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理科好きの中学生21%、特定課題調査(国立教育研究所)
kyoikujin
2007/11/29 掲載

 28日、国立教育政策研究所は「理科の特定課題調査」の結果を発表した。各紙の報道にもあるように、小中同一で出題された質量保存の法則を問う問題の正答率が、中学生の方が低い(小学生57%、中学生54%)など様々な課題を提起する調査結果となった。

 この調査は小学5年生と中学2年生各約3000人を対象に、平成18年1〜2月に実施された。児童生徒が観察や実験をしているビデオを見ながら、調査用紙に解答していく形式だ。

 ここでは、同時に行われた理科学習に対する意識や学習習慣に関する調査に注目してみたい。いくつかの質問の集計結果を抜粋する。

理科の勉強が好きだ
小学5年 中学2年
そう思う 35.7% 20.8%
どちらかといえばそう思う 36.2% 38.4%
理科の勉強は大切だ
小学5年 中学2年
そう思う 46.2% 24.0%
どちらかといえばそう思う 36.4% 42.8%
理科を勉強すれば、私のふだんの生活や社会に出て役立つ
小学5年 中学2年
そう思う 37.3% 16.5%
どちらかといえばそう思う 35.0% 35.6%

 いずれの項目も、「そう思う」の回答が小学5年生より中学2年生で大きくダウンしており、学年が上がるにつれて理科離れが進んでいることがうかがえる。「理科の勉強は大切だ」「理科の勉強がふだんの生活や社会に出て役立つ」などもかなり低くなっており、児童生徒に理科を勉強する意義をどのように見出してもらうかが大きな課題だ。

 また、集計結果に併記されているテストの通過率との相関関係をみると、上の質問に対して肯定的な回答をしている児童生徒の方が通過率が高く、理科の力がついていないことが結果的に理科嫌いを生んでいるともいえそうだ。学年が上がれば、内容が難しくなるのは当然だが、どこまで児童生徒の理解を維持できるかも課題といえるだろう。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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