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全国一律の保育所の設置基準を撤廃―厚労省方針
kyoikujin
2008/7/7 掲載

 6日の日本経済新聞の報道によると、厚生労働省が認可保育所の設置基準を約60年ぶりに見直し、国が一律で定めている子ども一人あたりの面積基準を廃止して都道府県の裁量に委ねる方針を固めたとのこと。厚労省は関係省令の改正を検討し、2009年度からの実施を目指すようだ。

 認可保育所の設置については、戦後間もない1947年に省令として出された「児童福祉施設最低基準」によって、必要な設備や用具などの要件が細かく規定されている。また、乳児室やほふく室などの設備は子ども一人あたりの最低限の面積が規定されている。この面積基準が緩和されると、認可保育所は今までと同じ広さの施設で子どもの受け入れ可能数が増えるとともに、面積基準を満たしていないために認可を受けられなかった無認可保育所は認可を受けやすくなるので、待機児童問題の解消に一定の効果が期待できる。

 保育所や老人福祉施設の設置基準については、地方分権改革推進委員会が5月にまとめた1次勧告で、地方分権の一環として国から地方自治体に基準を定める権限を委譲するように求められていた。自治体が条例で独自に設置基準を定めることができるようになれば、各自治体の状況に応じた工夫ができるというわけだ。しかし、一人当たりの面積を少なくすることは、子どもの保育環境が悪化するというリスクも抱えているため、反対意見も根強い。待機児童の解消と子どもの保育環境のバランスをどのように取っていくのか、地方分権の是非はさておき、子どもや保護者のことを第一に考えた改革を期待したい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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