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1 楽しい働き方をするために
働き方改革のために若手の教職員から職場の大変さは何かを聞くと、多くが職場の人間関係と応えます。学校だけでなく多くの職場で退職する人の理由の上位に、人間関係が入っています。
それもそのはず、仕事は何をするかではなく、誰とするかが、どのようにするかがやりがいや楽しさを左右するからです。一生使える生き方のコツを、ここでもう一度確認しておきましょう。
2 職員室コミュニケーション3つの極意
職場は仕事をこなすところです。課題解決をする場所ですから、前向きに取り組まねばなりません。良い仕事する上で必要な視点は、
1 人間関係形成
2 自己実現
3 社会参画
の3つです。
1 人間関係形成
「人間関係形成」はずばり合意形成と意思疎通です。
合意形成とは折り合いを付けるということです。
合意形成に必要なのは、まずは自分の意見です。自分の意見がない人は信頼されません。自分の意見をもつには、日頃から自分の仕事に対して主体的に取り組む姿勢が必要です。経験が少ないうちは授業がうまくいかないのは当然です。だからこそどうしたら子供たちが生き生き授業をするかを一生懸命考えて、調べて、挑戦していくという主体性をもちましょう。体験をしていくうちに自分の意見が固まってくるのです。そしてそれぞれが意見を出し合って折り合いを付ける時は、相手の意見を受け入れつつ自分の意見も生かす方法はないかを考えるのです。言うことを聞くだけでは信頼は得られません。
意思疎通は形にとらわれるよりも、とにかく伝わることを第一に考えます。声が小さくても、相手の方を見てアイコンタクトを同時にとれば受け止めたことが伝わります。伝える時はマスクをしたままというのはいけません。表情も大切なコミュニケーションツールです。タイミングも大切です。お礼を言うならすぐにとか、話すのが苦手ならメモに一言「お先に失礼します」などと残しておくのも効果的です。
人間関係は相互作用ですから、自分が不機嫌だと相手も不機嫌になります。してもらうことばかりを願わず自分からいろいろと働きかけると、周りからサポートも入ってきます。当たり前ですね。
2 自己実現
「自己実現」は自分らしくよさを伸ばすということです。
仕事をする上で自分らしくよさを伸ばせれば気持ちのいい職場になります。主体的な仕事は自分の個性を磨いていけます。そのためには自分の考えをきちんと伝えていきましょう。与えられた役割は自分なりの工夫を加えて取り組みましょう。言われたままとか、昨年通りとか思考停止の仕事の仕方では活躍はできません。もちろん仕事ですから期日を守ったり、丁寧に行ったりするのは当然です。
さらに自分の得意なことは人の分までやっていくという姿勢もよいですね。そうすると苦手なことをカバーしてもらえるようになります。お互いに自分のよさを生かしながら仕事をすればよい環境がつくれるのです。
3 社会参画
「社会参画」は組織の一員として役に立つということです。
自分の役割をきちんとこなすのは当然として、若いうちはすすんで雑用を引き受けましょう。雑用には「雑用の神様」がいます。仕事には関係ないけれど誰かがやらないといけない小さな仕事というのが職場にはたくさんあります。打ち上げのお店を予約したり、皆に連絡するためのお知らせを作ったり、ゴミがたまったら捨てたりです。若い人がやりなさいと言っているのではなく、雑用は取り合ってでもした方がよいと言っているのです。雑用は先輩方もやってきています。それがどのくらい面倒なのかを知っています。だからこそ、すっと雑用をやる人を見ると感謝の気持ちがわくものです。雑用をすることは信頼を得ることにつながります。雑用をやらずに年だけとってきた人には、雑用の価値はわかりません。そういう人は人に感謝するアンテナが低いので、自分も感謝されることが少なく、人とのつながりが薄くなるのです。
雑用を進んでやることは、難しい仕事はできない若いうちだからこそできる大切なチャンスです。朝少し早く出勤して楽しそうにお茶を入れてくれる人を見ると、男女関係なく可愛いなあと思うものです。今度何かあったら助けてあげようと思うものです。
「役に立つ喜びを知る」これができれば職場できっと気持ちのいい仕事ができることでしょう。