ほめ言葉で子ども&クラスが成長する!菊池道場の価値語録
子どもの笑顔がみるみるあふれる! プラスに考える学級づくりの羅針盤
ほめ言葉で子ども&クラスが成長する!菊池道場の価値語録(3)
「信じる・認める・任せる」スタンスで主体的・協働的な行動へ!!
菊池道場広島支部重谷 由美
2016/8/10 掲載

周りの人が、「信じる・認める・任せる」スタンスを持っていると、子どもたちは次第に主体的・協働的に行動し始めます。信じることそのものが、子どもたちの行動をプラスの方向に導くのです。今回は、「信じる・認める・任せる」スタンスで生まれた価値語録です。

てこの原理を使わない

「てこの原理」とは、主に「小さな力で大きなものを動かすこと」のように使われます。ここで言う「てこの原理を使わない」とは、楽をせず、こつこつと努力することの大切さを意味します。

写真 プール清掃のときのことです。事前に教室で「いいと思ったことは(危険なこと以外)どんどん行動に移していいですよ。」と伝えていました。ほとんどの子どもたちが、たわしやデッキブラシを使って立ったまま掃除を始めました。しかし、一人の女の子は違いました。汚れたプールに両ひざと左手をつけて、右手に持ったたわしで懸命に壁をこすり始めたのです。壁をきれいにするためには、立ったままブラシでこするより、たわしを使ったこの姿勢がいいと「自分自身」が選択したのです。壁はどんどんピカピカになっていきました。そんな彼女の姿にぴったりの価値語です。

 信じることで子どもたちは「自分自身」で行動を選択し始めます。それを周りの人が認めることで、次の行動も「自分自身」で主体的に選択していくことができるようになるのです。

オリオン座の三ツ星力

オリオン座は、夜空にひときわ美しく輝く星座です。時に道しるべとしても使われます。この価値語には「リーダーとしての自覚と責任」の意味が込められています。

 朝会のあと、子どもたちは自主的に力を合わせながらマイクやホワイトボードなどの片付けや窓閉めなどを始めます。「信じる・認める・任せる」スタンスを大切にしていると、自然にこんな姿が見られるようになります。オリオン座の中の三ツ星をリーダーだとすると、リーダーが輝くような行動をしていれば、その集団はひときわ美しく輝くことをこの価値語は表しています。周りの大人が「信じる・認める・任せる」スタンスを持っていれば、子どもたちは学級外でも主体的・協働的に「いいと思ったこと」を行動し始めます。

100点じゃなくて100%の力で

「点数としての100点は『他の人』がつけるもの。そうではなくて『自分が』納得できる100%の力を出したい。」そんな子どもの言葉から生まれた価値語です。

 この価値語は、ある女の子が地域の畑に草ぬきに行くときに立てた目標です。「信じる・認める・任せる」スタンスを大切にしていると、「○○さんにほめられたいからやる」という他人の評価=「自己外評価」よりも、「自分が納得できるようにやる」という「自己内評価」を大切にするようになります。
 
 このように、周りの大人が「信じる・認める・任せる」スタンスを持つことで、子どもたちは心で感じたことを、主体的に行動に移すようになります。まずは、子どもたちを信じて、認めて、任せてみませんか?

菊池 省三きくち しょうぞう

愛媛県出身。山口大学教育学部卒業。 小学校教師として「ほめ言葉のシャワー」など現代の学校現場に即した独自の実践によりコミュニケーション力あふれる教育をめざしてきた。 教員同士の学びの場「菊池道場」を主宰し、その支部は全国40ヵ所に広がっている。「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられたことをきっかけに全国へ講演。 「世界一受けたい授業」では、学級崩壊立て直し人として紹介される。2015年3月に小学校教師を退職。自身の教育実践をより広く伝えるため、執筆・講演を行っている。『ほめ言葉手帳』には価値語録とともに、子どもをほめる手立てが満載!

菊池道場広島支部きくちどうじょうひろしましぶ

平成26年8月発足。本部は広島市にある。在籍数21名。月に1〜2回、広島県内一円から教員や精神対話士などが集まり学習会を開いている。月刊誌『授業力&学級経営力』(明治図書)、『白熱する教室 創刊号』『価値語100ハンドブック』『1年間を見通した白熱する教室のつくり方』(以上、中村堂)などに執筆協力多数。

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