教育マグマ日記
明治図書出版教育書編集部の樋口雅子編集長が、日々の雑感を赤裸々に綴ります。
佐幕派の庭に、川が流れ…
明治図書出版編集長樋口 雅子
2013/6/17 掲載

「秋保温泉は、もう一度いってみたい筆頭、です。
学生時代、泊まる予定で出かけたのに、高くて退散。道の真ん中を流れていた川で、手足を洗っただけなんですもの。しかたなく、仙台駅に戻り、構内で野宿してました。(今は、野宿も出来ないでしょうね)」
「そういう逞しさがあるんですね」

ある先生から、退職記念に秋保温泉にいくというメールを頂戴したもので、つい青春の1ページを思い出しました。
野宿の翌日、たいして親しくもなかった会津の友人宅に押し掛けて泊まらせてもらいましが、(若いって本当に無鉄砲ですね)その家がまた凄い。
庭には小川が流れ、蔵がいくつあるかわからない、迷子になってしまう感じでびっくり。その上、幼い弟君が、礼儀正しく、正座で食事の接待をしてくれたのも、懐かしい思い出です。
お父上は、高校の校長先生ということでしたが、もともとは、酒の醸造を生業にしていたようですが、何でも、それ以前は、会津藩の家老の家柄とかいう噂でした。
<私の父親も校長職でしたが、私の父とは比べものにならない?近づきがたい威厳がありました〜>
関連してふと、思い出しました。
夏目漱石の「坊っちゃん」に登場している人物、
元旗本の子弟・坊っちゃん、
会津藩の子弟・山嵐、
松山藩の子弟・うらなり、
元旗本の子女・清、
対するは、薩長藩閥側の校長・狸や教頭・赤シャツ。
という構図で、近代文学は佐幕派の視点がないと解釈できないーのだそうです。また、近代文学は、勝てば官軍の薩長に対する<不屈の負けじ魂>が生み出したものーとは、平岡敏夫先生の意見です。
そういえば、「坊ちゃん」の正直で一本気な性格というキャラづくりは、
「もう勝つことは出来ないだろう」と思いながらも、負けを認めたくない佐幕派の立ち位置で貫かれているように思います。
だからでしょうか。
漱石が、時の総理大臣・西園寺からの宴への招聘に対して、
「ほととぎす 厠なかばに 出かねけり」と俳句で返事したウラには当然、「新政府からの要請など、誰が〜」だったのでしょう。。
ところで、くだんの女友達、大河ドラマの女優さんより、上背があるキリっとした美女。風の便りでは、アメリカに滞在しているようで、きっと向こうで、
「新島八重より数倍ハンサムウーマン」
といわれている?

コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 駒井隆治「
    • 2013/6/17 22:30:40
     樋口さんのような書きぶりを「縦横無尽」というのでしょうね。女学生時代の逞しい一面(野宿のこと)から近代文学を佐幕派という視座で語り、再び女学生時代につながるエピソードに締める。「スタイル」を超えて「超スタイル」ですね。もう村上春樹なんてメではない?因みに、私の出た宮城県の男子高の初代校長は会津藩士でした(当時は旧制中学)。そのため校風は「質実剛健」破帽にマントに足駄か下駄履き。精神よりも見かけで名残がありました。 
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