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小5・中2を対象に全国体力テストを実施―文科省
kyoikujin
2008/4/2 掲載

 文部科学省が1日、全国の小学5年生と中学2年生の全児童・生徒約240万人を対象に、「全国体力・運動能力調査、運動習慣等調査」を今年度から実施すると発表したと、各紙が報じた。

 これまでは「体力・運動能力調査」の一環として抽出調査をしてきたが、子ども一人ひとりの体力を調べ、結果をフィードバックすることで、本人や保護者に現状の理解を促し、体力向上の意識を高めてもらうことを狙いとして全員実施に踏み切った。また、地域間の格差などの実態を把握することで、より効果的な体力向上策につなげたい考えだ。調査は4〜7月に実施され、分析結果は12月頃公表予定。来年度以降も実施される見込みとなっている。

 調査項目は、50メートル走、立ち幅跳び、握力、ボール投げなど8種目。加えて、朝食の有無や運動の習慣、睡眠時間など約20問のアンケートを行い、体力との相関関係についても調査する。また、学校にも体育専科教員の配置や運動場の状況などについて約10問を回答させる。

 昨年から実施された全国学力テストの体力版になるわけだが、全国学力テストが有識者会議などで検討を重ねた上で実施に踏み切ったのに対し、今回は意見徴収や調査が不十分、発表と実施までの期間が短すぎるといった指摘もあるようだ。悉皆調査については根強い疑問の声もあり、全国学力テストに唯一不参加の犬山市は今回の全国体力テストについても態度を保留にしている。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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