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20年度全国学力・学習状況調査結果公表―文部科学省
kyoikujin
2008/12/19 掲載

 文部科学省は15日、「平成20年度全国学力・学習状況調査 報告書・集計結果について」を公表した。この報告書では、8月末の公表資料に調査問題や解答用紙等の資料が添付され、「【中学校】調査結果概要」の数値が一部変更されている。この数値変更の理由は、正確を期すため、実施日の取扱いについて後日実施を当日実施と改めたためとのこと。

 以前の記事でも取り上げたように、全国学力調査の結果をめぐっては、文科省から8月に「平成20年度全国学力・学習状況調査の結果の取扱いについて(通知)」が出されているものの、大阪府で市町村別、鳥取県で学校別の公表を行う方針が出されるなど、結果公表のあり方が論議をよんでいる。

 平成20年10月〜11月にかけて、文科省が全国1,839の市区町村教育委員会を対象に行った、学力調査結果の取扱いに関するアンケートの集計結果を見ると、「都道府県の教育委員会が個々の市町村名を明らかにした公表を行わないこと」とされていることについては、

  • そのままでよい(95.3%)
  • 事前の同意を得れば公表できるようにすべき(3.9%)
  • 同意を得なくても公表をできるようにすべき(0.8%)

(無回答あり)となっている。また、「都道府県の教育委員会が個々の学校名を明らかにした公表を行わないこと」とされていることについては、

  • そのままでよい(97.5%)
  • 事前に同意を得れば公表できるようにすべき(2.0%)
  • 同意を得なくても公表できるようにすべき(0.5%)

(無回答あり)という結果が出ており、学校名に比べ市町村名を公表することに関しては公表すべきという意見がやや多いものの、全体では市町村名や学校名を明らかにした公表について、消極的な面も見られた。

 次の学力調査の実施予定日は平成21年4月21日(火)となっているが、この結果公表に関して実施要項は変わるのだろうか。今後も調査結果の取り扱い方法について、議論の行方に注目していきたいところだ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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