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「もしも」は明日起こるかもしれない! 注目される防災教育と文教施設の防災
教育zine編集部渡邉
2018/10/31 掲載
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 今年は、大阪府北部や北海道胆振地方を襲った地震や、豪雨や台風によって西日本を中心に相次いだ風水害など、日本各地が多くの自然災害に見舞われています。大阪府高槻市では、地震で小学校のブロック塀が倒壊、児童が下敷きになって亡くなるという痛ましい事故も起きてしまいました。

 新学習指導要領でも、小学校の社会・理科や中学校の保健体育などで、災害や防災、安全に関する教育の充実が示されており、子どもたちが、自分の暮らす地域でも災害が起こりうる、自分も事故や事件に巻き込まれる可能性がある、ということを自覚・想像し、自身を守る力が身につくような防災教育が改めて求められている昨今、防災教育や文教施設の防災に関する情報や催しをご紹介します。

国土交通省 防災教育ポータル

 このポータルサイトでは、防災教育に取り組む際に役立つ情報・コンテンツが掲載されています。国土交通省の取り組み内容、すぐに使用できる教材パッケージ、プリント作成の素材となる防災に関する写真・イラスト等、防災教育の事例などが紹介されているので、授業に役立つ場面があるでしょう。

児童・生徒を対象とした防災に関するコンクールなど

 コンクールなどの課題に向き合うことをきっかけに、家族や学校・地域で防災について考え、防災に対する意識の向上を図るという取り組みも行われています。以下に3つ紹介します。

●防災ポスターコンクール 
 内閣府と防災推進協議会の主催で毎年開催されています。災害の恐ろしさだけではなく、災害に対する正しい知識をもつこと、日ごろの備えや減災についての重要性を訴える内容を募集しています。

●ぼうさい甲子園
 兵庫県や毎日新聞社などの主催で行われています。阪神・淡路大震災の経験と教訓を未来に継承するために始められ、日ごろの備えとなる学校や地域での取り組みを募集し、防災教育や防災活動に取り組んでいる学校や学生を顕彰しています。

●防災教育チャレンジプラン
 この事業では、防災教育の拡大や質の向上に役立つ共通資産をつくることを目的に、新たな取り組みへの準備・実践にあたって発生する経費を支援し、実現に向けてアドバイザーが相談にのるといったサポートを行っています。

文教施設の防災に関する行政の動き

 文部科学省では、10月からの組織再編に際し、文教施設の整備や防災対策を担う文教施設企画部を、文教施設企画・防災部に名称変更し、 施設防災担当の参事官をおくこととしました。
 大規模自然災害での被害が相次いでいることを受け、学校の防災対策や災害発生時の対応を強化する方針で、学校施設の防災・減災対策の推進、災害発生時の情報収集・被災者支援策のとりまとめ、学校施設の災害復旧などを担います。

  • 文部科学省設置法の一部を改正する法律等の施行(文化庁の組織再編)及び文部科学省組織令の一部を改正する政令の施行(総合教育政策局及び文教施設企画・防災部の設置)について(通知)
    http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/1409585.htm

学校施設の防災対策セミナー

 文部科学省主催のセミナーが各地で開催されています。これまでの災害で明らかになった課題に焦点をあて、被災地の教育委員会や建築の専門家による講演や、安全・安心な学校づくりに取り組む地方公共団体の事例の紹介などが行われます。

学校安全や防災教育を新たな学問領域に

 岩手大学教育学部では、東日本大震災の教訓を踏まえ、新たな学問領域となる「学校安全学」の創設に動き出しています。
 文部科学省が2019年度から大学の教職課程で「学校安全への対応」を必修項目とする方針を示しているのに合わせ、「学校安全学と防災教育」という独自科目を編成し、震災で得た学校の危機管理や事前の防災教育の重要性などの教訓を、体系的・実践的な学問として構築し、教員養成や現場の研修に役立てるとしています。
 11月3日には、学校安全学のシンポジウムも開催されます。

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