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学校のIT環境整備進まず―IT新改革戦略
kyoikujin
2007/6/13 掲載

この画像はイメージです 13日の産経新聞の「学校IT戦略に黄信号 財政難…LAN整備6割弱」という記事によると、全国公立小中高校の校内LAN整備率と光ファイバー接続率は平均約55%(今年3月現在)で、パソコン環境の整備が予想以上に進んでいない実態が文科省の調査で分かったとのことだ。

 昨年策定された、政府のIT新改革戦略の「重点計画-2006」(PDF)では、学校教育について以下の目標が挙げられている。

  1. 学校におけるIT基盤の整備
  2. 教員のIT活用指導力の向上
  3. 児童生徒の学力向上のための学習コンテンツの充実
  4. 児童生徒の情報活用能力の向上

 また、政府は上記1の具体的施策として、2010年度までに、

  • 公立小中高校等の全ての教員に対しコンピュータを配備し、校務の情報化を促進し教員のIT活用環境を整備する
  • 概ね全ての小中高校等が、全ての教室から光ファイバー等による超高速インターネットに常時接続できるようにする
  • 教育用PC1台あたり児童・生徒3.6人の割合を達成するとともに、液晶プロジェクタ等の周辺機器の整備を促進する

という具体的な目標を掲げているが、今回の文科省による調査結果から、2011年3月までにこれらの目標を達成することは相当困難であると言わざるをえない状況である。

 文科省の6月4日付の文書「教室のICT環境の将来像について−地域・学校の特色等を活かしたICT環境活用先進事例に関する調査研究報告書−」で、学校や教育委員会を対象に実施されたアンケート結果の概要を見ることができるが、90%近い学校が予算の増額を要望しており、ほぼ100%の教育委員会が財政難を課題としている。

 政府が掲げる目標も、学校のIT環境が整備されてこそ実現できるものだけに、絵に描いた餅にならないよう今後の発展を期待したい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
7件あります。
    • 1
    • 人間が好きです
    • 2007/6/13 20:11:23
    現場の公立小中学校で、子供たちよりもIT絡みの物が丁重に扱われているのは周知の事実です。エアコンだってパソコン様のため。バージョンアップしたらその都度大枚叩いて総入れ替え。何のため?誰のため?どこも報じないけれども、絶対にその方面絡みで癒着があるからです。
    子供と向き合って話をするほうがコンピュータ研修よりもずっと意味があると思う。違いますか?
    • 2
    • 名無しさん
    • 2007/6/13 22:35:19
    両方。
    もちろん子供>コン。
    • 3
    • 名無しさん
    • 2007/6/14 0:13:11
    政府の「重点計画-2006」のP72に「初等中等教育におけるマルチプラットフォーム化の推進」という施策が上がっていて、要は脱MS-Windowsとでも言うのか、安くて安全でオープンなシステムも検討しましょうよ、と多少は配慮する動きもありました。
    絵に描いた餅かも知れないけど、国が何を目指してこんなことをしているのか末端まで伝わらなければ「パソコン様」にもなりますよね。
    • 4
    • 名無しさん
    • 2007/6/14 9:10:38
    確かにソフトも民間企業に比べると、日本製のものの導入率が高いように感じます。これって、やっぱ癒着?
    • 5
    • 名無しさん
    • 2007/6/14 9:52:42
    >4
    「日本製のものの導入率が高いように」ってどんな感じですか?
    ○太郎とか?
    • 6
    • 名無しさん
    • 2007/6/14 17:10:57
    >1
    同意です。大体、学校で教えるレベルのパソコンスキルなんて学校で教えなくても必要に応じて覚えますよ。わざわざ大金かけてやることでしょうか。パソコンは一度導入したら終わりじゃないし。もっと大事なことがあると思います。
    • 7
    • 名無しさん
    • 2007/6/17 9:40:27
    情報モラルも必要に応じて勝手に覚えると?
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