
実態の把握と背景の理解で、崩壊の「きっかけ」を見つける
2021/6/11 掲載
- 著者インタビュー
- 学級経営
今回は関田聖和先生に、新刊『学級経営サポートBOOKS 学級経営ヒヤリ・ハット 「専手必笑」で崩壊を防ぐ教師の観察眼と対応力』について伺いました。
―タイトルで示されている、学級経営における「ヒヤリ・ハット」とはどういったことでしょうか。
ヒヤリ・ハットという言葉の解説は,拙著やサイトで検索していただけると幸いですが、学級経営におけるピンチは、突然やって来ません。
何かのきっかけが起こり、それを放っておくと、ピンチという言葉ではすまなくなっていることが実態ではないでしょうか。
学級における、放っておけない小さな出来事をヒヤリ・ハットとしています。
―本書でも触れられている関田先生の「専手必笑」の手立てについて、詳しく教えてください。
教師の専門性を活かした手立てで、笑顔で育てる教育を目指して取り組むことです。
専門的な知見で、手立てをとり、必ず子どもも教師も笑顔になると、この世の中から学級が機能しなくなる状況も無くなるのではないかと考えています。
言葉の読み通り、先手必勝となる手立てを、単に危険なことをさせないための先手ではなく、その子どもの特性に応じた専門的な知見の手立てをとるということです。「専手必笑」の手立てには、子どもと向き合い実態を把握すること、そして子どもたちの背景を理解することが大切だと考えています。
―学級崩壊を防ぐために、先生ご自身が最も気を付けていることはなんでしょうか?
一言でずばり言うと、「ゆとり」や「余裕」でしょうか。
教師に「ゆとり」や「余裕」さがあると、指導も行き過ぎることはないと考えています。体罰事案や不適切な指導も少しは改善される気さえ起こります。
ここには、教師自身のスキルアップだけを求めているのではなく、働き方改革もがっつりと入ってきます。
―最後に、読者の先生方へメッセージをお願いします。
「学級が機能しなくなる状況をこの世から無くしたい」
そのために、自分ができることは、できるだけのことをしたいと思うようになりました。
ぜひ、いっしょに考えていきましょう。
でもどの先生も、大切な大切な人間です。
共に生きていきましょう。
(構成:新井)

コメントの受付は終了しました。