新学習指導要領国語科の長所・短所」から)

〇…さらに古典学習の充実に期待するという観点から古典学習の展開が期待できるとする論文も出ています。中村孝一氏(常葉学園大)は扱う教材も「一・二年=昔話、神話、伝承。三・四年=短歌、俳句、ことわざ、慣用句、故事成語。五・六年=古文や漢文、近代以降の文語調の文章、古典について解説した文章」など具体的に幅広く示されていることを上げています。

〇…文科省の新国語科の解説書でも「言語文化とは、我が国の歴史の中で創造され、継承されてきた文化的に高い価値をもつ言語そのもの」と評価され、さらに「古代から現代までの各時代にわたって、表現し、受容されてきた多様な言語芸術や芸能などを幅広く指している。今回の改訂では、伝統的な言語文化に低学年から触れ、生涯にわたって親しむ態度の育成を重視している」とあります。本号は授業化にあたっての配慮事項を取り上げました。

(江部 満)

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