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新教科、「防災科」を設定? 学校の安全対策を強化
教育zine編集部杉浦
2012/4/13 掲載

 2011年3月11日、未曾有の大震災が東日本を襲い、多くの尊い命が失われました。震災から1年以上が過ぎたいまでも、避難生活を余儀なくされている方々がたくさんいます。また、福島原発の事故は、終息宣言がなされてはいますが、放射能汚染水が漏れたり、核燃料の冷却が停止される事故が起きたりするなど、不安は今もなお続いています。
 一方で、震災の恐怖が残っている東北や関東でも、続く余震に「慣れ」が生まれているという話も聞きます。古典「高名の木登り」の話を出すまでもなく、もう安全だと思っているときにこそ、気を引き締めて生活をすることを肝に銘じなければなりません。ましてや学校では、先生方は、子どもたちの命を守るために、二重三重にも気を配らなければならないことでしょう。

 文部科学省の中央教育審議会は、3月21日に、「学校安全の推進に関する計画の策定について(答申)」をまとめました。
 答申では、地震に限らず、交通安全教育や不審者対応など、児童生徒が学校で安全に生活するための課題と方向性、具体的な方策について触れています。
 そのなかでも特筆すべきは、「安全教育に係る時間の確保」の具体的な方策として、以下のように述べていることでしょう。

教科等として位置付けるなど安全について系統的に指導できる時間を確保すること、総合的な学習の時間の学習活動の例示として、福祉・健康、環境と同様に安全を位置付けること、体育・保健体育において安全教育に充てる時間を充実させることなど、安全教育のための指導時間を確保するための方策について、国は、その必要性や内容の検討を行う。

 防災を教科とするまでもなく、道徳、社会科、理科等、地域を知ること、過去を知ること、命を守ることに関して、先の大震災を教訓に、各学校では既にさまざまな取り組みがされてきていることと思います。
 岩手県釜石市では、地域に受け継がれてきた「津波てんでんこ」の教えによって児童生徒全員が無事避難できたことが話題になりました。昨年9月に発表された、東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議による「東日本大震災を受けた防災教育・防災管理等に関する有識者会議」中間とりまとめにもあるように、従来の定型の避難訓練(地震が起きたら机の下に隠れる、安全確保ができたことがわかるまでその場でじっとしている、責任者の指示に従う)に対して、児童生徒が主体的に判断し行動する力をつけていくことが求められています。

 答申を受け、文部科学省では、今後5年間で地震や津波などの災害から子どもたちを守る「学校安全推進計画」を策定するとしています。新年度が始まったばかりですが、この計画を待つまでもなく、今年度も全国各地でさまざまな取り組みがなされ、子どもたちが安全に生活できることを祈っています。

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