- 特集 「考える力」を育てる発問づくり
- 提言・「考える力」を育てる発問づくりの条件
- 目標分析表に基づき発問を構成する
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- 「なぜ」から「どのように」への転換を
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- 「考えざるを得ない」実の場の創造
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- 「スイミー」の発想法〈いろいろ、うんと考えた〉を
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- 子どもの考える力を育て到達度を高める発問
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- 戦後の学力論に見る「考える力」のとらえ方
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- 「考える力」を育てる導入段階の発問づくり―読みを中心に
- 低学年/始めの発問で授業を創る
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- 中学年/ゆったりとことばからことばを想像する
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- 高学年/導入の発問を決めるのは最後に
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- 中学校/リライト教材で説明的文章の導入を
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- 「考える力」を育てる展開段階の発問づくり―読みを中心に
- 低学年/子どもの思考に寄り添った発問を
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- 中学年/言葉を契機に新しく経験し直す子どもの姿を―四年生・日記「クモの巣」―
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- 高学年/「やまなし」は、「イメージ」を「対比」させて分析すること
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- 中学校/四回宙返りをやるなんて!?―主人公の変容に注目した発問
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- 「考える力」を育てる終末発展段階の発問づくり―読みを中心に
- 低学年/「切り返し」の発問で、考えをゆさぶる
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- 中学年/終末段階は全文を要約させる
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- 高学年/「自分にとっての意味」を問う
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- 中学校/「記憶」の表現が「考える力」を育てる
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- 発問の役割と多発の弊害
- 反発発問で子どもの思考をゆさぶる―考える力をつける対話交流学習―
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- 何のための発問か
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- 討論を生み出す発問を
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- 発問づくり上達のポイント
- 間接性の原理、知覚語、解の対立、そして一字読解
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- 討論型発問が授業を変える
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- 発見した解答から発問を考える
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- 「伝え合う力」を育てる教室づくり (第6回)
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- 「読書に親しむ」授業づくり (第6回)
- 図書室への誘い―目標を目指す過程で―
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- 書評
- 『基礎学力を保障する向山式学習システム 小学1年・小学2年』(岡田健治・小林幸雄編)
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- 『プロ教師への近道・授業の再現力を鍛える』(松藤司・TOSS大阪風来坊著)
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- 国語教育人物誌 (第150回)
- 茨城県
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- 栃木県
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- 群馬県
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- 埼玉県
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- 現場訪問 「学力向上の国語教育」最前線 (第66回)
- 「書く力」で基礎・基本を定着し国語学力を高める
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- 国語教育時評 (第30回)
- シンポジウム「これからの文学教育」
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- 教師の「話力」を鍛える (第6回)
- 知らせる・分からせる 報告・説明
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- 話すこと・聞くことの授業づくりのための教材論 (第6回)
- 題目を規定する条件
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- 言語活動主義批判 (第6回)
- 放牧型授業からの脱却を
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- 到達目標としての「言語技術」 (第6回)
- “学びの技術”としての情報リテラシー(下)
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- 〜論理的で批評的な「新・読むこと」の学力〜
- 戦後国語科教育史を見直す (第6回)
- 百花繚乱か百鬼夜行か―指導過程論の隆盛とその意味―
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- 国語科教育学の可能性 (第6回)
- 「日本の大学文化」の中における「教育」の困難さを越えて
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- 編集後記
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編集後記
昭和三十年代の廣岡亮蔵氏の学力モデルの中心部分に「態度」を位置づけていたことから「態度主義」学力論として、一斉に批判を浴びたことは記憶に残っているでしょうか。これに対して「意欲」や「思考力」なども学力に含めるべきだとの反論も出されていました。しかしこの意見にも学力は測定可能な範囲に限るべきだとの批判がありました。さらにこの流れに抗して、「学力と思考」は切り離せないとして、教育心理学者たちからは「思考力」重視説が出されていました。アメリカでも数十年前に『滅びゆく思考力』(日本で出版化)が問題視され、子どもたちが考えなくなったとの警告が出されたことは記憶に新しいと思います。「子どもたちが考えない、直観で判断する、人の話を聞くことが苦手、注意の持続力が弱い」と言われてきています。これらは読書力の衰退、テレビゲームの普及などにも関連しているという指摘もあります。子どもの思考をゆさぶることで「考える力」が育つといわれています。本号では「発問」にしぼってこの問題を考えてみたいと思いました。発問には「課題発問」と「ゆさぶり発問」の二種類があります。ゆさぶり発問は課題発問で子どもから出てきた反応を反復したり否定しながら、目標に向けて動かしていく発問であると解説にありました。しかし、子どもたちの学習活動を活発にさせたり、考える力を高めたいために発問回数をやたらと多くするのは多発の弊害も出てくるのでは、とする危惧もあります。さらには一斉指導を主とする指導での個人差も考える必要がないかとする指摘もあります。本号は「読み」の授業を例に、考える力を育てる発問の工夫を特集に組みました。
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- 明治図書