現代教育科学 2008年5月号
思考力・判断力・表現力の育成課題

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現代教育科学 2008年5月号思考力・判断力・表現力の育成課題

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2008年4月7日
対象:
小・中
仕様:
A5判 115頁
状態:
絶版
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目次

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特集 思考力・判断力・表現力の育成課題
提言・思考力・判断力・表現力の育成―どこに重点を置くか
国語科の根本的重要性を認識せよ
井上 尚美
「思考の方法」と数学的表現力を問題解決的に
池野 正晴
表現力の育成に重点を置くと思考力・判断力も育つ
有田 和正
なぜ「判断力」重視なのかの明確化から
佐藤 洋一
探究的な活動の充実―式の学習を例として―
銀島 文
各教科教育の問題点
国語科教育のどこを改善するか―言語活動の枠作り、土台作りに力を入れる
甲斐 睦朗
算数・数学科教育のどこを改善するか
小西 豊文
社会科教育のどこを改善するか―公民的資質につながる「リテラシー」の育成を
小原 友行
理科教育のどこを改善するか―違いに気付いたり、既有知識を適用したりする力の育成
角屋 重樹
戦後の基礎学力論争から学ぶ
学力の総体的構造的把握に基づく教育課程を
大槻 和夫
「教えて、考えさせる」指導観の克服
加藤 幸次
国語科の授業・どこを改善すべきか
論理的文章の書き方指導を重視する
深谷 幸恵
思考力・表現力は「向山型分析批評」の授業で培われる
東田 昌樹
「問い」の出どころを確かに
M平 清志
算数・数学科の授業・どこを改善すべきか
言語活動を盛り込んだ授業やB問題対応の練習問題に取り組ませる
板倉 弘幸
算術から算数への原理で授業改善
久保 齋
コミュニケーションを大切にした授業づくりを
楚阪 博
社会科の授業・どこを改善すべきか
具体的な授業場面を通して考えるべきである。型を教え、次に応用させる
谷 和樹
有田流「学習技能」と「追究の鬼」を再認識して社会科の授業改善を図る
西村 一夫
生徒が身を乗り出すような《楽しい授業》から育つ
染谷 幸二
理科の授業・どこを改善すべきか
子どもの主体的な学びを保障した問題解決の活動を見直す
高橋 泰道
PISA型読解力を意識する
新牧 賢三郎
日頃から生徒に考えさせる授業を
小森 栄治
教育再生への課題―現場の問題点 (第2回)
新学習指導要領の「基礎・基本の重視」「習得・習熟の大切さ」を「やらなくていい」と講演する人
向山 洋一
教師の「道徳教育実践力」を育てる (第2回)
今、道徳は子どもたちにどのように、受け止められているか?
荒木 紀幸
新学習指導要領をどう解釈するか (第2回)
小学校教育の在り方:義務教育、幼小一貫教育、言語・体験
安彦 忠彦
免許更新制の課題 (第2回)
更新制導入のルーツをさぐる
長尾 彰夫
戦後教育は終わった (第2回)
世を惑わした「内的・外的峻別論」
菱村 幸彦
「教師力」とは何か (第2回)
教師批判から教師力の具体を考える
梶田 叡一
編集後記
江部 満樋口 雅子

編集後記

○…文科省の中教審審議のまとめには、さまざまな重要課題が提起されています。例えば、「現行学習指導要領は、各教科等で得た知識や技能等が学習や生活において生かされ総合的に働くように、体験的な学習や問題解決的な学習を重視する総合的な学習の時間を創設したが、学校教育全体で思考力・判断力・表現力等を育成するための各教科と総合的な学習の時間との適切な役割分担と連携が必ずしも十分に図れていない」としています。

○…これは各教科における授業時数の削減に問題があったとして、子どもたちの思考力・判断力・表現力等を育成するために、授業時数増を提言しています。特に「観察・実験やレポートの作成、論述」といった知識・技能を活用する学習活動を行うよう求めています。

○…今回の学習指導要領改訂では、改正教育基本法等で示された教育の基本理念を踏まえて、現在の子どもたちの課題への対応として次の視点を上げています。@「生きる力」という理念の共有、A基礎的・基本的な知識・技能の習得、B思考力・判断力・表現力等の育成、C確かな学力を確立するために必要な授業時数の確保(DEは略)。

○…さらに、思考力・判断力・表現力等をはぐくむための学習活動として、次の分類を上げています。@体験から感じ取ったことを表現する、A事実を正確に理解し伝達する、B概念・法則・意図などを解釈し、説明したり活用したりする、C情報を分析・評価し、論述する、D課題について、構想を立て実践し、評価・改善する、E互いの考えを伝え合い、自らの考えや集団の考えを発展させる。以上を踏まえて、本号は育成課題についての提言をお願いしました。

(江部 満)

○…河出書房の「14歳の世渡り術」というシリーズがあります。その中に、執筆当時は予想していなかったであろう(昨年7月刊)橋下徹知事の本、『どうして君は友だちがいないのか』は、結構?読ませる本でした。見出しからして、

・友だちなんかためにならない

・親友を作ろうなんてがんばる必要はない

・他人といっしょにいるのは難しいこと

・パシリのメリット

・大人の世界に駆け込むのは最終手段

 という具合です。知事自身の転校先での体験談には「えーっ」と思いました。なにせ、

その中学では、転校生が来ても、「○○君です。みんな仲良くしましょう」の紹介儀式すらなかったのだとか。そして、ホームルームが終わるやいなや「おい新米」といっていきなり殴りかかられたとか。

 ふと、開高健の『日本三文オペラ』の大阪の街を思い出しながら、いじめを大人に相談するわけがない、理由には、土地柄、性別を入れた処方箋が必要では…と思ったりしました。

(樋口雅子)

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