国語教育 2007年10月号
子供の理解を助ける指導助言

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国語教育 2007年10月号子供の理解を助ける指導助言

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ジャンル:
国語
刊行:
2007年9月6日
対象:
小・中
仕様:
A5判 132頁
状態:
絶版
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目次

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特集 子供の理解を助ける指導助言
提言・子供の理解を助ける技術とは
個人学習と集団学習を統合する技術
大槻 和夫
「たとえばなし」による説明の技術
鶴田 清司
教材から出発する指導助言−言葉とかかわる子供を育てる技術−
菅原 稔
指導助言を支えること―限定、細分化そして当座対応
内藤 一志
「学びの系統性」から授業技術を見直す
佐藤 洋一
子供の理解を助ける指導技術の開発
導入で子供の理解を助ける指導技術
岩下 修
展開で子供の理解を助ける指導技術
須田 実
まとめで子供の理解を助ける指導技術
西田 拓郎
あらすじのつかめない子への助言
物語の読み方の基礎・基本をおさえる
左近 妙子
あらすじをつかむ学習活動を再吟味する
小鮒 智
あらすじをまとめるための支援策
岩ア 淳
要点をつかめない子への助言
様々なヒントを散りばめる
平松 孝治郎
ヒントカードで個に応じる
重松 景二
具体例への興味を要点把握につなぐ
植西 浩一
段落のくぎりのわからない子への助言
原則は音読しながら段落分けをする
松藤 司
説明文の段落のくぎり方をマスター
吉本 清久
段落分けの目的を考える
岩間 正則
漢字が読めない子への助言
学習のあらゆる場面で、「音読」の機会を設ける
神谷 祐子
授業以前の助言で授業に間に合わせる
佐久間 裕之
理に適った指導を学び、継続せよ
長谷川 博之
語彙の貧弱な子への助言
「日記の習慣化」が語彙を増やす最も効果的な指導である
田口 忠博
友達とのかかわりで語彙を増やす
上塚 浩一郎
言葉と経験を結びつけて考える
春田 晋
音読の下手な子への助言
音読の大切さを理解させ、経験させ、そして自信とやる気を伸ばす
松崎 力
音読の機会を増やして自信をつける
草村 久美子
声を出す楽しさが生まれる音読活動を
橋 重樹
黙読の下手な子への助言
最初はヒントを与え、モデルを示せ
柏木 英樹
高学年でも黙読が難しい場合
山本 直子
音読・視写を重点指導する
大木 真智子
「伝え合う力」を育てる教室づくり (第55回)
伊藤 浩子
「読書に親しむ」授業づくり (第55回)
『ドリトル先生物語』の授業化
小川 智勢子
書評
『小学校 国語科 聞く力の評価と指導』(高橋俊三ほか著)
大内 善一
『国語科教師の専門的力量の形成』(鶴田清司著、渓水社)
望月 善次
『これだけは身につけたい国語科基本用語』(瀬川榮志編著)
金久 慎一
国語教育人物誌 (第199回)
栃木県
森田 香緒里
群馬県
須田 実
埼玉県
市毛 勝雄
千葉県
寺井 正憲
国語教育時評
「墓場の鬼太郎」と「ゲゲゲの鬼太郎」
渋谷 孝
現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第115回)
新世紀の教育を拓く学校像
瀬川 榮志
検定外・日本言語技術教科書の実践と考察 (第19回)
五年生に「論説」を書かせる
市毛 勝雄
読解力向上のための実践提案 (第7回)
説明文教材にメスを入れながら読解する(下)
岩下 修
読書意欲を高める多読のすすめ (第7回)
君は受験戦争でどの生き方を選ぶのか
増田 信一
国際的なコミュニケーションをどう取り入れるか (第7回)
「からすたろう」で国際的なコミュニケーション
有元 秀文
これからの国語科教育 (第7回)
「国語力の育成」重視―中教審の検討の推移5―
田中 孝一
編集後記
江部 満

編集後記

〇…教育再生会議の第一次報告として、学習指導要領改訂に向け、七つの提言がなされています。その第一に、基礎学力強化プログラムとして、授業時数の10%増加、基礎・基本の反復、徹底と応用力の育成、薄すぎる教科書の改善を上げています。さらに伸びる子は伸ばし、理解に時間のかかる子は丁寧にきめ細かな指導を行う、という提言に注目しました。

〇…学習指導要領の改訂の動向として上げられている「国語の美しい表現やリズムを身に付けることから、主として小学校では易しい古文、漢字の音読、暗唱を重視、漢字指導の充実を図る」という動向も無視出来ないでしょう。

〇…こうなりますと「探究型学習への発展」として上げられている「日常生活に必要な機能としての対話、記録、要約、説明、感想などの言語活動を学年に応じ体系的、継続的に指導し読書活動を充実する」という提言も頭に入れておく必要があります。

〇…戦後の国語科の目標と学力観をめぐって「学力の内容を客観性の強い知識・技能の能力に限るとした能力主義学力観と主観性の強い意思や態度・思考などを強調する態度主義的学力観」の対立がありましたが、二者択一的なものでなく、統一的に把握すべき時期にきていると考えます。

〇…「国語力」をつける授業の展開を工夫する際に、見落としてならないのは、「理解に時間のかかる子への注目」でしょう。これまでにも子供の理解を助けるために、範読・読み聞かせや文図法、心情曲線、視写・聴写、あるいは板書、机間巡視、ノートの取り方など工夫がされてきました。しかし「授業技術にベストはない」とも言われています。授業技術は目標を達成するための導き方としての手段であり「わざ」であるはずです。本号は特に「子供の理解を助ける」指導技術の開発をめざして提言特集としました。

(江部 満)

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