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教育振興基本計画を答申―数値目標は盛り込まれず
kyoikujin
2008/4/21 掲載

 中央教育審議会は18日、教育施策の中長期的な計画となる、「教育振興基本計画」を渡海紀三朗文科相に答申した。答申は、今月2日に中教審特別部会が了承した原案とほぼ同じ内容となっており、引き続き数値目標は盛り込まれなかった。

 答申では、公財政教育支出のGDP比について、OECD諸国の平均が5.0%であるのに対して日本は3.5%と低くなっていることを挙げて「欧米主要国と比べて遜色のない教育水準を確保すべく教育投資の充実を図っていくことが必要である。」としているが、懸案となっている教職員定数増などについて、具体的な数値目標の言及はなかった。

 明治図書がインターネット上で実施しているアンケートでも、「新指導要領の実施に伴い、一番実施して欲しい支援策は?」との質問に対し、「教職員配置」という回答が80%を超えており、多様な業務におわれる教員達の人員増への切実な思いが浮き彫りになっている。

 基本計画には「歳出・歳入一体改革と整合性を取り、効率化を徹底し、まためり張りを付けながら、真に必要な投資を行うこととする。」とされているが、「真に必要な投資」について、現場と行政で乖離がないよう、現場の意見を吸い上げながら見直しが進むことを期待したい。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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