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東北地方太平洋沖地震に関する通知(文部科学省)
教育zine編集部及川
2011/3/25 掲載

 文部科学省では、11日の東北地方太平洋沖地震発生にともない、被災地域の児童生徒等の就学機会の確保や児童生徒等の安全確保などについての通知等を各都道府県教育委員会、指定都市教育委員会等宛に出し、実施している対応についても情報提供を行っている。25日までに出された通知は以下のとおり。

計画停電の実施に伴う授業等の弾力的な対応及び児童生徒等の安全確保の配慮について

  • 停電により学校における授業に支障が生じる場合の時間割の変更や短縮授業の実施、臨時の休業等の対応
  • 児童生徒等の進級や進学等に不利益が生じないよう配慮
  • 節電等の資源の有効利用や助け合いの指導
  • 消灯時における施設内の安全の確保や停電によるエレベータ停止への対応、登下校時における信号機停止等への対応、視覚や聴覚に障害のある児童生徒等に対する確実な情報伝達

平成23年度(2011年)東北地方太平洋沖地震に関する国立大学附属学校児童生徒等の安全確保等について(通知)

  • 被災地域の学校、被災地域以外の学校においても児童生徒の安全を図るため、災害情報等を十分に把握し必要な措置を講ずる
  • 児童生徒の心理的・身体的状況を十分に把握し、心のケアを含む健康相談活動を行うなど対策を講じる
  • 入学手続等に関する取扱いについて、手続期間延長や被災保護者に対して授業料の免除や減額など弾力的な取扱いを検討
  • 児童生徒等の授業の補充について配慮し、進級や進学等に不利益が生じないように配慮
  • 教科書を滅失・棄損している場合には、給与を受けられるよう対応

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震における被災地域の児童生徒等の就学機会の確保等について(通知)

  • 被災した児童生徒等が域内の公立学校への受入れを希望してきた場合の弾力的な取り扱い
  • 被災した児童生徒が転入学した場合には、教科書を無償給与
  • 入学料や就学援助について可能な限り弾力的に対応
  • 児童生徒等の授業の補充について配慮し、進級や進学等に不利益が生じないように配慮
  • 児童生徒の心理的・身体的状況を十分に把握し、心のケアを含む健康相談活動を行うなど対策を講じる

東北地方太平洋沖地震により被災した学生等への配慮等について(通知)

  • 被災した修学困難な学生等に対しては、(独)日本学生支援機構が奨学金事業を実施しており、特に家計が急変した学生等を対象に、緊急採用(第一種)奨学金及び応急採用(第二種)奨学金の申込みを随時受け付けていることについての学生等やその保護者への周知
  • 授業料等の納付が困難となった学生等に対しては、弾力的な取扱い、相談体制の充実を図り、大学等で学ぶ意欲のある学生等が経済的理由により修学を断念することがないよう、配慮
  • 被災した学生等の単位の認定、学位及び卒業の認定等にあたっては、弾力的に対処し、進学・就職等に不利益が生じないよう、配慮
  • 今回の災害の影響による採用内定取り消し等の状況把握に努め、現在就職活動中の学生等に対しても、ハローワーク等関係機関と連携しつつ、一層の就職支援へ配慮
  • 被災による心的ストレスを抱える学生等の把握に努め、状況に応じたメンタルヘルスへの適切な対応

東北地方太平洋沖地震等に関する外国人留学生への情報提供について

  • 地震関連情報及びその対応について、文部科学省の日本語版(東北地方太平洋沖地震関連情報(※東北地方太平洋沖地震関連情報ページへリンク))及び英語版(※東北地方太平洋沖地震関連情報英語ページへリンク))ホームページによる情報提供を実施
  • 日本学生支援機構や各大学からも情報提供が行われており、大阪大学世界言語研究センターと東京外国語大学多言語・多文化教育研究センターで多言語での情報提供
  • 日本学生支援機構で留学生のための相談窓口を開設
  • 被災した国費留学生、私費外国人留学生学習奨励費等奨学金について受給の条件となる在籍確認の弾力的な対応
  • 4月に渡日予定の国費留学生について、受入時期の変更等の配慮

 小・中学校に関連しては、他にも、4月に実施される予定だった全国学力調査の延期が決まっている。

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