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好きだけど、指導は苦手―小学校理科教育実態調査
kyoikujin
2008/12/3 掲載

 9月の中学校に引き続き、11月21日、「平成20年度小学校理科教育実態調査」集計結果(速報)が公表された。この調査は科学技術振興機構(JST)と国立教育政策研究所の共同によるもの。無作為に選んだ公立小学校500校から380校の協力を得て、教員計935人からの回答を集計している。

 調査は「学級担任かつ理科主任:276名」「学級担任かつ一般教員(非理科主任):545名」「理科専科かつ理科主任:60名」「理科専科かつ一般教員(非理科主任):54名」の4グループに分けて行われた。

 多数派である「学級担・一般」グループについての調査結果を見てみよう。調査結果の概要にも掲載されているが、約9割が理科全般の内容は好きと感じており、また児童による実験や日常生活と科学の関連についての説明も約6割がよくしていると感じているようだ。

 一方で、理科の指導が苦手あるいは、やや苦手と感じている教員は約5割で、好きだが指導は苦手という多くの小学校教員の理科に対する意識が浮き彫りになったともいえる。

 理科には野外観察や実験など教室の机以外での活動がともなうことが多く、児童生徒に対しての調査でも、理科が好きな割合が一番多いのは小学生だ。それが中学、高校と内容が高度化されるにしたがい理科嫌いになっていく。小学校教員の「好きだが指導は苦手」と、どこか相通ずるものが感じとれる。

 もちろん、中学生、高校生の理科離れを食い止めるのは中学、高等学校の教員の仕事だが、単純に楽しかったでは終わらない理科指導が小学校のうちから求められているといえそうだ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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