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子どもの視力悪化さらに進む―文部科学省調査
kyoikujin
2008/12/12 掲載

 文部科学省は、11日、平成20年度学校保健統計調査速報を公表した。子どもの視力悪化はさらに進んでいる一方、虫歯や肥満は減少傾向にあり、食生活や生活習慣に注意する家庭が増えたことが推測される。

 この調査は今年4月1日から6月30日の間に実施されたもの。満5歳から17歳を対象に、身長、体重などの発育状態は約70万人(4.7%)、視力などの健康状態は約330万人(22.6%)を抽出調査した。

視力はさらに悪化―園児でも約3割が1.0未満

 平成20年度の「裸眼視力1.0未満の者」の割合は、前年度と比べすべての学校段階で上昇。中学生の約半分が裸眼視力1.0未満で、4〜5人に1人が0.3未満、園児の3割近くが裸眼視力1.0未満という状況となっている。10年前との比較でも、高等学校以外の全ての学校段階で視力が低下している。

裸眼視力1.0未満の子どもの割合
平成10年度 平成20年度
幼稚園 25.8%(0.5%) 28.9%(0.8%)
小学校 26.3%(5.9%) 29.9%(7.1%)
中学校 50.3%(22.1%) 52.6(22.4%)
高等学校 62.5(33.8%) 58.0(28.4%)

※( )内数値は裸眼視力0.3未満の子どもの割合

むし歯(う歯)は減少、親の世代の約3分の2に

 「むし歯」の者の割合(処置完了者を含む)は、毎年減少しており、今年度も各学校段階で前年度より低下している。 約9割に虫歯があった親の世代の昭和53年度と比較すると、約3分の2となっている。

むし歯(う歯)の子どもの割合
昭和53年度 平成10年度 平成20年度
幼稚園 87.5% 67.7% 50.3%
小学校 94.2% 82.1% 63.8%
中学校 93.9% 81.9% 56.0%
高等学校 95.1% 88.2% 65.5%

肥満は改善傾向に

 現在の計算式で算出するようになった平成18年度以降減少傾向にあり、特に高等学校では男女とも全学年で前年度より減少した。
 肥満傾向児の出現率は、女子よりも男子の方が多く、男子の9歳から17歳で10%を超えている。女子は12歳が9.8%で最も高くなっていた。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/12/18 8:56:23
    小さい時、親に視力回復センターに連れて行かれ、視力あがりました。
    回復するものなんですね。
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