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感情の調節が困難な人たちへのかかわり −理解の仕方と支援の実際−
開催地域
神奈川県
日程
2013/7/23
主催
神奈川LD協会(公益社団法人神奈川学習障害教育研究協会)
講師
遊佐安一郎先生(長谷川メンタルヘルス研究所 所長)
参加対象
幼児・保育/小学校/中学校
ジャンル
特別支援教育/生活指導・進路指導/指導方法・授業研究
7月23日(火) セミナーコード101 / 研修室121−122(12階)  ★アンコールセミナー

感情の調節が困難な人たちへのかかわり −理解の仕方と支援の実際−

講義1 感情調節困難と弁証法的行動療法の生物社会理論
講義2 生物社会理論から導き出される承認の実習(グループワーク)
講義3 感情調節困難を改善するためのスキル訓練と行動連鎖分析
講義4 感情調節困難な方の家族のための支援

Invited Speaker 遊佐安一郎先生(長谷川メンタルヘルス研究所 所長)

遊佐先生からのメッセージ
 境界性パーソナリティ障害、発達障害、双極性障害、摂食障害、物質依存障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など精神科の診断を受けている方の多くは、自分の感情の調節が困難なためにとても辛い体験をしています。人は、圧倒されるような感情を体験すると、その体験がとても辛いので、どうにかしてその辛さを和らげようとします。その努力が、第三者からは「衝動的」だと見えるような、怒りの爆発、自傷、依存行動などとして現れることも多々あり、結果として、自分自身、自分の家族、親友、そして支援者を困らせたり心配させる行動が増えることがあります。そのため、精神医療やカウンセリングの分野ではこのような患者層、クライエント層を問題患者とか困難事例と考えられることも多いと思います。

 このような困難を抱えている方への治療法として、弁証法的行動療法が注目を浴びています。弁証法的行動療法の創始者であるM.リネハンは、生物学的特徴(気質)としての感情的脆弱性と環境的要因、特に「非承認」的体験の組み合わせをその発生機序だと考えています。弁証法的行動療法では、問題をご本人の感情的に傷つきやすい傾向と、環境(特に周囲の人)からの誤解、無理解、拒否と感じられるような反応の相互作用のために、ご本人の感情調節が非常に困難になっていると考えて、さまざまな支援の工夫を発展させてきています。その結果、弁証法的行動療法は、現在では、その効果が世界で最も多くの科学的エビデンスで支持されている治療法として、欧米では広く受け入れられています。

 このセミナーでは、弁証法的行動療法を中心に、境界性パーソナリティ障害など感情の調節が困難な方の理解の方法と、支援の実際、さらにご家族の支援のための工夫などについてもご紹介したいと思っています。またグループワークを通して、工夫の一部を実際に皆さんにも体験をしてもらい、頭での知識等の理解に加えて実際の支援的行動のあり方についても体験的に理解していただきたいと思っています。

 なお、今回は、今年の2月に行われた冬のセミナーを再構成した講義とワークをご用意していく予定です。さまざまな臨床の現場で活躍される皆さんとお会いできることを楽しみにしています。

★アンコールセミナー: 過去のセミナーの中でもう一度聞きたいというリクエストの多かったセミナーです。

申込方法等の詳細については、当協会HPをご覧下さい。
http://www.246.ne.jp/~kanald/