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はじめに
ダスキンの学校教育支援活動は、「掃除がなぜ必要なのか」をわかってもらいたい、掃除用具や洗剤がうまく使えるようになり、ゴミの捨て方や環境のことも考えられるようになってもらいたい、掃除に取り組むことで自分の内なる力を伸ばしていって欲しい、という思いで2000年より学校での「掃除」や「お片付け」の教育を支援する活動をしています。今回は、「ダスキンが提案する学校掃除の手順」の中から特に先生方からのご要望が多い、黒板・階段・トイレ掃除の手順をご紹介します。
黒板掃除の手順
1 きれいな黒板消しを使用し、端から順に上から下へ拭き残しがないよ
うに拭く。このとき、黒板消しは少し傾けて端から順に拭く
2 チョーク受けの部分を手ぼうきで掃き、水ぞうきんで拭く
3 最後に黒板消しをきれいにし、チョークや黒板消しをそろえてきれい
に整頓する
4 黒板を水拭きするときは、固く絞ったぞうきんで端からきれいに拭く
出典:株式会社ダスキン
学校教育支援活動 掃除教育カリキュラム小学校用「われらクリーン調査隊」より
まずは黒板消しを使い、端から黒板を拭いていくのですが、このとき、上から下へと拭くことをおすすめしています。横に拭いてもきれいになるのですが、移動距離が長くなり、歪んで、往復数が増えてしまったり、チョークの粉が端にたまってしまったりすることがあります。けれども黒板消しを少し傾けて上下に拭けば、粉を残さず、チョーク受けに落とすことができます。
低・中学年の児童は黒板の上部まで手が届かないことも多いかと思います。その場合はぜひ、先生がお手本を見せてあげるというのはいかがでしょうか。
階段の掃き方の手順
1 上の段から順に、壁のあるほうへ向かって掃いていき、壁際にゴミや
ホコリを集める
2 集めたゴミやホコリを下の段へ掃き落とす
3 同じように下の段に掃いていき、階段の下で集めたゴミやホコリをチ
リトリでとる
出典:株式会社ダスキン
学校教育支援活動 掃除教育カリキュラム小学校用「われらクリーン調査隊」より
階段の掃除も上から下に進めていきます。壁際にゴミやホコリを集める際、正しいホウキの使い方はできているでしょうか。集まったゴミやホコリをチリトリに入れる際には、「優しく、ゆっくり、少しずつ」を合言葉にしておくと、児童に伝わりやすいようです。
トイレ掃除の手順(水を流して掃除をする湿式清掃)
1 個室の床を端から順に掃き、ゴミを集める
2 便器周りに水をかけ、ブラシでこする
3 小便器をブラシでこする
4 床に水をまき、ブラシでこする
5 便器をふきあげる
6 床を乾いたモップで拭き、乾燥させる
7 手洗い場と鏡をきれいにする
トイレ掃除は苦手な児童も多く、指導が難しいとよく言われます。しかし、トイレ掃除は、ホウキ・チリトリ・ブラシ・ぞうきん・ワイパー・モップと用具がたくさん登場する絶好の機会です。日頃の掃除スキルを存分に発揮できる場として、児童の気持ちを盛り上げるのも手かもしれません。
きれいにするポイントは、仕上げです。トイレ掃除は水を使いますので、仕上げの乾拭きを行わないと、便器、床、手洗い場の鏡などは気持ちよく使ってもらうことができません。きれいに掃除をしたはずなのに濡れたままだと、気持ちよくない……という日常の感覚が「掃除がなぜ必要なのか」を考えるきっかけになることもあるようです。
おわりに
黒板・階段・トイレに絞って掃除の手順をお伝えしましたが、ダスキンの学校教育支援活動のHPでは、映像でも学校掃除の手順を紹介しています。お掃除方法『映像教材「ダスキンが提案する学校掃除の手順」』も合わせてご覧ください。普段の掃除ではできない、時間をかけた掃除方法ですので大掃除のタイミングにピッタリだと思います。
http://www.duskin.co.jp/torikumi/gakko/curriculum/soujikyouiku/elementary.html
師走が近づき、今年も大掃除の季節です。是非、今年は子どもたちといつもよりきれいな学校にしてみませんか。